*1998年05月25日:「バロム・1」
*1998年05月26日:島本和彦を買い込む
*1998年05月27日:島本和彦を買い足す
*1998年05月28日:島本和彦を発注する
*1998年05月29日:島本和彦の絶版状況
*1998年05月30日:ある悪夢
*1998年05月31日:島本和彦、最終段階
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*1998年05月25日:「バロム・1」


 まだ風邪が治りきらない。T外科医院で、再度、抗生物質注射。

 「栞と紙魚子と青い馬」(諸星大二郎、朝日ソノラマ)と「デビルマンの世界」(永井豪イラスト集、講談社)と「愛蔵復刻版 バロム・1(上・下)」(さいとう・たかを、リイド社)を、買う。

 「バロム・1」は、ほとんどのオールドファンは実写版で観ているらしく、この原作漫画を読むと、人間顔(いわれるほどG13に似ているとは思わないが)のバロム・1に、衝撃を受けるらしい。私は逆に、初出誌(ぼくらマガジン)でのみ、この作品を読んでいるので、のちに、実写版のスチール写真を見たときには、違和感を感じたものである。

 「バロム・1」と言えば、忘れることが出来ないのが、「ドルゲ事件」である。“ドルゲ”とは、この作品の悪役のボスで、宇宙の根源的な“悪”。この復刻版のあとがきインタビューでも触れられているが、TV番組が人気絶頂だった頃、在日ドイツ人の「ドルゲ君」が、クラスでいじめられたらしいのである。これが大きな問題になり、番組が中止に追い込まれたのだ。私自身は、TV番組を見ていなかったので、中止の件については(そこまで問題が大きくなったことは)憶えていないのだが、この「いじめ」の件を報道した、朝日新聞(の、確か天声人語)の論調は、良く憶えている。

 「このドルゲという悪者に、もっと 人間的な親しみやすさ があれば、こういう問題はおこらなかったのではなかろうか」..

 ..作品の設定も世界観も、はなから無視したタワゴトである。(こういう、外した“ギャグ”が、朝日新聞を読む醍醐味ではあるのだが。)

 いじめの件については、詳しい(正確な)情報を全く持ちあわせていないので、責任ある論評は出来ない。私などは、人気番組の「悪役」に擬せられれば、かえって喜んでしまう方だが(一般に、正義の味方よりも、悪役の方がカッコイイものだし、TV番組でどうだったかは知らないが、少なくとも原作漫画の「ドルゲ」には、かなりの存在感があった)、ドルゲ君の性格や気質は判らない。案外、本人はなんとも思っていなかったのに、周囲の大人たちが勝手に事件を大きくしただけのような気もするが、それこそ、私の勝手な憶測というものだ。

 暗鬱な想像であるが、仮に、在日ドイツ人であるという理由で、暗に差別・疎外されていたことが背景にあったのだとすると..軽々しくは、コメントできない。

 もっと気になるのは、番組が中止されたことの影響である。いじめ事件が発生したということは、そのクラス(学校)では、それほど視聴率の高い、人気番組だったのである。それが(経緯はさておき、結果的には)「ドルゲ君の存在が原因となって」中止されてしまったのだ。皆、がっかりしたであろう。本当の被害者は、いじめ事件には関係の無い、視聴者の子どもたちだ。彼らがドルゲ君を逆恨みしても、不思議だとは思わない。ドルゲ君は、いたたまれなくなってしまったのではないだろうか。陰にこもったいじめが、さらに酷くなってしまったのではないだろうか。周囲の大人たちは、そこまで思い至らなかったのだろうか..

 ひさしぶりに「“手塚治虫漫画全集”解説総目録」に、解説文を追加する。「三つ目がとおる 8」。実に1年ぶりであったという事実には、気がつかなかったことにする。[;^J^]

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*1998年05月26日:島本和彦を買い込む


 風邪はほとんど収まった模様。咳や鼻水は残っているが、既に軟着陸フェーズである。もっとも、ここで油断するのが、一番危ない。

 会社の隣の古書店Mで、先週金曜日に買わなかった島本和彦の在庫の残り全部、「逆境ナイン(全6巻)」と「燃える!! 女子プロレス(全3巻)」と「炎のニンジャマン(全4巻)」と「挑戦者(全4巻)」と「燃えるV(全5巻)」と「風の戦士ダン(第1巻〜第7巻)」と「ワンダービット(全4巻)」と「ワンダービット インサイダーケン編」と、島本ららら和彦の「メガMEGAみーな」を買う。

 既にタガがアレした状態である。[;^.^]

 「風の戦士ダン」は、全9巻であるが、間違えて7巻までのパックを買ってしまった。こういうドジを踏んだのは、今日の時点では(まだ)単行本リストを持ち歩いたりしてはいないからである。健全である。ラスト2巻をバラで買うのに、てこずるかも知れない。(絶版・品切れになっていなければ、新刊書店で買えば良いのだが、まだ調べていない。今は、とりあえず、古書店で買えるだけ買う局面。)

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*1998年05月27日:島本和彦を買い足す


 古書店を5〜6軒はしごして、島本和彦の「風の戦士ダン」の8、9巻と「BATTLEフィールド」を買う。「炎の転校生」は、バラ売りならあちこちにあるが、セット物が意外に見当たらない。

