*2013年10月14日:イラスト集のゲラチェック
*2013年10月15日:台風26号、接近中
*2013年10月16日:心が荒廃 [^.^]
*2013年10月17日:「消えた太陽」
*2013年10月18日:再発系? [;_ _]
*2013年10月19日:笑う浮世絵展
*2013年10月20日:杉山寧展/日本中世の水墨画展
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*2013年10月14日:イラスト集のゲラチェック


 Aさんから、また、無茶ぶり [;^J^]。基本、今日じゅう [;^.^]凸。まぁ、なんとかなるけどさ。[;^J^]

 晴れているけど、長持ちしそうもないので、湯風景しおり(での日光浴)はやめて、献血へ。(γGTPその他の測定目的である。)10:00過ぎに着いて、12:40頃まで。ちなみに私は複数の薬を飲んでいるのだが、毎回、もちろん申告して、献血しても問題ないことを確認してもらっている。なにやら非常に分厚いリストを調べているのだが、きけば、「全部の」薬が載っているとのこと。[;^J^]

 13:20頃帰宅。すっかり曇り。しおりをやめておいて、正解。

 先日の日記(「シルクロード 恐竜紀行 '94(金子隆一さんを偲んで)」)に、「シルクロード恐竜紀行」に添付した(19年前の)写真の時刻が1時間ずれているのは不思議だ、時差は2時間のはずなのに..と、書いたのだが、その「シルクロード 恐竜紀行 '94」を斜め読みしていたら、「中国はどこでも日本とは時差1時間」と明記しているではないか [;^.^]。つまり、これらの写真に刻印されているのは(離日前にカメラの時計にセットした)日本時間なのであって、なんの不思議もなかったのである。いったい、何を勘違いしていたのやら..[;_ _]

 ..いや、理由はだいたい、わかっている。この紀行文の本文中にも書いているのだが、中国の奥地(ウルムチとか)では、時刻がややこしいのだ。中央政府の方針により、中国の国内には時差が無いのだが、もちろん、それはそれで便利なことであろうが、奥地はほとんど中央アジアなのであって、北京時間では生活実感と違いすぎて、不自然なのである。(白夜でもないのに、「真夜中」近くになっても陽が沈まなかったり。)そこで、2時間、前倒しした「現地時間」も運用されているのである。二重時刻制度というわけだ。こんなことなら、最初から国内に時差を認めるほうが事態はシンプルだと思うんだけどね [;^J^]。まぁ、それやこれやで、私も「2時間、違うはずなのに..」、と、勘違いしてしまったというわけだ。(このパラグラフに書いているのは、19年前の事情である。今、どうなっているのかは、知らん。)

 Aさんから無茶ぶりされた、某イラスト集のゲラチェックは、夜になってようやく完了。結構、いろいろ指摘事項があり、時間が、かかってしまいました [;^J^]。メールで返信。

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*2013年10月15日:台風26号、接近中


 今朝は、右耳がボコボコ鳴りやすい..[;_ _]

 朝は、雨がぽつりぽつり程度だったのだが、台風26号が接近中なので、仕事は19:00前に切り上げた。帰路、結構な雨。

 自宅のデスクトップ機が、微妙に調子が悪くなってきた。起動しても、取り敢えずネットにつながらず、再起動で(無事に)つながることが、週に2回以上。もちろん、PC本体ではなく、周辺機器(ネット周り)のどれかが原因なのかも知れないが、どうも、PCの中で、何かが邪魔をしているように思える..XP機だし、そろそろ買い換えどきなのかなぁ..

 やなせたかし、心不全で逝去。享年94歳。大往生である。合掌..

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*2013年10月16日:心が荒廃 [^.^]


 風は強いが、台風一過の晴天である。[^J^]

 ..と油断していたら、朝っぱらから、Aさんからの校了PDFが届いてるし [;^.^]。出社前に目を通して、返信..こう書くと、大急ぎで斜め読みしたように見えるだろうが、そうでもない。多分、4時前から起きてたし。[;^J^](年の功とかゆうの禁止。[;^.^]凸)

 それはそれとして、「校了」とタイプするたびに、変換の第一候補が「荒涼」なんですけどね [;^.^]。世の編集者たちのメンタリティが偲ばれますね。[^J^](← いいがかり。[^.^])

