*2014年04月07日:「第六ポンプ」「日本SF全集 3」
*2014年04月08日:ラファエル前派展 図録
*2014年04月09日:また、BUBKAを買い忘れてた [;^.^]
*2014年04月10日:薬、続行
*2014年04月11日:這いニャル最終巻
*2014年04月12日:春モデルのPCを買う
*2014年04月13日:仕込みの第一段階終了
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*2014年04月07日:「第六ポンプ」「日本SF全集 3」


 ネタ涸れなので、ここ数日間で読み終わった本のインプレを2件。

 第六ポンプ」(Paolo Bacigalupi、中原尚哉、金子浩訳、新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)..しかし、この叢書タイトルはなんだかな..つのだ☆ひろかよ [;^J^]。それはともかく [;^.^]、日本編集の短編集。この作者のねじまき少女は積んだままであるということも、ここでカミングアウトしておきましょう [;_ _] ..だって(さほど厚くはないとは言え)上下2巻本なんだもんっ!! [;^.^]

 「ポケットの中の法(ダルマ)」−都市風景の魅力。ストーリーはありきたりだが..というより、この都市風景が「主」であって、ストーリーは「従」。乱雑(猥雑)を極める(貧民窟も抱え込んでいる)アジア的(あるいはブレラン的)な都市の上に覆い被さって、数千メートルの高さまで聳え「成長していく」バイオ建築。素晴らしい。「フルーテッド・ガールズ」−人体改造エロティシズムの極み。少女たち(姉妹)にこんなことをさせるなんて..外道である。鬼畜である。素晴らしい [;^.^]。「砂と灰の人々」−意外にストレートな印象を受ける。生(なま)の生命が存在しなくなった遠未来の(殺伐とした)サイボーグ戦士たちの前に現れた、奇跡的に生き残っていた“本物の”犬。脆くて壊れやすい、“本物の”生命..「パショ」−文明崩壊(自壊)後の文明管理..かな。「カロリーマン」−穀物メジャーが支配する世界。「ねじまき少女」の世界らしい。

 「タマリスク・ハンター」−水資源が枯渇した世界。「ポップ隊」−永遠の若さ(不老不死)を手に入れた世界においては、出産と育児を厳しく禁止し、違法に産まれ、育てられている子供たちを狩らねば(ポップしなければ)ならない。まさに聖書の「嬰児殺し」の世界である。考えてみれば、当然の帰結なのだが..「イエローカードマン」−これも「ねじまき少女」の世界らしい。「やわらかく」−インターミッションといったところか。これといった深刻な悪意も殺意もなく、行きがかり上、妻を殺してしまった夫の困惑。「第六ポンプ」−大衆が痴呆化していく世界の中で、徐々にインフラ(まだ大体動いているが)のメンテナンスが出来なくなっていく。その中で孤軍奮闘する主人公。結構、リアルな未来図である。[;^.^]

 もう1冊。久々に出た、日本SF全集 3 1978〜1984」(日下三蔵編、出版芸術社)。さすがに、あらかた既読であるが、読んだという記憶だけが残っていて内容は揮発している作品も、いくつか..[;_ _][;^.^] 収録作は、必ずしも各作家のベスト級ではないと思うが、デビュー期頃の作品を入れるという縛りがあったっけ?

