*2001年04月23日:縁起悪い?
*2001年04月24日:夢と幻想
*2001年04月25日:車、二題
*2001年04月26日:Nさん資料が届いたが..
*2001年04月27日:結末について
*2001年04月28日:マーラーオフ・リハ
*2001年04月29日:マーラーオフ・本会
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*2001年04月23日:縁起悪い?


 会社からの帰宅時に気が付いた。右足の靴紐が切れている。ガーン。左足の靴紐もボロボロである。なんで? こんな場所にストレスはかからんのに。ずっと締めっぱなしにしてあるのに..もしかして、それがいかんのか?

 取りあえず(地面に引きずらない程度に)応急処置だけしておいて、天狗への道すがら、有楽街の靴屋で靴紐を買ったのだが..わたしゃ、靴紐というのは、ムショから出たばかりの押し売りから買う物だとばかり、思ってましたがね..あ、あれはゴム紐か。

 それにしても、おろしたての靴紐というのは、どうしてこうも、締まらないのだろう。すぐに解けてくる。何か使い方、間違っているのかなぁ。例えば、一晩、水に浸してから締める、とか?

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*2001年04月24日:夢と幻想


 ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、私は、ベルリオーズ(19世紀フランスの作曲家)の大ファンである。(といっても、コレクターでは無い。確かに「幻想交響曲」は、6〜70枚くらい持っているが、各国盤を集めれば、CDだけでも軽く数百種はあるはずである。6〜70枚では、とてもコレクターとは言えない。)入れ込み方は、「新・ベルリオーズ入門講座」を一瞥していただければ、見当がつくと思う。

 一体全体、ベルリオーズのどこが、そんなに好きなのか。もちろん、彼の音楽であり、その(ある意味では)劇的な生涯である。(伝記映画「幻想交響楽」を、もう一度観てみたい。)しかし恐らく、それ以上に..

 ..彼の「名前」なのだ。

 私が、「ベルリオーズ」という名前を知ったのは、10歳前後の時分だったと思う。当時は、まだ自分でレコードを買ったこともなく、うちにあった数枚のレコードだけが、クラシック音楽との接点であった。LPは確か4枚で、「運命/未完成」「皇帝」「アルルの女/カルメン」「チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲/シベリウス・ヴァイオリン協奏曲」だったと思う。(他に、ドーナツ盤とソノシート少々。)好んで繰り返し聴いたのは、「運命/未完成」「アルルの女/カルメン」で、「シベリウス・ヴァイオリン協奏曲」は、ほとんど記憶に残っていない。今では大好きな音楽だが、当時の私には、ひたすら“暗くて退屈”なだけだったらしい。

 そんなある日、「暮らしの手帖」のレコード評のページで、「幻想交響曲」がレビューされていたのである。

 驚いた。こんな題名の交響曲があったのだ! しかも、レビュー記事を読んでみると、“「第2楽章 舞踏会」では..(中略)「第4楽章 死刑台への行進」の演奏は..(後略)”などと書かれている! なんと、この「交響曲」には、「物語」があるのだ! どうやら、それぞれの楽章は、その「物語」の各場面を描いているらしいのだが..それが、「舞踏会」である! 「死刑台への行進」である! なんという“夢”のような“悪夢”のような..そう、“ロマンティック”なシーンなのだろう!

 なにしろ、交響曲といえば、「運命/未完成」しか知らなかったのである。この“ロマンティック爆弾”は、あまりにも強烈過ぎた。そして、とどめを刺したのが、作曲者の名前である..“ベルリオーズ”。

 「“ベルリオーズ”も“幻想交響曲”も、読み飽きた聞き飽きたよ」などという擦れた連中は、ここでは捨て置くが..そうでも無いナイーブなあなた、これらの名前を知らなかったあなた、ひとつ目を閉じて、虚心に呟いてみて欲しい。「ベルリオーズ作曲、幻想交響曲..」、と。

 これほどまでに“ロマンティック”な、作曲者名と作品名の組み合わせが、この世に存在するであろうか..?

