*2025年08月25日:運転免許更新
*2025年08月26日:幻想美術選「夜の精」ジョン・アトキンソン・グリムショー
*2025年08月27日:「去年の夏 突然に」だったのか
*2025年08月28日:軽微な夏風邪 [;_ _]
*2025年08月29日:地球襲来って..
*2025年08月30日:かまこん
*2025年08月31日:patch the world again
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*2025年08月25日:運転免許更新


 明るい曇天から晴天へ。今日も暑い。午前中は、ららぽーと横浜で紀伊國屋など。

 12:56のバスで発ち、二俣川の運転免許センターへ。免許更新である。相鉄沿線というか横浜市の名所のひとつであり、楽しみにしていたのだ [^.^]。二俣川駅から歩くのだが、道順は非常に単純明快。予約時刻は14:00である。

 運転免許試験(実技)を受けることのできる「神奈川県内唯一」の運転免許センターであり(「更新」だけならほかにも施設があるのだが)、さすがというべきか、平日の真っ昼間からなかなかの混みようであるが、それでも手続き開始から30分で、写真撮影までこぎ着けた。

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 ..で、まぁ、これ(→)なんだけどさぁ..[;^J^] 運転免許の写真を官憲に撮らせるとロクなことにならん(人相が悪くなる)というのは良く知られた事実であるが、今回は照明の色がおかしく、私の頭髪の白髪部分がまるで「金髪メッシュ」みたくなってしまった。[;^.^]凸



 講習は14:50から16:45まで。どうして2時間もかかるのか余計な詮索はしないでいただこうか [^.^][;^.^]凸。10分後に免許証発行。(書き忘れていたが、マイナ免許証との2枚持ちである。)

 鶴ヶ峰で筑前屋に寄り、20:30に帰宅。

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*2025年08月26日:幻想美術選「夜の精」ジョン・アトキンソン・グリムショー


 「幻想美術選」、第324回。John Atkinson Grimshaw(1836〜1893、Wikipedia(英文))の作品をご紹介するのは、「シャーロットの乙女」以来、2回目である。

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「夜の精」(ジョン・アトキンソン・グリムショー、1879年)

 ご覧の通りの、典型的な妖精の姿。昆虫の薄い羽根というのは定型のひとつであるが、それが半透明のヴェールとほとんどシームレスに融合し、水面(みなも)に映る月光を反映して、淡く美しく輝いている。まことに幻想的な、美しいタブローである。

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 カメラ・オブスキュラやレンズやプリズムを用いて光の効果(屈折や煌めき)の研究をしたという「月光の画家」グリムショー(まぁ、画像検索結果をご覧なさい!)の代表作のひとつ。「イリス」(左図)と対で紹介されることがあるが、妖精の姿態も、画面全体に充溢する色彩も、鮮やかな対比を見せている。



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*2025年08月27日:「去年の夏 突然に」だったのか


 2011年11月25日の日記(ある恐怖映画の追憶)に、とある映画の記憶を書いていたことを思いだし、ChatGPT にタイトルを捜させることにした。

 1960年代後半か、あるいは70年代前半に、テレビで放映されたのを観たのではないかと思うのだが..狭義の恐怖映画ではないと思うが、非常に恐ろしい印象を受けた映画があった。タイトルは憶えていない。

 以下、断片的な記憶の集積なので、実際の映画のストーリーとは進行順序が異なっている可能性は大いにあるが、部分部分の情景の記憶は、かなり正確なはずである。

 物語の「枠」は、ある大邸宅の大広間である。この屋敷の女主人(老女)は足腰が弱く、2階から椅子に坐ったまま、1階の大広間の中央に(エレベーターで)降りてくるのである。客のひとり(あるいは関係者)が、彼女に、彼女の息子を襲った運命を語る..

 以下、彼の回想シーンとなるのだが、老女の息子(以下、「主人公」と呼ぶ)は、なんらかの経緯で、ガールフレンドと共に、ある国のビーチで遊んでいる。このビーチには金網があり、金持ち(あるいは中産階級以上)のエリアと、貧民のエリアが、分断されている。主人公がガールフレンドに着せた(ワンピースタイプの)水着は、水に濡れると透ける素材であり、それに気が付いた彼女はひどく恥ずかしがるのだが、主人公は嫌がる彼女の手を取り、そのままビーチを引き回す。彼は、嫌がるガールフレンドの裸を見せびらかして回るような、悪趣味な人間なのだ。そして、金網の向こう側では、貧民の子ども達が金網に貼り付いて、彼女のシースルー姿を、ニヤニヤしながら見物している..

