*1996年08月12日:墓参り:廃屋
*1996年08月13日:墓参り代行業
*1996年08月14日:バックグラウンド・パターンについて
*1996年08月15日:ミッドナイト/一輝まんだら/ばるぼら等、調査
*1996年08月16日:0マン/よろめき動物記等、調査
*1996年08月17日:「手塚治虫の軌跡」調査
*1996年08月18日:「12モンキーズ」。そして、シュマリ/奇子/未来人カオス、調査
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*1996年08月12日:墓参り:廃屋


 実家の家族と連れだって、亡父の墓参り。京浜急行沿線の金沢文庫から、バスで少々のところにある霊園である。うちは、年に数回は草取りなどをして、こざっぱりとしているのだが、隣の墓(まだ墓石もなく、埋葬もしていないようなので、正確には、墓予定地ということになる)が、なんともはや。ほれぼれするほどの荒廃ぶりである。背の高い丈夫な雑草が生い繁り、そこに“草の壁”が出来ている。

 実は、実家が似たような状況にある。母と妹が暮らしている実家は、もちろん綺麗に掃除と手入れがされているのだが、隣が空家(というより、廃屋)なのである。もう長いこと人手が入っておらず、屋根は一部抜けているし、門から玄関まで、アプローチするのが困難なほどの茂みと化している。時々、誰かが入り込んで煙草を吸っているので、気味が悪いという。わざわざこんな不便な場所で煙草を吸うのは、子供に決まっている。どうせ酒も飲んでいるのだろう。

 こういう“秘密の場所”で“悪事”に耽る快感は、良くわかる。頭ごなしに「するな」と叱り飛ばす気にもなれない。ただ、頼むから、火の後始末だけは、確実に。

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*1996年08月13日:墓参り代行業


 朝日新聞夕刊に連載されている、呆れ果てるほどつまらない4コマ漫画。今夜の題材は、墓参り代行業である。ま、例によってほとんど漫画としての体をなしていないのだが、この業種は面白いと思った。聞けば、別にこの作者の独創ではなく、実在の職業だという。

 確かに便利で、必要な職種である。別に薄情でなくとも、(特に、日本全国、どこが職場になるか判らないサラリーマンの場合は)墓と遠く隔たっているが故に、現実問題として、年に一度の墓参りも、時間的・金銭的につらいこともあろう。しかし、せめて掃除位はしてあげたい。(こういうとき、墓地の管理組織が全く当てにならない(掃除など真面目にしてくれない)ことは、珍しくない。)そう考えると、“墓参り代行業”は、むしろ存在するのが当然である。

 こういうものがあれば良い、こういうことを誰かしてくれないかしら、と思ったとき。それはビジネスチャンスに気がついたということなのだ。そういう目で世の中を見回してみると、至る所、金儲けのチャンスだらけである。

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*1996年08月14日:バックグラウンド・パターンについて


 ネットサーフィンをしていて、何が困るかというと、過剰で不必要なバックグラウンドテクスチャである。字が読みにくくて仕方がない。無論、そういうページは、さっさとロードを中断してよそを当たるので、実のところ、たいして困ってはいないのだが。

 例えば書籍のことを考えてみるといい。“模様の上に本文がある”というケースは、ほとんど無いはずである。例えコテコテのファンタジーであっても、ページの柱などに雅やかなイラストが入ることはあっても、本文の“背景”は、まず間違いなく空白だ。スヌーピーの便箋を愛用する女の子も、文章はイラストを避けて書くだろう。理由は自明。読みにくいからである。

 絵本などに、例外を見出すことは出来よう。しかし絵本であっても、本文の下は白抜きということは、珍しくない。

 ホームページでも、慣れた人ほど、バックグラウンドテクスチャを使わない。絢爛たるバックグラウンドが、地味めの中間色を経て、単色(あるいはデフォルトの灰色)に。これがホームページの進化の基本パターンだ。私のページが(それでも、せいぜい読みやすさを追求したつもりの)バックグラウンドテクスチャに彩られているのは、私が、まだまだ青く、枯れていないからである。

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*1996年08月15日:ミッドナイト/一輝まんだら/ばるぼら等、調査


 現代マンガ図書館で、手塚治虫の初出誌調査。「三つ目がとおる」の調査の残りを片付け、「ミッドナイト」「一輝まんだら」「ばるぼら」の、各話の掲載号を確定して行く。

 「一輝まんだら」「ばるぼら」は、描き直しが比較的少なく、あっても、号をまたがっての原稿の入れ換え(これの追跡が厄介なのだ)がほとんどないので、作業は効率良く進む。ちょっとやっかいなのが「ミッドナイト」で、全集未収録エピソードがかなりあることと、全集では巻ごとにACT番号が振られているのだが、案の定、初出誌では第1回からの通し番号であることに、手間を取られた。


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*1996年08月16日:0マン/よろめき動物記等、調査


