*2017年10月30日:HPメンテ環境の危機!?
*2017年10月31日:乾燥剤再交換
*2017年11月01日:幻想美術選「飽食のセイレン」ギュスターヴ=アドルフ・モッサ
*2017年11月02日:AIBO復活..
*2017年11月03日:大道芸in静岡 2017 第二日
*2017年11月04日:大道芸in静岡 2017 第三日
*2017年11月05日:「ブレードランナー2049」
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*2017年10月30日:HPメンテ環境の危機!?


 突然、気がついた。このままだと最悪あと半年で、「倉田わたるのミクロコスモス」のメンテ・更新ができなくなる![;*.*][;*.*][;*.*]

 仔細は省くが、要するに、22年前に「倉田わたるのミクロコスモス」を立ち上げたときには、ホームページのサイズは高々1Gバイト、と見積もっていたのである。当時は(背景パターンや表紙を別にすれば)完全にテキストオンリーだったし、画像情報を掲載する日が来るとは思わなかったので、1Gバイトというのは、遙かな未来まで溢れるはずのない、必要十分な数字だったのである。

 しかしながら、今日になって気がついた。既に900Mバイトに迫っている。最近の増加ペースから推測するに、もって1年、最悪あと半年で、1Gバイトを突破する..言うまでもなく、画像情報(写真や、幻想美術選)が増えたからである。

 いったいどうして、約1Gバイトの壁があるのか。その理由のひとつは、22年前のWin95環境が、いまだにマスターだからという点にある。(もちろん、ネットに直結はしていない。他の環境を経由して、ネット上の「ミクロコスモス」に転送されるのである。)他にも(レガシーならではの)複数の理由があるのだが、割愛する。

 結構、焦った..この危機を回避するためには、メンテ環境(というか、ローカルマスター)を、全面的にlinuxに切り替えるしかないと、思われたからである。(理由はいっさい略すが、Win10は、マスターになれないのだ。)その作業時間を、半年以内に捻出できるだろうか..

 しかし、落ち着いて考え直してみたら、それほどの大事(おおごと)ではないのだった。上述した、アップロード時に経由している「他の環境」に重心を移せば、回避できるはずである。(説明はあまりに煩雑になるので省略する。)やれやれ..[;_ _][;_ _][;_ _]「いつかはlinuxに引っ越さなければならない問題」は、これでまた当分、先送りである。[;^.^]

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*2017年10月31日:乾燥剤再交換


 私が使っている、カメラとレンズの防湿庫は、電源のある本格的なものではなく、容量15リットルの密閉ボックスに乾燥剤をセットするという、簡易型のものである。湿度計は付属していないので、百均で買ってきて設置してある。ちなみに、4個使いである。内部に2個、外部(蓋の上)に2個。中と外に設置するのは、もちろん、有意な差(要は、防湿庫の効果)があるのかどうか、見える化するためであるし、中と外、それぞれ2個置くのは、湿度計の個体差を勘案してのことである。(何しろ、百均の湿度計なので、精度はそれなりでしょうからね。)防湿庫内に設置してある湿度計は、防湿庫が透明なので、蓋を開けずに読み取れて便利である。

 問題は、乾燥剤の「量」である。標準的な30gのパックを3個取り付けることができるのだが、1ヵ月ほど前に、最初に取り付けた乾燥剤パック3個が水分でパンパンになったので、交換した。そのとき、(何かに付属してきた)15gのパックが3つ余っていたので、もったいない、と、これを使ったのである。

 こんなにも違うものか、と、ひとつ賢くなった。

 レンズにとっての理想の湿度は、40%らしい。そしてこれらの「レンズ用」の乾燥剤は、40%を保つ仕様である。当初、30gパックを3個、この15リットルの防湿庫に設置していたときは、40%キープというにはやや効き方が強く、放っておくと35%ぐらいまで(あるいはさらに下に?)下がっていく勢いであった。乾燥し過ぎてもよくないので、40%を下回り始めたら蓋を開けて、室内の空気(50%〜60%)を混ぜてやったりしたものである。「15リットルに30g×3」では、トゥーマッチだったらしい。

 一方、1ヵ月前に交換した15g×3の乾燥剤の効き方だが ..この1ヵ月の間、ついに、50%を下回ることがなかった。機材の入れ替えのために蓋を開けて、室内の(例えば)60〜70%ぐらいの空気が入ると、55%を下回るのにも、数日間かかる..