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*2001年04月25日:車、二題


 1日に1回はエンストする車に、これ以上乗っているのもアレであるとして、昨日ディーラーに依頼しておいたところの代車が、本日、届けられた。修理に要するのは多分数日。(結局、ゴールデンウィーク開けか。)費用は2万乃至最悪4万と見込まれる。

 代車は、スターレット(マニュアル車)なのだが..タバコ臭い [;-_-]凸。ガソリンがからっぽ [;-_-]凸。なにも、満タンにしてこいとは、言わないけどね..

 帰宅してから、浜商前のバス停でバスを待っていたら..車が1台、タイヤを鳴らして、バス通りから脇道へ飛び込んで行き、そのあとを、サイレンを鳴らしながらパトカーが追跡して行った [;^J^]。逃亡中か。そかそか..

 ..逃げ切れるわけ、無いじゃんか [;^.^]。事情は知りませんが、まだ陽も高いので、酒気帯びの現行犯ではなかろうし、スピード違反でもあるまい。(そもそも、数十キロオーバーで飛ばせるほど広い道ではないのだ。)となると、まぁ、一時停止違反であろう。その程度なら(というと語弊がありますが)素直に罰金払えばいいのに..逃げたりしたら、ただじゃすまんぜ。

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*2001年04月26日:Nさん資料が届いたが..


 Nさん資料第7便が届いた(正確には、昨夕(昨夜)不在届けを頂戴していたので、今日の早朝、浜松西郵便局に受け取りに行った)のだが、ゴールデンウィーク開けまでは、整理する時間を取れないのであった。

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*2001年04月27日:結末について


 小説の結末は、意外に忘れていることが多い。イントロや、中間の印象的なシーンは、結構、良く憶えているのだが、さて、結局、どういう結末になったんだっけ?..と考えると、極めてしばしば、思い出せないのだ。

 一般小説に比べると、結末に比重がかかっている作品の割合が多い(であろう)SFやミステリでも、事情は変わらない。ミステリでは、さすがに(ラストシーンで指摘された)犯人くらいは憶えているとしても、それは、ラストシーンを憶えていることとイコールでは無いのだ。(無論、謎解き主体のミステリにおいては、犯人の指摘=ラストシーンであることが珍しくなく、それはそれで何の問題も無いのだが。)

 ちょっと飛躍した連想かも知れないが、音楽でも、同じようなことが言えるのではないか。クラシック音楽の場合、大概の曲はイントロの掴みは個性的だが、エンディングはおざなり..とまでは言わないにしても、「型どおり」であることが珍しくない。イントロ(=設定)がスカだと、客が飽きて帰ってしまう。乾坤一擲のエンディングが用意されていても、聴いてもらえない。従って、相対的に(エンディングよりも)イントロに力が入るのは、当然と言える。

 「短編は、導入部が命。導入部(あるいは状況設定)が成功していれば、結末がいまいちでも、作品全体としては成功だ」。これは確か、ショートショートの神様、星新一の言葉である。「ショートショート=オチ=結末重視」、という固定観念が、鮮やかにくつがえされる。

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*2001年04月28日:マーラーオフ・リハ


 さて、マーラーオフである。今日はリハ、明日が本会。ムタクタに重い荷物を担いで、7:14のひかり。会場である池袋芸術劇場の地下のリハーサル室に、定刻の9:00を数分過ぎてから到着したのだが、もちろん私が一番乗りである。[;^J^]

 順番は忘れたが、「さすらう若人の歌」、「子供の不思議な角笛」抜粋、「交響曲第4番」、「大地の歌」のリハ。全曲はやらない。シンセは、ハープ、タムタム、チェレスタを担当するのだが、今日のところは、仕込み上、大きな不具合は見当たらない。