 「風の戦士ダン」は、悪運強く、残存2巻をただちに揃えられたが、一般に、10巻規模のセット物をバラで買い集めると、どうしても1巻、揃わないものなのである。バラ買いは、出来れば避けたい。

 手帳貼り付け用に、リストを編集し直す。残り43冊。(だから数えるなってば。[;^.^])

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*1998年05月28日:島本和彦を発注する


 新刊書店と古書店を5〜6軒はしごして、島本和彦の「サムライスピリッツ(全2巻)」と「神聖伝 メガシード 創世編」と「オンセンマン」の1、2巻と「レッド・カード(全2巻)」と「炎の筆魂」を買う。近場の(漫画の在庫の多い)古書店については、ひと通りのチェックがすんだ状態。こうしてみると、平均的な古書店では、いかに島本和彦を買い集め難いかが良くわかる。40冊以上揃っていた古書店Mが、例外的なのである。ここに引っかからなければ、こんなことにはならなかったのに。[;^J^]

 とはいえ、もはやどうしようもないので [;^.^]、「炎の転校生(全12巻)」と「炎の転校生(全6巻、スーパー・ビジュアル・コミックス版)」と「とつげきウルフ(全3巻)」と「仮面ボクサー」と「デスパイ」と「バトルサンダー(全3巻)」と「燃えよペン」と「ウルトラマンG」と「仮面ライダーZO」と「太陽の戦士 ウインドブレーカーX」と「オンセンマン 第3巻」と「燃えるV(全3巻、大都社版)」と「炎の言霊 島本和彦 名言集」を、「まんが王倶楽部」に発注する。合作物とアンソロジーを除けば、これで(1〜2冊の遺漏はあるかも知れないが)残り全部のはずである。絶版・品切れがどれだけあるか、楽しみである。

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*1998年05月29日:島本和彦の絶版状況


 リブ100用の32M増設メモリだが、純正品のプライスは問題外なので、サードパーティー品が充実してくるのを待っていた。これがどうも足取りが遅い。ハギワラシスコム、IOデータなどから出てきたが、概して品薄で、価格も3万弱で落ち着いてしまった観がある。

 潮時だろう、と、ソフマップのホームページから、ハギワラシスコムのメモリを(FAXで)発注する。折り返し確認電話があるはずだったが、終業時間ぎりぎりだったので、今日はかかって来なかった。来週頭になるかな。

 「まんが王倶楽部」から、即日在庫状況のメール。このレスポンスの早さが、値打ちである。「燃えよペン」と「オンセンマン 第3巻」と「燃えるV(全3巻、大都社版)」と「炎の言霊 島本和彦 名言集」が、在庫あり。来週早々納本されるはず。他の29冊が絶版。戦闘再開である。

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*1998年05月30日:ある悪夢


 さすがにもはや観なくなったが、僅か数年前まで、とある悪夢に、年に数回は襲われていた。

 それは、卒論も通って、就職も決まったのに、必須科目の単位が足りなくて卒業できないことが判明した、という、恐ろしいものである。(少なくとも20人の読者の胸をえぐってしまったと思う。すまん。)

 理不尽なことである。このような経験はなかったのに、大学を卒業してから実に10年以上も、なぜ悩まされ続けたのであろうか。(必須科目の単位が足りなくて進級できない、ということすら無かったかどうかについては、この話題のスコープ外であろう。)

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*1998年05月31日:島本和彦、最終段階


 ここ数日間の古書店巡りの網の目から洩れていた、古書店B(木曜日に、近道を試みて失敗して道に迷い [;^.^]、閉店時刻までに辿り着けなかったのである)に出向き、「炎の転校生(全6巻、スーパー・ビジュアル・コミックス版)」と「炎の転校生(第1巻〜第5巻、少年サンデーコミックス版)」と「バトルサンダー」の1、2巻と、これはリストアップしていなかったアンソロジー「サムライスピリッツ4コマ大行進」(講談社)を買う。(ちなみに最後のものには、島本作品は4コマ8本だけで、目が点になるほどつまらない(というか意味不明)なので、常人は買わなくても良い。[;^J^])「バトルサンダー」の第3巻(最終巻)は、ちょっとてこずりそうだ。水曜日にチェックした古書店Gを再訪し、(バラ売りしかない、という理由で、その日は見送っていた)「炎の転校生(第6巻〜第11巻、少年サンデーコミックス版)」と、「とつげきウルフ」の第1巻を買う。

 また、徳間書店から発売されていたはずの「太陽の戦士 ウインドブレーカーX」は、実は「ザ・島本」のことだ、と気がついた。リストから1冊削除。来週早々納本される6冊を差し引くと、残り一桁のはず。数字的には、一気に最終段階である。しかし、ここからが長いのだ。漫然と古書店を回っていては、数年間かかっても不思議ではない。ざっとやるだけのことはやった(足を使って、探すだけは探した)ので、ぼちぼち、ネットワークに対して、こちらからアクションを取っても良い頃合いだろう。(汗を流さずに、いきなり WANTED 記事を投稿するのは、嫌いなのである。)

 それにしても、この10日間ほどで、島本和彦を73冊(例によって2回スキャンしているので、のべ146冊)一気読みしたことになるが、心身ともにダメージを受けるので、良い子はマネしないように。[;^.^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jun 3 1998 
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