 (ここで記憶が、少し飛ぶ。)主人公とガールフレンドは、貧民の子ども達に追われて、迷路のような路地を必死になって逃げている。しかしやがて彼は捕まり、子どもたちにもみくちゃにされ押し潰され、僅かに腕1本が上に向かって差し上げられていたが、それも見えなくなる。彼はよってたかってなぶり殺しにされ、恐らくは(飢えた)子どもたちに喰われてしまったことが、暗示される..

 ..客の話は、ここまでである。息子を襲った恐ろしい運命をきかされた母(老女)は信じまいとするが、しかし静かに発狂し、エレベーターで上階に姿を消す..(あるいはこのラストシーンでは、大広間に、息子の(恐ろしいありさまであろう)死体を収めた棺桶が持ち込まれていたかも知れない。その場合、それは恐らくは開けられなかったはずだ。)

 これだけでは特定できなかったので、「海外の映画(あるいはテレビ映画)(舞台は海外、登場人物も外国人)を、日本のテレビで見た」という情報を追加したところ、「たぶん、テネシー・ウィリアムズ原作/ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督の映画『去年の夏 突然に(Suddenly, Last Summer, 1959)』 だと思います。」との回答..

 ..あたりだ。ChatGPT が検索した画像も粗筋も、ピタリ。確かに、役に立つツールなのである。で、さっそく懐旧の情を暖めるためにこの映画を観るかというと..正直、あまり観たくはないのだが [;_ _]..なにしろ後味が悪かったので..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^] しかし先述の一連の「夢のなかのような」シーケンスは、まさに生涯もののトラウマとなったほどの鮮烈な「悪夢」そのもので..それには、確かな「価値」があるのだ。なんらかの配信なりサブスクなりで観てすますのではなく、わが廃墟城に「物理的に」備えつけておくべきではないだろうか。あえて時代に逆行して、パッケージソフトを買うべきではないだろうか..[^.^][;^.^]

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*2025年08月28日:軽微な夏風邪 [;_ _]


 明るい曇天。昨日から上顎の奧がいがらっぽく、9:30に測ったら、37度2分。[;_ _] 白根診療所に電話して、順番待ち。今日の旭混声合唱団の練習会は、欠席。

 11:40に折り返しの電話が来て、車で向かう。(運転に影響が出るほどの症状ではないので。)結果、コロナとインフルは陰性。いつもの風邪の混合薬。(これはあくまでも症状を抑えるだけで、風邪を治すのは自分の体力。)

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*2025年08月29日:地球襲来って..


 SNSに、映画だかドラマだかの予告編がやたらと流れてくるのだが..「地球襲来」って、どんなシチュエーションだよ。[;^.^]

 「地球」が「火星」だか「金星」だかに、フライングボディアタックでもかますのか。あるいは「地球人」が「火星人」だか「金星人」だかに、宇宙戦争でも仕掛けるのか。それとも、フリッツ・ライバーの「放浪惑星」のごとく、地球が太陽系を離れて銀河の核へあるいは他の銀河系へと遠征するのか。いっそ懐かしの「惑星爆弾」((C)レンズマン(E.E.スミス))するのか。

 どうやら「地球に」宇宙人だかエイリアンだかが「襲来する」らしいのだが、そういうことなら正しくは、「地球に襲来」か、「地球襲撃」だっつーの! まったく、日本語を知らん業界だな..[;_ _]凸(「蒙古襲来」をがっこでならわんかったのか。[;^.^]凸)

 「エイリアン:アース」とからしい。ま、面白そうなら観るかもしれないし、この映画自体について、どうこういうつもりはないのだが。[;^J^]

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*2025年08月30日:かまこん


 快晴。7:51のバスで鶴ヶ峰駅へ向かう。8:55、蒲田の日本工学院専門学校へ。「かまこん 第63回日本SF大会」である。受け付け開始は9:00からで、列はたいしたことはないのだが..