 国会図書館で、吾妻ひでおと手塚治虫の初出誌調査。

 吾妻ひでおの方は、別冊COMIC BOXに掲載されたヒトコマ物(というよりは、イラスト+文章)と、いしかわじゅんの「ガールフレンズ」の解説漫画のコピー。手塚治虫の方は、「ミッドナイト」の積み残し分と、「0マン」「よろめき動物記」。

 とにかく、国会図書館は、ターンアラウンドタイムが異常に長い。しかも、漫画雑誌など“散逸しやすい雑誌”は、雑誌課別室室内でしか閲覧できず、ここが開くのが30分遅く、10時から。さらに、一般書籍やその他の雑誌と異なり、本が出て来ても電光掲示板に掲示されないので、この奥まった部屋に詰めているか、あるいは適当な間隔でポーリングしなくてはならない、という、言語道断なシステムである。1回に取り出せる冊数の制約も(これは一般書籍も一般雑誌も同じことだが)厳しく、とにかく、1日に大量の書籍に当たることが、実に困難なのだ。

 閲覧無料というメリットだけはあるので、国会図書館で読めるものは(時間を犠牲にしてでも)可能な限りここで読み、無いもののみ、1冊あたり100円の閲覧料がかかる現代マンガ図書館で読むつもりだったが、方針を変えた。いくらなんでも時間がかかり過ぎる。現代マンガ図書館で読めるものは、原則として(閲覧料を払って)現代マンガ図書館で読み、ここにないもののみ、国会図書館で読むことにする。

 「0マン」は、1959年から60年にかけて少年サンデーに連載されたものであり、残念ながら、現代マンガ図書館には、この時期のサンデーがほとんど無い。「よろめき動物記」の初出はサンデー毎日であり、これも現代マンガ図書館の守備範囲外。(しかし−−くどいようだが、もう一度だけ愚痴を言わせていただきたい−−この時期のサンデー毎日は、マイクロフィッシュ化されているのだが、1回に取り寄せられるマイクロフィッシュは、僅か20枚(10冊分)−−積んで3cm位−−なのである。雑誌の制限が、合本4冊分というのは、少ないは少ないにしても、物理的な制約として根拠が理解できなくもないのだが、どうしてマイクロフィッシュの制限を、“同等の情報量”に揃えなければならないのか。)

 「よろめき動物記」は全集には47話収録されているが、初出誌には50話掲載されていることに気がついた。叩けばいくらでも出るとは、このことである。

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*1996年08月17日:「手塚治虫の軌跡」調査


 自宅で「手塚治虫の軌跡」(まんが資料センター)の全作品リストを調べる。これもまた、私の目指している(あるいは、探している)密度のものでは、ない。例えば「三つ目がとおる」にしても、少年マガジンに不定期掲載されていた初期の数編は、個別に記載されているが、本格的に連載が始まると、連載全体で1項目なのである。しかし、これまで調べた資料とのクロスチェックには、大変有用であるし、これにしか記載されていない作品も、多数あるのだ。

 それにしても、矛盾続出である。[;^J^] 「手塚治虫漫画全集」「手塚治虫物語」「手塚治虫エンサイクロペディア」そしてこの「手塚治虫の軌跡」。実のところ、全幅の信頼をおける資料は、ひとつもない。明らかな誤植がいくつか見られるほか、一部、他の資料からの孫引きをしている(同じ誤りを引き継いでいる)形跡があるものもある。(それはそれとして、これらが貴重な資料であることは、言うまでもない。)私は基本的に“現物主義”であり、初出誌に当たらなければ本当のところは判らない、と、承知しているのだが、それにしても手塚治虫の初出誌たるや、膨大な数であり、しかも、既に散逸していて、読むに読めないものが多数ある。(存在しているものを全て閲覧し終えるのがいつになるか。まぁ来年中にはなんとかするつもりだが。)それらを補うためには、これらの二次資料を活用する他なく、複数の二次資料が互いに矛盾している場合には、なんらかの判断基準で、どれかのデータに(個別に)“仮決め”しなくてはならない。

 そして私は、こういう作業が、死ぬほど好きなのである。

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*1996年08月18日:「12モンキーズ」。そして、シュマリ/奇子/未来人カオス、調査


 もっぱら図書館での調査と、その結果を(昼寝しながら)浄書することに費やされた、素晴らしく健康的な夏休みも、今日で終り。浜松に帰る日である。

 少し早めに実家を発って、まず渋谷で「12モンキーズ」を観る。結構よいではないか。一部で「ブレードランナー」に匹敵するとまで称揚されているが、正直、それほどのものとは思えなかったが、もうあと数回は、観てもいいな。見逃した伏線が、結構ある。

 現代マンガ図書館で「シュマリ」「奇子」「未来人カオス」を、一気にチェック。これらは、描き直しが非常に少ない。そのため、わずか4時間ほどで、初出誌130冊をチェック出来た。(1万3千円である。)

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 22 1996 
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