*2025年04月14日:「山田五郎 オトナの教養講座」
*2025年04月15日:相国寺展/黒の奇跡・曜変天目の秘密展/ルドン展
*2025年04月16日:そろそろ返してもらおうかな
*2025年04月17日:1週間後のイベントだぜ [;^.^]
*2025年04月18日:横浜美術館/横浜みなと博物館
*2025年04月19日:朝カルウェビナー:古典派〜前期ロマン派
*2025年04月20日:浜ブラ [^.^]/湯風景しおり
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*2025年04月14日:「山田五郎 オトナの教養講座」


 朝方は雲が多かったが、ほどなく快晴になった。

 先週金曜日に iPhone を置き忘れてきた(「デバイスを探す」で特定していた)某郵便局へ向かう。既に旭警察署に届け済みであったということで、旭警察署へ。無事に確保。やれやれ。ドラッグストアとスーパーに寄って、10時過ぎに帰宅。

 山田五郎の Youtube を見始める。「山田五郎 オトナの教養講座」である。ずいぶん以前から存在は知っていたのだが、なかなか手が回っていませんでしてね。

 2021年の1月に始まったようである。4年以上前である。基本的に週いちで追加されているらしい動画を全クリアする(キャッチアップする)つもりであるが、200本以上か..[;_ _] と思ったら、のちに、月に6本にペースアップしたらしい [;^.^]凸。こういうときは、現時点で全部で何本あるのか、確認しないのがコツである [^.^]。遼遠たる前途にいちいち溜息をつく必要は、ない。[^.^][;^.^]

 それに、「全クリアする」と書いたものの、既に不可能かもしれない(削除されている動画があるかも知れない)のである。というのも、「期間限定公開」の動画があるのだ。気がついたのは、2022年5月に公開された2本の「エッシャー回」である。なぜ「期間限定公開」なのかというと、エッシャーは著作権が残っており、使用料の支払いが発生しているからである。そしてこの動画のキャプションには、「この動画期間限定公開なので」云々と書かれている。つまり、これ以前にも期間限定動画が公開されていたはずなのだが、古い順に確認したところ、これより前には見当たらない(見落としているかもしれないが)。つまり、それはもう削除されたということではあるまいか..まぁ、仕方がない。(つい最近公開された「エドワード・ホッパー回」も、「期間限定公開!有料著作権シリーズ」である。)

 ま、追いかけましょ [^.^]。面白い話題や興味深い知見や知らなかった情報は山ほどあるのでいちいち紹介しないが、ひとつだけあげておくと、「「窓辺で手紙を読む女」(フェルメール)修復事件」。山田五郎、激オコである [^.^]。私もまったく同感、激オコなのである。["^.^]凸(「2022年07月17日:大阪市立美術館/大阪中之島美術館」を参照していただきたい。)また、中田敦彦をゲストに迎えたバンクシー回における「金儲け論」にも全く同感なのだが、話が拡がりすぎるので、これについては機会を改めて私見を述べることにする。

 14:30、私の車で、Nさんと旭区役所へ。「音楽のつどい」の助成金申請の件である。帰途、Nさん宅のPCがいまいち調子が悪い(メール添付のファイルをダウンロードしても見当たらなかったり、名刺の印刷内容の編集ができなかったり)とのことなので、お宅まで同行した。

 ..ま、いろいろ思うところはあるのだが(仔細は略す [;_ _][;^J^])、当面の問題は全て解決した。う〜ん、どこまで踏み込もうかなぁ..[;^J^]

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*2025年04月15日:相国寺展/黒の奇跡・曜変天目の秘密展/ルドン展


 快晴。8:06のバス。8:27、鶴ヶ峰駅を発ち、9:26、上野着。9:37、東京藝術大学大学美術館。「相国寺展―金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」(前期:〜4月27日(日)まで、後期:4月29日(火・祝)〜5月25日(日)まで)である。