 ..というわけで、実験はここまで。まだ使用期限は来ていないはずだが、15gの乾燥剤3個を廃棄し、30gの乾燥剤を3個開封して、交換。(30g×2にすればいいのに(なぜなら3個では効きすぎているのだから)、と思われたでしょうが、まずは、旧状復帰ができるかどうかの確認をする必要があったからである。)どうやら数日以内に、40%まで下がりそうな勢いである。

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*2017年11月01日:幻想美術選「飽食のセイレン」ギュスターヴ=アドルフ・モッサ


 「幻想美術選」、第88回。19世紀末象徴主義の悼尾を飾るとも言われるこの画家の名前は、ご存知ない方が多いのではないか。

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「飽食のセイレン」(ギュスターヴ=アドルフ・モッサ、1905年)

 ギュスターヴ=アドルフ・モッサ(1883〜1971、Wikipedia..情報量が少ないな)(画像検索結果)の作品群は、まさに、怪奇幻想。耽美的、頽廃的という形容詞が、最高に似つかわしい。題材の多くは聖書や神話から採られており、「ファム・ファタル」の表現にすぐれている。

 セイレンは人魚の姿で描かれることも多いが(「第24回:ユリシーズとセイレーン」参照)、本来の(というよりは、より古い時代の)姿は、ここに見られるような「鳥型」である。しかし、この作品で描かれている「鳥」は、いささか異様である。神話時代どころか、完全に19世紀末のヘアースタイルと服飾品。そして、巨大過ぎる爪を濡らし、唇の端からも滴り落ちている、「血」..明らかに船員を喰らったあとだが、ギリシア神話のセイレンにはこういう(人喰いの)性質はなく、ここには、同様に女の顔と鳥の胴体を持つハルピュイアイとの、意図的な混同が観られる。(ハルピュイアイは、厳密には、「人喰い」というよりは「屍肉喰らい」だが。)

 それしても、なんという「世界」だろう..水没した町..難破した帆船..(セイレンは、この船員を喰ったのだろうか..)何よりも驚くのは、魚の胴体に豚の頭をもった怪物たちである。いったい、こいつらは、なんなんだ..!?

 1905年の作品なのである。もはや象徴主義を越えて、来るべきシュルレアリスムの時代を予見しているとさえ、言ってもいいと思う。そしてまた、私にたいして、いくつもの文学的連想を引き起こす作品でもある。まず、豚の怪物..言うまでもなく、「異次元を覗く家」(W・H・ホジスン)だ。1909年の小説なので、偶然だとは思うが、このモッサ作品とほぼ同時代である。そして、ハルピュイアイ..多くの作品があるとは思うが、なんといっても、小松左京の..(タイトルは、伏せておく。)この小説を、40年前、とあるアンソロジーで読んだときに覚えた鮮烈な恐怖は、いまだに忘れがたい..

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*2017年11月02日:AIBO復活..


 ..は、いいのだが..このデザイン、好きになれないなぁ..[;_ _] 中途半端に「リアル」で、感情移入が難しい..無論、私にはね。個人差は当然、あるだろうが..

 AIBOの形態は、初代の空山基デザインに、とどめをさす。あれは本当に衝撃的だった。どうみても「リアル」ではない、ロボット的な顔。そこにはまぎれもなく、「未来」があった。また、現実の犬の「顔」とは程遠いがために、「飼い主」はそこにどんな「顔」でも、脳内でマッピングすることができたのだ。だからこそ、広く受け入れられたのである。

 せっかくの「リブート」であるから、売れて欲しい、という思いもあるが..複雑な心境である..[;_ _]

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*2017年11月03日:大道芸in静岡 2017 第二日


 大道芸ワールドカップin静岡 2017 である! 今年は11月2日から11月5日まで4日間。この催しに参加し始めてから22年目であるから、過去の見聞録も(それなりのデータベースと言えるほどまでに)充実してきている。以下にまとめておこう。

