*2004年01月12日:佐鳴瑚公園/空の散歩道
*2004年01月13日:「稀書自慢 紙の極楽」
*2004年01月14日:ななこカレンダー
*2004年01月15日:こんな日もある
*2004年01月16日:こんな日もある(続編)
*2004年01月17日:写真の整理など
*2004年01月18日:結果的には引きこもり
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*2004年01月12日:佐鳴瑚公園/空の散歩道


 祝日である。午前中から、いつもの友人が来る。ふたりとも既に微妙に遅い朝食(というかブランチ)を食べているので、結果的に昼食を食べ損なう。午後も少し遅くなってから外出。まず、佐鳴瑚公園へ。歩いて行くのも手間なので、車で佐鳴瑚岸の駐車場まで行き、そこから徒歩で坂道を登って公園へ。いくつかの四阿(あずまや)を除けば、これといった施設が何もない、単に広い場所に適当に道やら芝生やら植樹やらが散在しているだけという、とても雰囲気がいいところ。やはり公園は、こうでなくっちゃね。

 それにしても、今さらながら..子どもたちが遊んでいない。子どもの目にはちょっと深く見えるであろう小さな谷間やら崖やら樹木の密生やらが豊富な環境であり、私が、せめてあと35歳若ければ、そこら中に「秘密基地」やら「秘密の通路」やらを作って、昼から夜まで(いや、一日中)遊び続けることが可能なのに。007ごっこだろうがターザンごっこだろうがロビン・フッドごっこだろうが忍者ごっこだろうが、楽勝でこなせる楽園なのに..今ごろの時間には、プレステで遊んでいるのだろうか。ビデオを見ているのだろうか。勉強をしているのだろうか..寂しいなぁ..

 すっかり夕方。どこに行くか相談した結果、何故か浜北森林公園を目指す。着く頃には暗いだろうし、夜景が美しいポイントとも思えないし..と疑問に感じつつ [;^J^]、助手席の友人のナビに従って車を走らせる。

 (ほぼ)山道の途中で、「ストップ」。ここが目的地? 何も無いのに..あぁ、暗いので判らなかった。吊り橋がある。(18時に近いのであった。)「空の散歩道」というらしい。長さ150メートル、高さは50メートルくらいかな。高所恐怖症気味だとはいえ、特に下は真っ暗であるし、見えやしないので、恐くはないさ。[/_;][;^.^]

 さて、そろそろ晩飯の時刻だが..街中へ向けて運転しながら相談しても、なかなか決まらない。これは私の数十年来の非常に悪いクセ(のひとつ)なのだが..「何を食べたい?」、と聞かれると、「別に何でもいいよ」、と答えてしまうのである。別にごまかしでもなんでもなく、和洋中、本当に何でもいいのだが..候補を絞り込もうとしてなされた質問に対して、全くなんの答えにもなっていない。情報量、ゼロ。質問者にとっては、迷惑なことこの上なく、そしてそのことは私も良く判っているのだが..考えても考えても、“本当に”なんでもOKなので、「別に何でもいいよ」、としか答えられないのである。[;^J^]

 ..とはいえなんとか、「焼き肉」と決まり、友人が焼き肉のうまい店を知っていると言うので、ナビしてもらったのだが..よくよく訊くと、その店の名前を憶えていないと言う [;^J^]。場所(というか道)は憶えているのかと訊くと、“およそのイメージ”はわかると言う [;^J^][;^J^]。手がかりとしては、「確か漢字一文字で“赤のイメージ”だ」と言う [;^J^][;^J^][;^J^]..つまり、「どこにあるともわからず、なんという名前かもわからない店」を、探すハメになったのである。[;^.^]凸

 ..ところがこれが、見つかってしまうのだから、人生、チョロイもんである [;^o^]。店の名前は、「火の国」..そりゃ確かに“赤い”けどさ..どこが“漢字一文字”なんだよ。[;^.^]凸(..有力な仮説として、向かいにある「書店」の大看板が、「赤地に黒で“本”の一文字」なのである。多分、これだ。[;^J^])