 「第一章 創建相国寺─ 将軍義満の祈願」からは、まず、文正の「鳴鶴図」画像検索結果)が素晴らしい。伝 雪澗の「縄衣文殊図」画像検索結果)については、綱を全身に巻いているというだけで「ダンウィッチの怪」を想起してしまう私には、なにか問題があるだろうか [;^.^]。ほか、陸信忠の「十六羅漢図」画像検索結果)など。

 「第二章 中世相国寺文化圏─ 雪舟がみた風景」からは、伝 如拙の「墨梅図」画像検索結果)、伝 周文の「十牛図巻」画像検索結果)、林良の「鳳凰石竹図」画像検索結果)など。

 「第三章 『隔めい記』の時代─復興の世の文化」では、狩野探幽の「董奉図屏風」に特段の感興を覚えたのだが、画像検索で絞り込めなかった。[_ _]

 「第四章 新奇歓迎!古画礼讃!─ 若冲が生きた時代」からは、伊藤若冲の「鹿苑寺大書院障壁画」画像検索結果)、同じく「竹虎図」画像検索結果)。いずれも有名な作品である。特に後者は、尾形光琳にとっての「竹虎図」(画像検索結果トラりんの元ネタ)どうよう、若冲のアイコンとなった感がある [^.^]。同じく若冲の「乗興舟」画像検索結果)も、ファンならご存知だろう。一部の展示のみではあるが、近年、展覧会で観る機会がやたらと多いような気がする。

 「第五章 未来へと育む相国寺の文化─“永存せよ”」では、伝 赤脚子の「白衣観音図」と、狩野松栄の「水辺花鳥図屏風」を画像検索で絞り込めないのが残念。長谷川等伯の「萩芒図屏風」画像検索結果)は、21世紀の新作だと言われても信じてしまいそうだ。そして、おやぁ、円山応挙の「七難七福図巻」画像検索結果)が来ているぞ。[^J^]

 応挙の初期の代表作なのだが、知らない人も多いのではないかな。応挙とくれば、精緻極まりない写実画のイメージから「品の良い」「凛然とした」という印象を持たれているかも知れないが、本作は、真逆 [;^J^]。経典に説かれる七難と七福をちょ〜リアルに描いた大作で、天災と禽獣による害を描く「上巻」、人災や刑罰を描く「中巻」、福寿を描く「下巻」からなるのだが、今回、前後期にわけて展示されるのはごく一部のみ。前期展示されているのは、上巻から狼とうわばみのシーン、中巻の追い剥ぎのシーン、下巻はまぁどうでもいい [^.^][;^.^]。上巻・中巻とも、なかなか良いシーンではあるが、後期には是非とも、中巻の、盗賊団による館の襲撃(掠奪、強姦、殺戮)のシーンと、刑罰(牛裂き)のシーンを展示していただきたいものである [^J^]。応挙観が変わるよ、マジで。[^.^]

 11:40に発つ。上野駅からJRで有楽町に向かうが..気がついたら、新橋 [;_ _]。またかよ [;_ _]。東京から隣りの有楽町に行く時には(近すぎて、手元の本に少し目を落としただけで)乗り過ごしがちなのだが [;^J^]、少し離れた上野からでもやっちまうか [;_ _]。有楽町に引き返す。[;^J^]

 昼食は、高架下の「新時代」で、生姜焼き定食、生中、ハイボール。13:10に出て、5分後、静嘉堂文庫美術館。「黒の奇跡・曜変天目の秘密」(〜6月22日(日)まで)である。

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 左から、「油滴天目 「新」銘」。「天目茶碗」と言えば「曜変天目(Wikipedia)」が有名であるが、私は「油滴天目(JTOPIA)」も好きである。「灰被天目 銘 埋火」..シンデレラ?[;^.^]。右端は、清水九兵衛の「浪月蒔絵硯箱」



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 源清麿の「刀 銘 源清麿/弘化丁未年八月日」。刀剣の「刃紋」を iPhone で撮るのは難しい。これでもマシな方である。野々村仁清の「色絵吉野山図茶壺」..どこで刷り込まれたのかはわからないが、「野々村仁清」と来ると「鑑定団」を連想してしまう。まったく迷惑な話である..[;_ _][;^.^]凸