 昼食は、芸劇前の広場に面したパスタ屋で食べたが、この広場では、何やら祭りをやっていた。ステージではバンド、向こうの方ではブラバンのマーチ、と、ほとんどアイヴズの交響曲状態である。ベネチアの祭り風の仮面とコスプレの一団が、スーザ(だっけ?)のマーチで練り歩いていたが、ミスマッチもほどほどにしましょうね。

 リハは17:00まで(17:00に撤収完)。シンセと附属品は、明日の本会に荷物を運んでくる車に預けて、いくらか身軽になる。10数名が、芸劇前広場沿いの銀座ライオンで軽く飲んでから、この芸劇で18:30に開演の、新交響楽団の定期演奏会へ。「おほむたから」(山田和男)、「交響曲第5番」(マーラー)というプログラム。疲れていたためか、不覚にも数回以上、気を失った。[;^J^] 終演後、まっすぐ横浜の実家に帰宅したのだが、あとから聞いたところ、他の連中は、ロビーで(先に帰ってしまった)私が降りてくるのを、しばらく待っていたらしい。ひとこと挨拶してから帰るべきだったな。失礼しました。m[_ _]m

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*2001年04月29日:マーラーオフ・本会


 自宅から7:01のバスで、錦糸町へ。木のアトリウムで、マーラーオフの本会である。

 10:00から夕方までリハで、夕方から20:30過ぎまで、本番。今回は、ハープの音量調整が難しかった。シンセでハープを弾く奏者達の背後にスピーカーを設置したのだが、奏者自身には明らかに大きすぎる程度の音量にしないと、音が通らないのである。モニタースピーカーを別途用意して、これの音量を合わせ込めば解決する問題なのだが、機材を増やすのも負担だし、決して時間が潤沢とはいえないオフの本番で、モニターの調整を追い込めるかどうかは、なんとも言えない。実際、オフの当日には、モニター音量の合わせ込み以外にも、やることは、いーっぱいあるのだ。音色の微調整、奏者たちとの打ち合わせ、担当パート(楽器)のチェンジ、パート譜の確認や書き込み、などなど。音色については、ヘッドフォンで作り込んだ出音とPAを通す出音は違うということと、同じ会場、同じPAでも、奏者の人数や曲の性格によって、音色は違って聴こえる(あるいは、異なった音色が望まれる)ことから、毎回、現場で調整し直さなくてはならないのだ。「ベストな音色が出来たから、今後はこれをずっと使い回しね!」、というわけには、いかないのである。

 ハープのグリッサンド奏法のシミュレートのための(演奏中の)スケール切り替えが、今回の新機軸だったが、一個所を除いて、切り替えはうまくいった。私自身は、タムタムパートとチェレスタパートを弾いたが、これもおおむね、うまくいった。タムタムの音色変化が乏しかったのが、反省材料。今回の仕込みでは、音色変化と音量変化がリンクしていたので、一定の音量をキープしようとすると、音色も単調になる、というきらいがあったのである。これは、仕込み直しておくことにしよう。

 「さすらう若人の歌」、「子供の不思議な角笛」抜粋、「交響曲第4番」、「大地の歌」、というのは、かなり珍しいプログラムで、アマオケでも、なかなか演奏する機会は無いという。声楽もオケもレベルが高く、たいそう充実した音楽体験が得られた。

 反省会場は、徒歩10分程の「虎(fuu)」という中華料理屋。ここ数回のお気楽オフでは、この店の道を距てた斜向かいあたりの店を使っていたのだが、それ以前は、もともと「虎」が、お気楽オフの定番の反省会場であった。今回は人数が多くて、斜向かいの店には入りきらない、ということで、ここに戻したのである。事実上、1フロア貸し切りで、なかなか気楽で良い。

 23:00前にお開き。地下鉄東陽町駅から大手町、東京を経て、日暮里のときわホテルへ。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: May 2 2001 
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