*1996年 11/03
*1997年 11/01
*1998年 10/31 11/03
*1999年 11/03 11/06
*2000年 11/03 11/04
*2001年 11/01
*2002年 11/02 11/03
*2003年 10/31 11/01 11/02
*2004年 11/03 11/06
*2005年 11/03 11/04
*2006年 11/02 11/03 11/04
*2007年 11/02 11/03
*2008年 11/01
*2009年 10/31 11/02
*2010年 11/05 11/06
*2011年 11/04 11/05
*2012年 11/02 11/03
*2013年 11/02 11/03
*2014年 11/02 11/03
*2015年 10/31 11/03
*2016年 11/03 11/05

 (以上、去年の日記の再利用&追記である。[;^J^])

 7:45過ぎに自宅を発ち、浜松駅から8:19の在来線で、9:39に静岡着。10:00から10:30まで、駅前の戸田書店で書籍を漁る。11:00少し前に、駿府城公園着。とりあえず屋台の沖縄そばで腹を満たす。

 今年は、ワールドカップ出場のパフォーマーは、まとめて、明日、プレミアムステージ(@静岡市民文化会館)で観る。逆に言うと、明日はその会場に縛り付けになるので、ナイトパフォーマンスは見られるが、日中、駿府城公園や市内の各ポイントで行われるパフォーマンスをみたり、屋台をぶらぶらひやかしたりすることはできない。それらは、今日、行う。


*ドミトリー チェルノフ
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 ワールドカップ出場のパフォーマーなので、明日、観られるのだが、明日の会場内では写真撮影できないので、パフォーマンスしているところに寄ってみた。

 ジャグリング。7つ玉というのは、そうたいしたことはないなぁ..と、はじめは思ったのだが、よくみたら、マスクメロン大のボールなのである。私にはジャグリングの経験はないが、これはよく使われるもっと小型サイズのボールよりも、難しいのではないだろうか。また、それらのボールをしまうポケットがそこら中に取り付けられたコスチュームも、面白い。



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 快晴である。写真は、駿府城公園。

 22年目ともなると、われながら、がつがつしない [;^J^]。最初の頃は、ひと組でも多くのパフォーマーを観ようと、スケジュール表を睨んで、動線も計算して、綿密にプランニングして市内を走り回ったものだが..もうそんな元気はない [;_ _][;^J^]。出演パフォーマーも増えたし、パフォーマンスポイントも、初期の頃に比べると「激増」とまでは言わないにしても、大幅に増えた。とてもじゃないが、網羅的に観ることなど、不可能になってしまったのである。

 今では、昔なじみのパフォーマー、あるいは、事前に入手済みの公式パンフレットでなんとなく気になったパフォーマーをつまみ食いしつつ、駿府城公園や市内をそぞろ歩いて、祭りの雰囲気を楽しむ、という姿勢にシフトしているのであった。




*シルヴプレ
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 毎年観ている、贔屓のパフォーマー。ネタも、ほぼ、毎年同じである。伝統芸能みたいなもので、年に一度、同じネタを観るのは、悪くない。(毎日だったら、飽きるだろうが。[;^J^])

 昭和レトロな空気感が売りだが、ファンは熟年ばかりかというと、そんなことはない。やはりあの時代の空気と香りと音色(ねいろ)には、普遍的な魅力があるのだと思う。(とはいえ私は、「「三丁目の夕日」至上主義者」とは一線を引いているので、そこのところ、お間違えなく。[^.^])




*ZANGE
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 軟体ダンスと、掌上の水晶玉回し。




*ファニー ボーンズ
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 だらだらと心地よく時間を無駄遣いしているので、はや、夕刻が近づいてきた。この写真は明るいが、実はかなり暗くなってきており、撮影に苦労していたのである。

 とりわけ明るくはない(標準的な)ズームレンズでやや遠くから撮影している。環境は暗い。フラッシュは使わない(パフォーマンスを撮影するときの常識)..となると、シャッター速度を遅くして光をたくさん取り入れなくてはならないのだが、彼ら(ファニー ボーンズ)の動きはかなり速く、ブレてしまいがちである、というわけで..修行が足りん。[_ _][;^J^]

 写真は、本番前に時間つなぎをしていたMCを掴まえて、いじっているところ。[;^.^]