 14:15に発つ。新橋に引き返して [;^.^]、14:35、パナソニック 汐留美術館。「オディロン・ルドン―光の夢、影の輝き」(〜6月22日(日)まで)である。ルドンとは半世紀以上のつきあいで、多くの作品は何度も本物を観ているし、画集もたくさん持っているのだが、何度でも観たい作品ばかりである。本展に展示されている作品も多くはマイフェイバリット作品であり、紹介作品をマトモに選んでいると話にならない。図録からテキトーにきまぐれにピックアップするのみ。[^.^]

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 左から、「アルジェの女たち」「風景」「神秘的な対話」。「風景」は、初期の特段なんということもない小品なのだが、私はなぜかこれが好きでねぇ..



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 「翼のある横向きの胸像(スフィンクス)」は、「幻想美術選」でも紹介している。「海の神秘」の、異形たち。「鎖につながれたアンドロメダ」は、危機感がいまいちだと思う [;^J^]。胴も長すぎる [^.^]。「眼をとじて」は、「眼をとじて」シリーズ中でも屈指の、色鮮やかさ。



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 「野の花の花瓶」「日本風の花瓶」は、安定の「花瓶」シリーズ。「ペガサス、岩上の馬」は。その今まさに飛びたたんとする姿勢も、色彩も、息を呑むほどの素晴らしさである!



 16:10に発ち、16:51に横浜。17:30に「それゆけ!鶏ヤロー!」。2時間ほど飲み食いしてから鶴ヶ峰へ。20:10頃、帰宅。

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*2025年04月16日:そろそろ返してもらおうかな


 昨年の11月か12月にキャバクラ“D”を卒業されたAさんに、吾妻ひでおの「チョコレート・デリンジャー」と「幕の内デスマッチ!!」をお貸ししたままになっているので、そろそろ、と、ラインでリマインドしたところ、来月12日にお会いすることになった。代わりに何か貸し出すかどうかは、思案のしどころ [;^J^]。既に20冊(20作品)ほど読んでいただいているし..(「やけくそ天使」はどうかと思うし。[;^.^])

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*2025年04月17日:1週間後のイベントだぜ [;^.^]


 13時から15時まで、旭混声合唱団の練習会。休憩をはさんで、同じ部屋で、グリーンベル女声合唱団の演奏会のスタッフ会議に初参加。みなとみらい小ホールで開催されるのだが、実は数日前から、旭混声合唱団のバスパートのラインで、この演奏会の男手の手伝いが欲しいと打診されていたのである。役割は、平台の設置と撤収。もちろん、否やはないのでOKを出していたのだが..

 ..観客の整理(席の案内)も拝命することになっておりました [;_ _]。ま、そんなところだろうとは思ってましたけどね [;^J^]。平台の出し入れよりも、遥かに神経を使う仕事である。なにしろ、チケットがほぼ完売状態で、ほとんど満席なのだ。詰め込んでいかないとならないのである..[;_ _]

 そもそも従来、このホールでの演奏会においては、会場側のスタッフが、受け付けやら段取りやらの業務全般を行ってくれていたらしいのだが、今回からは経費節減のため、会場側のスタッフは(照明、音響、舞台上の設備、などの技術職の)最低限の要員以外、いないとのこと。スケジューリングからタイムキーピングから受け付けから来場者の案内から人さばきから備品の出し入れから何から何まで、演奏者側でやらなくてはならないのだ。こういう作業は未経験のメンバーで、運営するのである。本番は、来週木曜日..[;^.^]

 補足しておくと、「経費節減」と言うといささか誤解を招くな [_ _]。コロナ禍でホールが使えなかった(運用できなかった)時期があり、その間に要員が減った(異動した)ため、以前と同様のサービスを行おうとすると(新たに人員を(外部から)調達せねばならず)人件費が跳ね上がってしまうことになり、それはできない..という事情らしい。いずこも同じことだろう..[_ _]