 「あたしの中の……」(新井素子)−日本SF史上、もっとも物議をかもしたデビュー作かも [;^.^]。「蒼い旅籠で」(夢枕獏)−これは未読だったかも。悪くない。「言葉使い師」(神林長平)−もちろん既読だが内容を忘れてた [;^J^]。「火星鉄道一九」(谷甲州)−つい最近、再読してるぞ。どこでだっけ? 「そして誰もしなくなった」(高千穂遙)−ダーティ・ペアである。「時の封土」(栗本薫)−多分未読。堂々たる本歌取り。「流星航路」(田中芳樹)−タイトルには記憶があるのだが、内容がさっぱり [;^J^]。「われても末に」(式貴士)−同じく。悪くはない。「若草の星」(森下一仁)−いつもの読後感 [;^J^]。「夜明けのない朝」(岬兄悟)−うーむ、こんなものかな。「オーガニック・スープ」(水見稜)−異様な世界。傑作。「ウラシマ」(火浦功)−無論、既読。たしかに落語系落とし話か。「花狩人」(野阿梓)−断片的ではあるが、かなり詳しく内容(というか情景)を憶えていた。それにしても、登場人物たちのネーミングが、むず痒いよね [;^J^]。ローエングリンとかさ [;^J^]。少女漫画を本格的にSF小説に導入したという功績(「功績」なのか? [;^.^])はあるのかも。「ノクターン・ルーム」(菊地秀行)−確実に未読。あまり乗れない。「銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ」(大原まり子)−とり・みきのコミカライズの(絵の)印象の方が強い。[;^J^]

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*2014年04月08日:ラファエル前派展 図録


 今夜もネタ涸れなので、先日(ようやく)読み終えた、「テート美術館の至宝 ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」の図録からの抜き書きのコピペでお茶を濁す。(展覧会は、2014年2月23日に観ている。)

 「ハント、ミレイ、ブラウンが追求した独自のリアリズムと、ロセッティ、バーン=ジョーンズの自由な詩想との間に生じた創造的な緊張関係こそ、アヴァンギャルド運動としてのラファエル前派のダイナミズムの源泉であった」(18頁)。

 「ロセッティの不透明で秘儀めいた水彩画の技法、そしてあからさまに「素人っぽい」描き方は、エリザベス・シダルやエドワード・バーン=ジョーンズなど、ラファエル前派の中でも絵描きの訓練を経ていない多くの画家たちにとって大きな励ましとなった」(27頁)。

 「ラファエル前派が活動期間のすべてを通じて議論の的になったのは、画材の区別が依然として大きな意味をもち、それを無視することが美学や思想に関わる問題であった時代に、彼らの芸術がある種の挑戦をつきつけたためであった」(29頁)。

 「ラファエル前派の宗教画の本質は表現スタイルの革新であったにもかかわらず、批評家の中には、兄弟団の初期の作品を神学的なメッセージの伝達を暗に図ろうとするものと見た人々もいた。こうして、ラファエル前派を英国におけるカトリック再興の手先と見なす誤解が生じた。実際は、古い時代のカトリック美術の象徴性や儀式主義に関心を抱いていたとはいえ、本章に含めた画家の中に、日頃から熱心に教会に通うカトリック信者は一人もなく、彼らにとって聖書は人間ドラマの宝庫と見なされ、神の教えではなく文学的、詩的な意味合いを求める対象とされた」(75頁)。

 「自然を描くとき、ラファエル前派はとくに著しい独創性を発揮する。批評家ラスキンの著述にも触発され、画家たちは緻密な観察とモティーフとの息の長い関わりあいを通じて、自然界を油彩で描く独自の斬新で正確な手法を確立した。ラファエル前派の自然の見方はほぼ例外なくパノラマ的な景観を避け、近くと遠くを一つにまとめ、すべての要素を等しく正確に描出する。美術の歴史をさかのぼっても、作品の制作法、新たに入手可能になった画材、作品の描かれた場所、あるいは鑑賞者に完成作の与える印象など、どれをとっても前例はまず見当たらない」(97頁)。

 「本作(「ローゼンラウイ氷河」(ジョン・ブレット))は、第一にその着想において、第二に様々なフォルムの間にみなぎる緊張感において、そして第三に抽象性を取り入れる意欲において革新的である。その抽象性は画面全体に波打つディテールに認められ、その表現はターナーよりマックス・エルンストに近い」(108頁)。

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*2014年04月09日:また、BUBKAを買い忘れてた [;^.^]