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*2013年10月17日:「消えた太陽」


 完全に、秋。Tシャツの上に(半袖ではあるが)もう1枚、羽織る。

 残業続きでネタが無いので、しばらく前に読んだ本の読書記録をコピペしてお茶を濁しておく。消えた太陽」(Aleksandr Stepanovich Grin、沼野充義、岸本和久訳、国書刊行会)である。日本編集のアンソロジー。

 「消えた太陽」−情景というか「絵」的には、「四次元への招待(Night Gallery)」の第二話「アイズ」を想起させるところがある。あるいは「七年に一度の夏」。この退屈な悪党はなんら罰せられず、「被害者」はただ単に「片付けられる」。「世界一周」は、やや意外なオチ。そう来ましたか。「空の精」−空のローレライネタだが、謎の同乗者という工夫がある。「オーガスト・エズボーンの結婚」−ホーソーンの「ウェイクフィールド」に似ている。自分でも説明が出来ず、しかも時が経つにつれて取り返しが付かなくなった愚行。「水彩画」−要するに、ダメ亭主と女房の夫婦喧嘩の和解もの [;^J^] なのだが、絵画が転回点になっているため、不思議なノーブルさが漂う。「緑のランプ」−「消えた太陽」同様の、金持ちが退屈しのぎに他人の人生を弄ぶ物語だが、ここには(金持ちは没落し、弄ばれた男は医者として成功し、そして弄んだ男を許すという)因果応報があり、読後感は爽やかである。「冒険家」−自己矛盾に苛まれる、ある芸術家の(自ら抑圧した)創作のデーモンへのパッション、といったところか..まとめられないが。[;^J^]

 アレクサンドル・グリーンの著作は、2長編、「深紅の帆」「波の上を駆ける女」を(特に「深紅の帆」を)偏愛してきた。私の長い読書人生における、もっとも幸福な読書体験のひとつである。「消えた太陽」が3冊目。あと1冊、長編「輝く世界」が、積読書架のなかでスタンバイしているのだが、もったいなくて、すぐには読めない。あと数年間は、寝かせておこう..

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*2013年10月18日:再発系? [;_ _]


 朝、数回、右耳がボコボコ..そろそろ、新しい薬に体が慣れて、効かなくなってきたのか?

 額のブツブツは、完治しないまでも、触れば少しデコボコしている程度で、痒みその他の症状が全く出ないまま、いっさい進行しなくなったので、ここ数ヶ月以上、薬を塗るのをさぼっていたのだが..久しぶりに、ブツブツのエリアが微妙に広がっているのに、気がついた。(痒みはない。)仕方がないなぁ..塗り薬を再開するか..

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*2013年10月19日:笑う浮世絵展


 朝、寝過ごしてしまい、かなり慌てたが、瞬速で身支度をし、なんとか6:54のひかりに間に合った [;^J^]。8:30に、御茶ノ水の神尾記念病院。無茶混みであるが、10:00頃には診てもらえた。[;^J^]

 10月4日に、右耳のボコボコ現象にたいして手術をすべきかいなかのセカンドオピニオンをいただくために受診し(ここでは初診ということになる)、とりあえず、漢方薬を2週間ためしてみましょう、ということになっていたのだった。今日が再診。この間、右耳のボコボコ現象は、かなり低減している。この薬のせいかどうかは、全くわからない。何かのはずみなのかも知れない。また、完全に症状が消えているわけではなく、1日に5回から10回近くは、ボコっと、いうのである。ただ、それが連続しない..

 今日、診ていただいた先生は(前回とは違う先生なのだが)、やはり、手術するのはどうかと思う、という意見である。もうしばらく様子をみましょうとのこと。私も賛成である。手術をせずに治まるのなら(あるいは治まらないまでも、症状の出方が軽いまま(一生)やり過ごせるのなら)、それに越したことはない..

 11:30、神保町のはなまるうどんで昼食。12:00、国会図書館。2件だけチェックして、12:45には、そそくさと退出。13:25、都立中央図書館。1件だけチェックして、13:55には、そそくさと退出。14:25、太田記念美術館。「笑う浮世絵−戯画と国芳一門」の前期展示である。

 歌川広景の「青物魚軍勢大合戦之図」画像検索結果)、歌川国芳の「福禄寿 あたまのたわむれ(山車/亀)」。画像がうまく検索できなかったが、歌川貞秀の「即席身振茶番」は、「こい」や「へびかいるなめくじ」(「かいる」は「かえる」のこと)の身振りが楽しい。