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*2025年04月18日:横浜美術館/横浜みなと博物館


 明るい曇天、ほぼ晴天。8:21のバスで発ち、8:35、鶴ヶ峰駅。やたらと混んでる。ダイヤが乱れてる..今朝4:30のかしわ台駅での信号装置の故障の影響とのこと。8:48に、30分遅れの通勤急行が来たが..無茶混み [;_ _]。駅員に押し込んでもらうレベルの満員電車に乗るのは何年ぶりか、記憶にない。[;_ _]

 私の目の前にギュウ詰めされているのは、女子アナ型というよりはモデル型の、かなりの美人である。同意してくれる男性は多いと思うのだが、この状況は別に嬉しくもなく、むしろ困惑する。なんとかして距離を取りたいのだが、物理的に不可能である。

 こういう時のコツは、彼女の「悪いところ」を出来るだけ探しだして「醒める」ことである。大概、これで切り抜けられるのだが..なんと彼女は(ツンとした表情も含めて)なにからなにまでどストライクなのである [;_ _]。欠点を見つけられないのである [;_ _]。こうなったら仕方がない、悪いところを捏造するしかない。「こんな綺麗な顔をしてるが帰ったらどうせxxxxxでxxxxしてxxxxxxなことをxxxxxxxxでxxxxxしてるのさ」..などと、貶めて醒めるのである。彼女は、視界からも意識からも外しているであろう目の前の親父の脳内で繰り広げられているドラマを、知らない..

 ..あだしごとはさておきつ。[;^.^]

 9:10、横浜着。やれやれ。9:18、みなとみらい。9:30に、みなとみらいホールの楽屋口までの経路のチェック、完了。(昨日のミーティングでの資料や説明ではさっぱりわからなかったので、現地に確認にきたのである。[;^J^])その足で横浜美術館に着いたのが、9:40。10:00の開館を待つ。「横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ」(〜6月2日(月)まで)である。

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 開港初期の時代の作品から。ペーター・ベルンハルト・ヴィルヘルム・ハイネ(伝)の「ペルリ提督横浜上陸の図」は、よく知られている。渡辺幽香の「幼児図」。同じく幽香の「白衣婦人像(仮題)」と五姓田芳柳(伝)の「外国人男性和装像」も、面白い。



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 宮川香山(初代)の「高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒大香炉」も、有名作品。松本竣介の「Y市の橋」。フランシス・ベーコンの「座像」については、えーと、「接待紹介」の気味無しとはしない [;_ _]。この人の画風は、私の趣味ではないのだが..[;_ _] ただまぁ、力(迫力)のある作品ではありますのでね。[;^J^]



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 横浜美術館の自慢のひとつは、シュルレアリスム絵画のコレクションである。まず、マックス・エルンストを3点。左から、「毛皮のマント」「子供のミネルヴァ」「少女が見た湖の夢」は、「沈黙の目」幻想美術選)系統の傑作だと思う。



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 メレット・オッペンハイムの「リス」は、可愛い [^.^]。女子たちが写真を撮ってる。(私も。[^.^][;^.^])ルネ・マグリットの、「王様の美術館」「青春の泉」



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 「新収蔵作品特別展示」として、淺井裕介の「八百万(やおよろず)の森へ」(2023)。これ、素晴らしい。横浜の各地から集められた土をボランティアの手でふるいにかけて絵の具にし、市内各所で描きあげられた作品。大小9枚のパネルの組み合わせからなり、組合せパターンは7種類あるという。



 12:45に出る。昼食は、広場をはさんで横浜美術館の向かいにある「MARK IS みなとみらい」の4Fの「おぼんdeごはん」で、とろサバの唐揚げ定食。これが1180円とは、廉い。ごはんと味噌汁はおかわり自由だしね。

 13:30に出て、14:20、帆船日本丸に併設されている 横浜みなと博物館今年1月に帆船日本丸を観に来たついでに入館したときには、40分程度しか時間がなく、展示を半分も観られなかったので、リベンジに来たというわけである。[;^J^]