 また、「BUBKA」誌を買い忘れていた。「吾妻ひでおのアイドルスクラップ」という連載を切り抜くために毎月買っているのだが..発売日は「月末」。3月末に買い忘れていた(というか、本屋が開いている時刻に会社から出る(帰る)ことができず、わかっていながら買いに行くことができなかった)のは承知していたのだが..幸い、まだ書店に置かれていた5月号(3月末発売号)を確保したところ..連載の切り抜きが、1回、飛んでいることに気が付いた。つまり、なんと、4月号(2月末発売号)も、買い忘れていたのである! [;_ _][;^.^] これはさすがに、リアル書店には在庫はないので、アマゾンでカバー。

 どうして、2月末に買い忘れていたのか。理由は実は明らかである。私が使っているスケジューラー(「Google Calendar」と、それに連動させている、iPhone 上の「さいすけ」)の仕様の制限に起因しているのだ。これらは、繰り返しスケジュールを入力するとき「隔週水曜日」とか「毎月5日」とかいう設定はできるのだが、「毎月末」という設定は、できないのである。そこで私は、「BUBKAの発売日」として、「毎月30日」と入力していた。これなら、大の月も小の月もカバーできるはずだったからであるが..(これ以上、私に言わせる? [;_ _][;_ _][;_ _][;^.^])

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*2014年04月10日:薬、続行


 午前半休。浜松医科大学附属病院の耳鼻咽喉科へ。右耳のボコボコ現象を抑えるために処方されている「てんかんの薬」(筋肉のけいれんを抑える作用がある)は、いちおう、効いているように思える。少なくともこの3ヶ月間、ほとんど全ての日において、この現象は発生しなかった。発生するのではないかという不安感にかられる(「ボコボコ」まではいかないその直前の)「フクフク」を感じる日は何日かあったし、先日の博多旅行の1日目には、はっきりと再発したものの、翌日からはまた、症状が消えてしまった。なんともすっきりとしない、もやっと感はあるのだが..

 実はもう、この薬は飲まなくてもいいのかも知れず(体質が変わったか、あるいは最初から薬など関係なく、周期的に(耳の)体調が変化しているだけであるのかも知れず)、それを確認するための一番簡単な方法は、飲むのをやめてみることなのだが..その勇気は、今は、ない。もしも再発したら..そしてそのとき、改めて今の薬を再開しても、もう、効かなくなっているかも知れないのだ..

 眠くなる、という副作用はあるのだが、やはり当分は、この薬を続けよう。3ヶ月分の処方箋を書いてもらう。

 午後から出社。残業。帰路、杏林堂で薬を処方してもらう。クリーニング出し。ガソリン入れ。

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*2014年04月11日:這いニャル最終巻


 這いよれ!ニャル子さん 12」(逢空万太、GA文庫)は、シリーズの最終巻であった。最近の巻では、マンネリ感(特に日常ダレ場パート)は否めなかったし、(クトゥルー神話からのキャラを導入したとしても)もはやほとんどクトゥルーではなくなりつつあったし、打ち切りは、妥当な判断だろう。まずは良いシリーズであったと思う。ごくろうさまでした。

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*2014年04月12日:春モデルのPCを買う


 快晴。なんでこんな日に、おんもで遊ばず、PCを買いに行かなきゃならんのだ [;^J^]凸。あまつさえ、買ってしまったが最後、それ(PC)のセッティング(仕込み)という、この世で一番暗い、最低最悪の悪夢作業を行わなければならないのである。[;^.^][;^.^][;^.^]凸