 歌川国芳の「一頭多体図(長五郎長吉ほか)」は、複数人が頭を寄せ合い(重ね合い)、複数の体に頭がひとつしかないように見える、という趣向。昔、ヨコジュン(横田順彌)の小説に「百人一首」という怪物 [;^.^] が出てきたのを思い出してみたり [;^J^]。歌川芳艶の「貧福両道 世界虎之巻」画像検索結果)では、金の動き自体が擬人化というか精霊化され、貧乏人の台所から金持ちのふところへと、飛び込んでゆく。歌川国芳の「荷宝蔵壁のむだ書(黒腰壁)」画像検索結果)こそは、傑作中の傑作! 図像をたくさん検索できたので、ざっと観てご覧なさい。どうです。どーみても、ただの落書きでしょ [^.^]。おっそろしく、クールでかっこいいでしょ [^.^]。素晴らしく現代的な感覚。こんにちのマンガと、なんの違いもない。とにかく、この、描線の凄さ! 隣にいた女学生の二人組が、相合傘を発見して面白がっていた。[^J^]

 月岡芳年の「正札附俳優手遊」画像検索結果)は、小さい図像しか検索できていないのだが、ディテールが素晴らしい。特に、動物たちの表情! 歌川国芳の「独息子に娵八人」画像検索結果)は、解説抜きでも状況はわかると思うが、さきほどの女学生二人組が、8人とも、ちょ〜ブス。この男、ドン引きじゃん、と、興じていた [;^.^]。その見方、正しいよ。間違ってないよ [^J^]。歌川国麿の「烈女お竹大日如来の化身にて衆生さいどのため御経読誦之図」では、「流行神」である大竹如来の読経を聴くために、ケモノたちが集まってくる。この中に「亡者」も含まれているのが面白い。

 16:05、退出。17:55、横浜・鶴ヶ峰の実家。

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*2013年10月20日:杉山寧展/日本中世の水墨画展


 冷たい雨。朝、洗面中に、右耳が多めにパタパタと..実家前のバス停から9:31のバスで発つ。10:05、横浜高島屋ギャラリー。「杉山寧展」である。

 「自転車(習作)」が、なかなか気に入った。画像を検索できなかったのが残念だが、実にスマートな画面構成なのである。「黄」画像検索結果)は、モローの晩年のスケッチに、少し似ている作品がある。「望」「悠」画像検索結果)は、印象的なスフィンクスの横顔。「こう」(つちへんに、ひかり..こんな漢字、あるのかなぁ..[;^J^])は、やっぱりいいな。画像をうまく検索できなかったが(だって、タイトルから絞り込みにくいから [;^.^])、この展覧会のポスターに使われている作品である。2頭の牛を、女性が引っ張っている図。特に牛の面構えが、素晴らしい。

 「生」画像検索結果)は、検索画像のうち、2頭の馬の前に裸婦が立つ構図。「晶」は、ギリシア、エトルリアの彫像のスケッチ。後者の背景の空の青が、印象的である。

 10:50、退出。雨の中、11:55、根津美術館。「清雅なる情景 日本中世の水墨画」である。まずは、美術館内の「根津カフェ」で、雨の日本庭園の風景を愛でながら、ゆっくりとランチ。

 芸阿弥の「観瀑図」画像検索結果)と、賢江祥啓の「山水図」画像検索結果)。この2点だけでも、モトがとれたようなものだが [^J^]、ほかにも、雪村周継の「龍虎図屏風」画像検索結果)、夫泉宗丈の「山水図」、曾我紹仙の「山水図」。山と松が垂直に伸び上がる、伝 小栗宗湛の「周茂叔愛蓮図」画像検索結果)。伝 狩野正信の「観瀑図」や、伝 狩野元信の「養蚕機織図屏風」も、素晴らしい。

 常設展..ではないな、同時開催のテーマ展示、「仏教彫刻の魅力」「古代中国の青銅器」「刀装具の花鳥風月」「夜長月の茶」(および、3点だけだが、「宝飾時計」)も、ひととおり全部観てみた。とりわけ、「古代中国の青銅器」が、見ごたえ有り。また、この美術館のチャームポイントである日本庭園も、散策してみた。ほどほどの雨で、いい感じである。けっして広大ではないのだが、高低差を利用して、都会のど真ん中(表参道)とは思えぬ、人里離れているかのごとき錯覚を楽しむことができる。

 14:40、退出。品川駅から、15:34のこだまに乗り、17:23、浜松。18:10、帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Oct 25 2013
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