 やはり面白い。開港以来の歴史も興味深いが、最新の(建設・整備中の)設備についても知らなかったことが多く、勉強になった。

 16:50、退出。横浜駅まで徒歩で戻る。25分程度かな。某医院で薬を購入して、鶴ヶ峰へ。18:33、帰宅。

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*2025年04月19日:朝カルウェビナー:古典派〜前期ロマン派


 明るい曇天。10時から1時間ほど、某所で「音楽のつどい」の役員会。

 午後から、少し気合いを入れて掃除 [;^J^]。冷房投入。[;^.^]

 15:25、Hさん、来訪。ポータブルなMIDI鍵盤を、3台持ってきてくださった。7月末の夏オフまで貸していただくのである。どういうことかと言うと、今年の夏オフでは、私のシンセのMIDI INに外部鍵盤を(少なくとも)2台接続する予定なのであるが、MIDI IN端子はひとつしかないので、MIDIマージャーを(購入して)使う必要がある。その動作試験を行うためである。(大昔、舶来のMIDIマージャーを使っていたこともあるのだが、動作不安定で腹を立てて廃棄してしまったので、また、買わなくてはならないのだ。[;^J^])

 夏オフの打ち合わせをはじめとして、四方山話。17:20頃に帰られた。

 18:30から、朝日カルチャーセンターのオンライン講座。高山博氏による「西洋音楽の歴史シリーズ 第3回」で、「ロマンって何だろう?(古典派〜前期ロマン派)」である。

 まずは「ロマン派」の語源についての話から、初期ロマン派を代表する(あるいは典型的な)「メデュース号の筏」(ジェリコー)、「民衆を導く自由の女神」(ドラクロワ)、「夢魔」(フュースリ)といった美術作品、「未完成交響曲」「野ばら」(シューベルト)、「革命練習曲」「別れの曲」(ショパン)、「乙女の祈り」(バダジェフスカ)、「ピアノ協奏曲」(シューマン)(ウルトラセブンへの言及はありませんでした [^.^])などの音楽作品を紹介し、これより前の古典派との違いを指摘していく。「感傷的な感覚」や「(気分がころころ変わる)曲想の変化の激しさ」も、古典派にはない特徴であるが、ポイントは「個人の感覚」と「物語性」。音楽が物語化され、また、パーソナルな物語を語っているのに規模が大きい。ぶっちゃけ、作曲者の個人的な感傷的な話なのに大管弦楽の大音響で臆面もなく..[;^.^]

 ..とくれば、これはもう、「幻想交響曲」(ベルリオーズ)にフォーカスせざるを得ないわけでありまして [;^J^]。ハープ2台とか、舞台裏のオーボエとか、鐘とか、従来の交響曲では考えられない「新技術」を大量に投下した「音響的なスペクタクル」もさることながら(楽器が(工業の発達にともなって)どんどん発達してきた時代ということもあるが)、やはり、「個人的な物語(というか妄想)」を音楽(大交響曲)にしてしまったという点で、まさに音楽史を変えてしまった。登場人物のテーマである「イデーフィックス」は、こんにちの映画音楽に至るまで「XXのテーマ」として引き継がれているし、これだけの発明をたったひとつの交響曲でやってしまったということは本当に画期的。そしてなによりも、感情(表現)の起伏の豊かさ..と、講義全体のバランスをぎりぎり崩しかねないほど「幻想交響曲」に尺を割いていたのだが、まぁ、そうなるよねぇ、仕方ないわなぁ..[;^J^](私としては、欣快の至りだったのですが。[^.^])

 また、ロマン派音楽の文学への影響は甚大であった。日本では、特にベートーヴェン。(ここでは彼をロマン派と捉えている。)ロマン派の基礎のひとつはヒューマニズムなのだが、ベートーヴェンのヒューマニズムは、黒澤明らの映画や手塚治虫の漫画にも、直接の影響を及ぼしたと考えられる。