 9:00前に起動。郵便局に寄り、りそなで金を下ろし、駅前のビックカメラ。10:00から1時間ほど店頭で検討し、前回の店頭視察で概ね決めていた、東芝の「T554/76LB」を購入決定。この機種については、画面が美しいことが売りで、BDの録再ができるということがポイントだったので、最終確認のため、セルBD、自分で録画したBD−R、BD−RE(及び、セルDVDとDVD−RAM)を持参し、しばらく再生していたのだが(そーだよ、今あんたが思ったとーり、「2001年」だよ、笑えよ [;^.^]凸)、何故か、再生に使用しているプレインストールのプレイヤーソフトが、ショートカットキーでは操作できるのに、タッチパッドで画面上のソフトスイッチをクリックしても、反応しない。初期不良か? 店員を呼んで、ふたりで首をひねる..タッチパッドの左上をダブルクリックすると、タッチパッドを殺せることを発見したのは、数十分後であった [;^.^]。便利な機能じゃねーか! [;^.^][;^.^][;^.^]凸

 店頭品しかないとのことで、リカバリーに1時間以上かかるので、15時頃に受け取りに来ることにして、いったん外出(というかなんというか)。ちなみに店頭品なのでもちろん廉くしてもらえるが、ディスカウントはほどほどでいいから、リカバリーDVD作成用のDVD−R生メディアを付けてくれ、と、交渉。もちろんOK。(自宅での録画は完全にブルーレイにシフトしてしまったので、未使用のDVD−Rメディアなど、もっていないのだ。DVD−RAMなら、まだ数枚は残してあるが、リカバリーに使えるのはDVD−Rだけ。)こういうのは、通販ではできない楽しみだよね。実際、今春のモデルなので、カカクコムを見ても、どこもほとんど値段が変わらないのだ。それなら、浜松のリアル店舗で買って、浜松経済に貢献しないとね。[^J^]

 11:25から14:45まで、湯風景しおり。ビックカメラに戻ってブツを受け取り、スーパーと本屋に寄る。さらに帰宅前に、佐鳴湖西岸を走り、桜が完全に終わっていることを確認し、これで未練なく引きこもれると得心した上で [;^J^] 16:50、帰宅。

 あとは、特に書くことはないのです。みなさんよっくご存知の、あの類の作業です [;_ _][;^J^]。有線でつなぐと、そうでなくとも混乱している部屋がますますカオスなので、とりあえず無線で接続。外が見えることを確認した時点で、ただちにノートンをインストールして稼働。IEに、これまで使っていたXP機のFireFoxのお気に入りをインポート。オフィスをインストール(というかサインイン)。リカバリメディア作成。(DVD−Rを5枚も使うとは思わなかった。10枚セットを付けてもらっておいて、よかった。[;^J^])

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*2014年04月13日:仕込みの第一段階終了


 昨日の続き。従来XP機で使っていたアプリ(またはそれらの相当(後継)アプリ)を、どんどんインストール。ブルートゥースマウスが、しょっちゅう、反応しなくなるなぁ..無線LANとの干渉かな? 調整すればいいのだが、別にブルートゥースを使いたいわけでもないので、これまでXP機で使っていたUSB(無線)マウスと交換して、この件、クローズ。ついでに、バックアップ用に、1TのUSB HDD(昔から信頼して使っているBUFFALO)を2台、発注する。

 最終的には、このハードウェアの上に、Win95環境(Vz環境)を乗せないと、リブ100を手放せないのだが、VTDOSに小当たりしてみて、軽く玉砕 [;^J^]。COMMAND.COM(PCDOS2000のもの)を認識してくれず、Vzの起動にいたらず [;^J^]。まぁ、腰を据えて当たれば解決するだろうし、VTDOS以外にも手法(選択肢)は一杯あるので、落ち着いてから、着手することにしよう。(実のところ、一種のシェルであるVTDOSではなく、本格的な仮想環境が必要である可能性は高いのだ。)

 ..これで、iTunesなど数件を除いて、これまでXPデスクトップで使用していたアプリは、全部引っ越せたかな。OK。XPからLANケーブルを抜き、今日はここまで。1日半でここまで仕上げられれば上出来だろう。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Apr 18 2014
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