 列の消化の効率が悪い。30分以上かかった。それもそのはず、受付窓口は4つあるのだが、「一般」「ゲスト」「見学」それともうひとつなんだったかな、とにかく最大人数である「一般」(私もこの範疇)の窓口がひとつしかない。担当者はてきぱきと作業してくれているのだが、いかんせん、一度にひとりしか処理できないのだ。普通は2つか3つ、窓口を作るはずである。

 私自身は9:30過ぎにはなんとか入場できたのだが、10時予定の開会式がなかなか始まらない。「まだ大勢が受付に押しかけておりますので、今しばらくお待ち下さい」とアナウンスされたのが、10:25頃 [;^J^]凸。これで今年の「暗黒星雲賞:自由部門」は決まったようなものだが、「暗黒星雲賞」の説明は面倒だから略す。[;^J^]

 10:40近くになって、ようやく開会式。それでも(定刻の)11:00には終わったのだが、何か「具」を省略したのかもしれない。

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 例年になく、会場構成はわかりやすい。移動もしやすい。ほぼ駅前なので、昼食も便利。以下、私が参加したプログラムについての備忘である。断片的なのは、あしからず。(右写真は、アリーナ会場の様子である。)



 ■「モダンホラー研究所」塩澤俊也

 1970年代は、「映画化されるモダンホラー小説」の時代。「ローズマリーの赤ちゃん」から。「激突!」「エクソシスト」「オーメン」「スウォーム」等。「悪魔の棲む村(悪魔の収穫祭)」は名作なので、観ておくように。

 1970〜80年代は、「映画オリジナルのホラー作品」の時代。「悪魔のいけにえ」「サスペリア」「エイリアン」「死霊のはらわた」「エルム街の悪夢」等。

 「13日の金曜日」は、作家たちを最も驚かせた映画!(低予算だが、実はがっちりと作られた、手の込んだ作品。)「動機がない」「謎解きしない」「被害者は悪くない」「論理の放棄」「決着しない(犯人をやっつけただけ)」等など、小説では、ありえない。「ネタバレする頃には映画が終わっている」「殺人シーンが続くだけなのに恐い」「理由のない暴力がふりかかる(現代社会の恐怖)」「理屈にあわなくても、ごつくて不死身」→ 小説家たちは混乱した!

 1970年代は、原作小説から映画へ。1970年代後半は、オリジナルの映画から映画へ。小説では不可能な映像表現。作家たちは、映画の手法を小説に取り入れ始める。つまり、「映像」から「小説」へのフィードバック。そして、1980年代のホラー小説ブームへ。2000年代に入り、モダンホラーブームはいったん終結する。

 昼食は、かつやでカツ丼(梅)。13時に会場に戻る。

 ■「サイバーセキュリティのフィクションとリアル」小宮功一朗、白土晴一、みやもとくにお、伊東寛

 インターネットはフィジカルである。(「バーチャル」でも「クラウド」でもなく)その実体は「データセンター」と「海底ケーブル」。つながり続けるインフラを維持するコストが上がり続ける。

 「インターネットに国境はない(会場爆笑)」から、「国毎に独立したネットワークの集合」へ。

 アニメの世界では、インターネット/サイバー/ハッカーのイメージは、極めて古い。「甲殻機動隊」「パトレイバーU」レベル。未だに「コンピューターウィルス」。せめて「マルウェア」といってくれ [^.^]。とはいえ、「並んだPCをみんなでカチャカチャ」以外の絵を思いつけないのも事実 [;^J^]。アニメでリアルなデータセンターを描くと、まるで絵にならない。海底にもっていって、まぁなんとか。ややこしい段取りを踏みたくないし。

 オフレコだが、北●●の首領様のOSは(だからオフレコ [^.^])

 海底データセンターは現実(的)。冷却効率がいい。メンテ/コストが問題だが、人間が行かないという前提ならメリットがある。酸素を抜いておけるし、故障したら修理せずに捨てて差し替える、など。

 データセンターは、人が多いところに(地震が多くても日本に)必要。

 「ウォーゲーム」「ダイハード」「甲殻機動隊」「サマー・ウォーズ」。目下の脅威は「量子コンピュータ」と「AI」。とはいえ量子の方は楽観視している。AIの方がやばい。防御も攻撃もAI。AIハッキング。AIを言いくるめる。監視カメラの映像をAIで捏造できる時代。

 今、アニメで「AI」という言葉を使いたくない。凄い勢いで時代遅れになるから。

 AIで書かれたレポート(文章)を見破る秘訣は、オフレコで。[^.^]

 ■「オープニング・アニメーション、メッタ斬り」氷川竜介、吉田徹、堺三保、大森望

 今回、会場となった日本工学院専門学校の学生たちがオープニング・アニメ(力作)を作り、大会前日に滑り込みで納品されたのだが [;^.^]、学生たちによる裏話を、パネラーたちが論評する。