 とはいえ、ノンアルコールビールも含めて、なかなか美味かったので、文句はない。アンケート用紙の質問内容が細かすぎて、ちと閉口しましたが。[;^J^]

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*2004年01月13日:「稀書自慢 紙の極楽」


 「稀書自慢 紙の極楽」(荒俣宏、中央公論社)を読む。これもまた、逃避系ではある [;^J^]。

 おぉ、いいこと書いてあるじゃんか。「どんな新刊本も十年ほど寝かせておいて、内容も装幀も手になじんでくるのを待つのが、愚生の読書法である。だから週刊誌も十年以上前の号ならば楽しく読む。しかし話題がまだホットな“今週号”は買わない。活字が熱くて目に痛いのだ」(144頁)− これはまさに、私の読書法である..てゆーか、私の場合、読む速度が買う速度に(全然)追いついていないので、結果的にこうなってしまってるだけの話なんですがね [;^J^]。実際問題、10年、20年は当たり前。30年以上“熟成”させている本も、珍しくはない。[;^J^]

 もう少し、書き抜いておく。「一言にしてたとえれば、バロック本とは例外的な創造をめざした本のことなのである。なぜなら、驚異と怪奇さとは、例外的なものからしか生まれないのだから」(145頁)。「それにしても、バロック本のどこがそんなに魅惑的なのだろう。いつも感じるのは、ただひとつ。それがあからさまな愚行であるからだ。カルトゥーシュでページを飾り、寓意画によって書物の内容をまとめてみせることは、そもそも書物内容の価値判断とは一切の関係がない」(158頁)。

 93頁に、ノスタルジーを刺激する記述が..洋服を着ているのに、浴衣を着ている時のクセで、ついうっかり袖口にタバコやらマッチやらを放り込むので、ポロポロ落としてしまう(これは、荒俣宏の経験ではないが)、という、無駄話に近い話題..ノスタルジーといっても、私自身がこういう失敗をした、ということではなく..というか、そもそも幼少期以来、滅多に浴衣など着ないので、こういう失敗をする機会が無く..つまり、浴衣(というか、和服)に憧れていたのである。

 小学生時分だったと思う。テレビで漫才を見ていて..その漫才師が、袖口の中に手を引っ込めて、手探りで、マッチだったかタバコだったかハンカチだったかお菓子だったか豆本の類だったか憶えていないが、何やら取り出すシーンがあった。それに、いたく感じ入ったのである。和服の袖とは、なんて便利なものだろう! ..なんでも出てくる、何でも入る! なんて素敵な「装置」だろう!、と..

 今にして思えば、子どもならではの(?)この感覚が、「ドラえもんのポケット」の源流なのかも知れないね。

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*2004年01月14日:ななこカレンダー


 「アズママガジン社」(吾妻ひでおの個人誌(同人誌)の発行組織)から、注文していたカレンダーが届いた。ネタは「ななこSOS」である。なかなか良い出来。残部がどれだけあるのか知らないが、一応、宣伝しておこう。


ななこカレンダー2004のお知らせ

ななこカレンダー2004版ができました。フルカラー7頁。予告したA4判より大きいA3です。
お求めになりたい方は、定価2000円分の無記名定額小為替と送料の切手切手
(1冊と2冊は390円分、3冊580円分)と宛名カードを同封のうえ、
東京都練馬区南大泉2−13−14「アズママガジン社」(〒178−0064)まで御申し込み下さい。

 ..とのこと。

 ちなみに、吾妻さんから私へのちょっとした質問(書誌的確認)が同封されていた。直筆イラスト付きっ!(大威張りっ! [^.^]b)

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*2004年01月15日:こんな日もある


 ..とある事情により、激鬱..何か致命的な失策をやらかしたのだろうか?..血の気が引く、体温が下がる..(変温動物じゃあるまいし、そんなことがあるわけないのだが..主観的には、体温が確実に下がった..)