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 夜景。これも設定を間違えた。最初の設定ではあまりに明るく写ってしまったので、シャッター速度を調整して「十分暗く」撮影したのである。ところが、帰宅してから確認したら、これは「暗すぎた」。不自然にならない程度に微妙に調整して明るくしたが(右写真)、下半分はほとんど黒つぶれしていたので無理があり、また、ご覧のとおり、ノイズが目立つ結果となった。教訓としては、「失敗写真」(今回の例では「明るすぎた写真」)も、消さずにおいておくことである。そちらの方がマシ(修正すれば使える)かも知れないからである。私には、その場で判断して「失敗写真」をサクサク削除してしまう、という悪いクセがあるのだが、これは改めないと..



 夕食は、例によって「ひょうたんや」。酒は、レッドアイ、ハイボール、中ナマ。今年も間違えて、生しらすの塩辛を注文してしまった [;_ _]。あ、誤解されると困るのだが、美味いのである [;^J^]。美味いのではあるが、この店の生しらすの塩辛は、わりと半端無く塩辛いのである [;^.^]。酒が足りなくなる、酒が。[;^.^][;^.^][;^.^]


*サンキュー手塚
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 ナイトパフォーマンス。毎年観ているサンキュー手塚であるが、今年はいまいちだったかな..[_ _](時事(芸能)ネタに、私がついて行けていなかったのが大きかったという気も。[;_ _][;^J^])



 22:30、浜松の自宅に帰宅。

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*2017年11月04日:大道芸in静岡 2017 第三日


 7:45に自宅を発つ。曇天だったが、結局晴れた。浜松から8:39の在来線で、9:51、静岡着。

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 いったん駿府城公園に寄って、屋台でブランチ。(ビフテキとウイスキートニック。[;^J^])今日は夕方まで、駿府城公園に隣接している静岡市民文化会館で開催されるプレミアムステージで、ワールドカップを観るのである。

 写真は、静岡市民文化会館に行くために、駿府城公園を東御門橋から抜けるときの、空。雲の姿が面白いので、撮っておいた。



 11:00から開始。


*ドミトリー チェルノフ
 ジャグリング。昨日より安定しており、ノーミス。

*フライト オブ パッション
 エアリアル。口で2人分の体重を支えたりする。ある意味、正統派の芸である。

*張海輪 中国雑技王
 毎年観ている、高く高く積み上げた椅子の上でのバランス芸。中国雑伎団ならこのぐらい出来て当然と思えてしまうところが、損をしているかも [;^J^]。とにかく、まったく危なげがなく、ハラハラしないのだ。[;^.^]
 とはいえ、昨日はこの芸をデパートの屋上で披露したらしく、それはさすがに観ている方が高所恐怖症だっただろう [;^.^]。また、今日は、「本来の」屋外ではなく、屋内で行ったのだが、メリットもあった。つまり、ステージ後方のスクリーンにアップが写されるのだが、額から汗がボタボタ落ちるところが観られた。彼の芸を何年も観てきて、これに気がついたのは今年が初めてであった。

*カレン&ドミニク
 アクロバット(筋力芸)。写真を使わないと説明が難しいのだが、舞台上の大道具が「○」と「|」であるのが、面白い。

*ローラン ピロン
 マジック。ボールと札束の増殖。

*ミスター ディヴィネツ
 舞台上をぐるぐる転す車輪の内側に掴まっている(つまり、自分もぐるぐる回る)。角運動量保存の法則(謎。[;^.^])

*チーハン チャオ
 ディアポロであるが、この時間帯、疲労が溜まっていたらしく、細かく寝落ちしていたようだ。[;_ _]

*デュオ エモーション
 エアリアルというか、空中ブランコ。完成度が高い。

*インクレディブル マラカンブ
 なんとこの大会、26年目にして、初のインド人パフォーマーだとのこと。筋力バランス芸、ヨガポーズ。

*ホセフィーナ カストロ&ダニエル オルティス
 正統派の人間ブランコ。

*ケロル
 ジャグラーなのだが、それよりもまず、ヒューマンボイスパーカッション。これがなかなか達者なもので聞き惚れていると、2本使いしていたマイクでジャグリング。会場からピックアップした客を舞台に上げ、彼らにいい感じでヒューマンボイスパーカッション(のパーツ)をさせ、ギャグにする。また、会場全体を巻き込む。素晴らしい。