 そしてこれは、Q&Aから出てきた話題(視点)なのだが、「西洋音楽史」という「物語」自体が、ロマン主義のなかから生まれてきたものであるということ。その「物語」ではギリシアをスタートにして理想化しているが、それはいいのだが、西洋文化の理想的な揺籃、という物語化/意味づけをしたばかりに、もともと彩色されていたギリシア彫刻の色を削ぎ落として、全部真っ白にしてしまったのは、やりすぎ。(というか、文化の捏造/歴史の書き替えじゃないの? 厳しく言えば(倉田))

 また、「物語」に立ち返ると、ロマン派の物語は、個人(の人生)が定型にからめ取られていく傾向もある。作者(作曲者)の人生/物語の、押し付けというか。それへの反発?が、のちのアンチロマンへとつながっていく。アンチロマンとは芸術の傾向のひとつで、物語らない。物語にしてしまわない。いかにも感動するような場面を、そのようにしない。

 今の我々の世界は、物語に満ちている。だから、今なおロマン派時代が続いているとも言える。アイドルソングが「可愛い」と連呼していても、これ自体に物語性はないが、「アイドルが可愛い」というのは、物語である。岩盤浴のBGMには(ひたすらフラットなだけで)物語性はないが、「岩盤浴が心地よい」というのは、物語である。


 21:26のバスで発つ。21:52、横浜。22:00から23:50まで、「それゆけ!鶏ヤロー!」。0:10に東口のYCAT。0:40の夜行バスで、浜松へ。

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*2025年04月20日:浜ブラ [^.^]/湯風景しおり


 5:57、浜松駅北口バスロータリー着。晴天に近い、明るい曇天。

 浜松駅南すぐのすき家で朝定食を食べる予定だったのだが、iPhone とポータブルバッテリーに充電しておきたくもある。すき家の席にはコンセントが無かったと思う。なか卯はどうだろう。浜松のなか卯に行ったことはないが、京都駅八条口のなか卯(の窓際席)にはコンセントがある。浜松のなか卯にもあるかもしれない..マップによると、駅南大通りを20分ほど歩いたところになか卯がある。ひさしぶりの浜松散歩として、ちょうどよい。

 6:30に着いた。残念ながら、コンセントは無かった。(考えてみれば、横浜の自宅直近の中原街道沿いのなか卯にも、コンセントは無いわな [;^J^]。京都八条口店が特別か。[;^J^])ま、いいや。別にバッテリーが足りてないわけではない。

 290円の朝定食を食べ、時間調整の読書。7:50に出て、浜松駅に徒歩で引き返す。8:10に着き、バスロータリーから8:15のバスで、8:30、常楽寺バス停。徒歩で5分後に、1年半ぶりの湯風景しおり [^.^]。もちろん、午前中から野天風呂である。[^.^]

 残念ながら太陽が隠れているので日光浴とはまいらなかったが、それでも十分に快適である。横浜の私が住んでいるエリアには、この金額(900円)でこの快感が得られる環境が、ないのである。もちろん、金と時間をかければ、スーパー銭湯どころかガチの素晴らしい温泉がいくらでもあるのだが、そういうところには、毎日通うわけには行かないでしょ。浜松ならば、街のど真ん中に(この金額で)あるのだ。

 14時に出て、浜松駅方向へ(今度はバスではなく)徒歩で向かう。有楽街の某所で過ごしたあと、駅南の「ホテルリブマックスBUDGET浜松駅前」に、17:15にチェックイン。ここを利用するのは初めてである。(浜松に棲んでいた頃には、浜松(駅前)のホテルを利用する機会がありませんでしてね。[;^J^])なんと、3513円 [^.^]。もちろん底値なのだが、まともなビジネスホテルである。京都の(相部屋の)ドミトリーよりも、遥かに廉い。[^.^]

 10分後に外出。有楽街のイタリアン、「炭火バルMabuchi」。例によって、カウンターの端の定位置で、飲み放題。この店の常連だったのだが、考えてみればピザを食べたことがなかったので、注文する。

 20時前に退出。夜の街を徘徊してから、ホテルに戻った。

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*解説


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Last Updated: Apr 25 2025
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