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*2004年01月16日:こんな日もある(続編)


 ..とある事情により、なんとか元気回復..やれやれ..やれやれ..やれやれ..[;_ _][;_ _][;_ _]

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*2004年01月17日:写真の整理など


 浜松にしては、お珍しや! 早朝から牡丹雪である! ..なかなか結構な風情だが...午前中にやんでしまった [;^J^]。ま、しょうがないかな。牡丹雪の中をドライブしてみてもいいかな、とは思ったのだが..結果的には、終日、自宅の中。

 写真の整理をする。写真の整理が苦手だと言うことを、かなり以前に書いた記憶があるが、とにかくあんまりな状況だったので、差し込み式のアルバムに、極力、時系列に並べた。(撮影年月日不明の写真が多数あって、閉口しましたが。[;^J^])結果として、(推定)中学生時分の写真から、1999年の八ヶ岳ツアーの写真(私ではなく、A君が撮影した銀塩写真)まで、全部まとめて1冊に収まってしまった。この半生にわたって、「写真を撮り、保存しておく」ことに、いかに興味が無かったかが、われながら、良っく判った。[;^J^](「シルクロード恐竜紀行 '94」の写真を除く。これはアルバム4冊分ある。つまり、私のこれまでの人生の写真のうち、80%は、この旅行の写真なのだ [;^J^]。ちなみにこれらは、ウェブ上に公開していない。「恐竜紀行」のページからリンクしている写真は、私の写真ではなく高橋氏が撮影した写真である。)

 数年前からは写真を結構良く撮っているのだが..これらはデジカメ写真であって、PCのソフト(ビューワー)ではしばしば観返しているものの、私の性格からいっても、わざわざ紙にプリントして保存したりはしないであろう..つまり、アルバムの冊数が、これ以上増えることはなさそうだ。

 「平田篤胤が解く 稲生物怪録」(荒俣宏、角川書店)を読む。これと、先日話題にした「稲生モノノケ大全 陰之巻」(東雅夫、毎日新聞社)を合わせ読むと、この興趣尽きない「妖怪談」に対して、極めて幅広いパースペクティブが得られるのだが..両方とも、高いんだ。[;^J^](他の参考書としては、「稲生物怪録絵巻 −江戸妖怪図録−」(谷川健一、小学館)、「新日本妖怪巡礼団 怪奇の国ニッポン」(荒俣宏、集英社文庫)などがある。)

 面倒なので、この「事件」の詳細については、ここでは述べない。荒俣宏による考察(というか仮説)中、もっともスリリングな一節のみ、引用しておく。


「そうなると、北方と鉄と相撲とのあいだをつなぐキイワードがありそうに思えてくる。それがわかれば、槌の秘密もあきらかになるかもしれない。槌は、その製鉄=相撲集団をコントロールする呪具と認められるからである」(179頁)

 ..これだけでは、わけ解らんでしょうが..もしも興味を惹かれたら、本書を読め!

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*2004年01月18日:結果的には引きこもり


 昨日と異なり、朝から快晴だったのだが、結果的には昨日同様、終日、引きこもってしまった [;^J^]。ま、成り行き上、ね。[;^J^]

 日記(この「廃墟通信」ではなく、非公開の個人的日記)を読み返していて、おやおや [;^J^]..この元旦に妹一家が遊びに来たのだが..実家では、彼らから「金魚」を3年以上も預かっていたのである。(何しろ、彼らはこの間、米国に在住していましたので。)..で、ようやく再び日本に腰が落ち着いた、というわけで、長らく実家で預かっていた金魚をひきとっていったのだが..日記には「人魚をひきとっていく」と書かれていた [;^J^]。この違和感の無さは、なんとしたことだ。[;^.^]

 お年玉付き年賀状の当選番号を、チェックする..おお、実に久々に、数年ぶりに、全敗! \[^O^]/ ..ハズレの年賀状を送ってくださった皆さん、ありがとう、ありがとう! これで、引き換えに行く手間が省けたよ! \[^O^]/(..← だから、そゆことばかり言ってると、友だち無くすよ。[:^J^])

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jan 21 2004 
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