*メレシン ブラザーズ
 筒の上に板をおいて、その上に乗るタイプの、バランス芸。(ローラーアクトという。)よくみるタイプだが、ふたりで行うのは珍しい。(当たり前だが、ひとりでバランスをとるよりも難しい。)

*サンズ カンパニー
 このパフォーマーも、何度か観ている。シーソーの両端で交互にジャンプして、高く跳ね上がるという芸。シンプルで好感がもてるものだが、今年は、やや安定感に欠けていたのが残念。

*コミック トリオ エクイヴォキー
 大騒ぎするリズミカルなギャグは、しらける瞬間が無く、見事である。大フラフープを回すとき、ときどき手でサポートしていたのは、惜しい。

 ワールドカップは、以上。結果がわかるのは、最終日である明日であるが、明日は来ない。月曜日にHPで確認する。

 今夜も夕食は「ひょうたんや」。昨夜同様、3杯飲んで燃料補給し、ナイトパフォーマンスに繰り出す。


*ふくろこうじ
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 サイレントのクラウン。私の琴線には響かない時間帯が長かったのだが(こればっかりは、相性問題ですので [_ _])、最後に披露した、この、鳥の真似(写真)は、上手いとかどうとかではなく、私の(一種の)トラウマに刺さり、強烈な印象を残した。何事かと思われるでしょうが、マーヴィン・ピークの「ゴーメンガースト」なのである。己の大切な図書室(というより図書館)を陰謀で焼かれ、全ての蔵書を失ったゴーメンガースト城主は、発狂して、自分が鳥だと思い込むのである..(..悪夢である [;_ _]..さまざまな意味で [;_ _]..[;^.^][;^.^][;^.^])




*KANA∞
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 私は彼女の、大ファンである [^.^]。近年は、KANA∞を観ることが、大道芸ワールドカップin静岡に来る最大の目的になっているといっても、過言ではない。[^.^]



 20:46のJRで、21:57、浜松。22:30、バスで帰宅。

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*2017年11月05日:「ブレードランナー2049」


 朝は快晴。車で出動。ガソリンを入れてからサンストリート浜北へ。9:20からの回で、「ブレードランナー2049」を観る。

 良いと思う [^.^]。恐ろしく高いハードルをクリアした監督に、拍手を送りたい [^.^]。その一方で、そんなに大ヒットするとは思えないのも、事実 [_ _]。「ブレードランナー2049」は、誤解をおそれずに言えば、大衆ウケするには、あまりにも「渋い」のだ。しかしそもそも「ブレードランナー」が、そういう映画であった。

 スピナーの飛翔に始まる冒頭。眼のアップ。最初のアクションは、大男のレプリカントとの闘い。証拠物件を顕微鏡で拡大するとシリアルナンバー。ブリスに良く似たメイクの街娼レプリカント..なんとも見事に鮮やかに、旧作のイメージや展開を「受け継いでいる」。「二番煎じ」だとは、思わない。これは、もはや「様式」なのである。

 そう。実にスタイリッシュで、美しい映画なのだ。おとな向きの、SF映画。たった今思いついたが、ある意味では、「バーバレラ」に似ている。あの、キッチュで猥雑で、強烈な美学に貫かれた映画の位相を変えると、「ブレードランナー2049」になるような気がする..(検証時間が1分間も取れていないので、ボロボロに穴だらけの比喩だと思う。突っ込むのは勘弁してください。[;_ _])

 突っ込むで思いだしたが、もちろんこの映画、突っ込みどころはたくさんある [;^J^]。おいおい、彼と彼女を会わせていいのかい? つけられているに決まってるだろう? とか、とか、とか..でも、それは構わないのだ。前作「ブレードランナー」だって、突っ込みどころはいくらでもあったのだし、それを言えば、どんなSF映画だって、そうだ。良い映画とは、良い突っ込みどころ(隙)を、オーディエンスにたくさん残してくれている映画のことなのだから。

 ..もう一度、観たくなってきた。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Nov 9 2017
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