 人がいなくなる。持って帰ったまま来なくなる。[;^J^](あるあるである(by パネラー)[^.^])作画監督がいないので、色味の調整・統一が出来ていない。[;^J^]

 制作進行は(いたけど)いなくなった。[;^.^]

 リテイク/差し替えはしていない(してる暇ない)。経験者はひとりもいない。それにしては破綻しておらず、良くできている!(by パネラー)

 指導教官曰く、教育効果はあった。(パネラーたちから教官に、単位を与えてやることはできないか、と提言したが)これは単位には代えられない貴重な経験なので、単位にはならないとのこと。[;^.^]

 ■「昭和40年代 オリジナルSFプラモの世界」青井邦夫、宮崎恵彦

 キングモグラス。ビートルU世、エコー“7”。キングモグラスはサンダーバードのジェットモグラのパチモンではなく、地底戦車の系譜ではないか。海野十三の「未来の地底戦車長」が嚆矢? ペルシダー、スーパーカー、シービュー号。

 とはいえ、サンダーバードのパチモン(的なもの)は多い。サンダーバードは売れるが版権が高いので。

 アメリカ映画/TVの影響は、意外にもほとんど見当たらない。1960年代になるとアメリカのペーパーバックの表紙が洗練されてしまい、昔のスペオペの表紙のような、元ネタになるメカが描かれなくなった。むしろ、科学雑誌のイラストの方が、元ネタになった。

 箱絵(長岡秀三(のちの長岡秀星))が格好良すぎて、本体のプラモが負けてしまう。長岡秀星は万博に関わったあと、アメリカに行ってしまった。

 ジュピター2号(タミヤがついに作った、実物のないSFメカ)。SFというより「架空の宇宙開発」。その位のリアリティがないと、タミヤはやらない。ギミック不要。

 オリジナルSFプラモはやがて衰退するのだが、その理由としては..アポロ時代になって、架空メカが見劣りしてきた。スロットレーシングブームに振り回されて、模型屋がたくさん潰れた。1968年に「2001年宇宙の旅」が現れてしまい、昔ながらのドリル戦車は..そして万博、スター・ウォーズへ..

 ま、飽きられましたね。

 ■「怪獣はSF?それとも…」原田実、大倉崇裕

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 ウルトラマンのジェロニモンの回に代表される再生怪獣の系譜として、キャプテンウルトラの再生怪獣軍団。「キャプテンウルトラの宇宙怪獣も、赤影の忍者怪獣も、平山イズム(Producer)においては、妖怪と同じ」

 「怪獣」はそもそも「あやしいけもの」。1960〜70年代には(朝日)新聞ですら、平気で「怪獣」呼び。太古の巨大生物(の生き残り)と思われるものも、ゴジラも、ニューネッシーも。そこから、ゴジラ的なものも、みんな怪獣。ひいてはロボット怪獣も、海外のモンスターも、宇宙生物も、妖怪も。

 海外に「Kaiju」が定着した最大の要因は、「パシフィック・リム」。

 「ゴジラ」は全て「異なる」。「歯の構造」「脚の構造」が違う。体のつくりが全く違う。現れるときの属性が、毎回異なる。第二次世界大戦で死んだ人々の集合的無意識ですら、ある。「ゴジラ」という概念を共有し続けているだけで、拡散していく。

 シリーズ中、「南海の大決闘」は、ちょっと違う。これは(属性としては)キングコングではないか?

 「妖星ゴラス」の「マグマ」は、不要な存在なの?[/_;]



 20:00に会場を退出し、蒲田から20:12の京浜東北線で、20:50に鶴ヶ峰。相鉄線内でスナック“K”のMさんに見つかったが、今日は行かないよ。[;^.^]

 日高屋で中華そば。21:20、帰宅。

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*2025年08月31日:patch the world again


 快晴。なんとなく咳が深いので、SF大会の2日目は欠席して、自宅静養。まぁいっか。

 深夜のNHKで、「patch the world again」を視る。録画もした。System−700と若いクリエイターたち(パソコン音楽クラブ)。もっと長時間視ていたかったが、「20分」という短さが、この番組の基本コンセプトなのである。これが45分なら、まるで作り方が変わったはずだ。

 シンセサイザー800台を持つレジェンドとして、川添みのる氏がパソコン音楽クラブの指南役として出演していた。彼には、「楽器リペアドットコム」の代表として、電子楽器数台の修理のお世話になっている。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 6 2025
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