*2006年03月06日:「サンドキングズ」など
*2006年03月07日:ウィニー禍、猛威
*2006年03月08日:無料考 その一
*2006年03月09日:「島旅」
*2006年03月10日:「サイレン」
*2006年03月11日:べんがら横町
*2006年03月12日:無料考 その二
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*2006年03月06日:「サンドキングズ」など


 最近読んだ書籍から。

 「奇人怪人偏愛記」(唐沢俊一、楽工社)- エッセイ集。初出情報が無いなぁ。「キングコングの愛」は卓見。ピーター・ジャクソン版のキング・コングはアン・ダロウと心を通わせ得たのであるから、悲劇でもなんでもない。コングの死は(コングにとっても)完璧なハッピー・エンドだ、というのは、まさにその通り。オリジナル版で印象的(本質的)なのは、アン・ダロウが最後の最後までコングを忌み嫌っていることなのだからね。まぁ、それはそれとして、私はこのピーター・ジャクソン版、結構好きなんですけどね。(DVDを買うつもりは無いにしても。)

 「オタク用語の基礎知識」(オタク文化研究会、マガジン・ファイブ)- 何を今さらという突っ込みはあらかじめご辞退申し上げるとしてだ [;^J^]。結構、正しい意味を知らなかった言葉が多いんですよ。「着エロ」とかさ [;^J^]。濃いめのオタクには鼻で笑われる冊子であろうが、それなりに有用でした。[;^.^]

 「サンドキングズ」(George R. R. Martin、安田均、風見潤訳、ハヤカワ文庫)- ヒューゴー賞、ネビュラ賞のダブルクラウンに輝く表題作の他、「ビターブルーム」「<蛆の館>にて」「ファスト・フレンド」「ストーン・シティ」などを収録する傑作短編集。「サンドキングズ」は、私が昔観た「怪奇生物 タラディ」の夢に、どこか似ている。「サンドキングズ」は今回初読であったので、影響は受けていない。まぁ、マーティン作品の方が多少は傑作かもね。[;^J^]

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*2006年03月07日:ウィニー禍、猛威


 ウィニーによる情報漏洩(正確に言えば、ウィニーに感染したウィルスによる情報漏洩)が、報道されない日とてない。あぁまたか..てなもんで完全に感覚が麻痺していたのだが、今回のこればかりは洒落にならん。さすがに驚いた。


捜査情報流出:愛媛県警でも 未解決殺人や性的犯罪など

 愛媛県警で捜査資料流出の可能性が指摘されていた問題で、02年に同県宇和島市であった未解決の殺人事件や性的犯罪の捜査資料などの情報が実際にインターネット上に流れていたことが分かった。このほか、生年月日・住所を含む関係者一覧表、情報提供者への謝礼報告書など、個人情報を含む大量の情報が流出しており、県警が確認を急いでいる。今月3日に情報流出が表面化した岡山県警の約4倍のデータ量で、同様にデータを保存したパソコンがファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」の暴露ウイルスに感染した可能性がある。捜査当局の情報管理の根本的な見直しが迫られるのは必至だ。
 流出が確認されたのは、▽宇和島市であったバラバラ殺人事件の関係者調書▽性的犯罪で採取した資料のDNA鑑定書の一部▽逮捕状請求などに関する「指揮伺」書類▽捜査関係者とみられる188人分の名前、携帯電話の番号、住所などを記入したリスト−−など

捜査情報流出:「最重要」流出に衝撃 愛媛県警

 「特捜扱い事件」というフォルダには、02年7月に愛媛県宇和島市の女性スナック店員が被害に遭った、殺人・死体遺棄事件の膨大な資料一式が含まれている。
 この中には、▽被害者の親族の事情聴取内容に関する報告書▽情報提供者に謝礼を渡した報告書▽関係者のチャート図▽被害者の遺体解剖医からの聴取内容▽容疑者の供述の変遷−−など多数の捜査報告書類が保存してあった。
 このうち謝礼報告書は全部で約10件。謝礼を渡した理由が記述され、ある捜査協力者については「(本来なら出さない顧客の個人データを)深い理解を示し、調査してくれた」などと説明してあった。金額は、いずれも明記していない。
 他にも、暴力団幹部による恐喝事件で逮捕令状を請求する際の県警の内部資料や、証拠品とみられる写真、「本部長指揮伺」と題するファイルなどもあった。
 殺人や窃盗、強盗など多岐にわたる捜査資料などには、被害者、加害者、捜査協力者に関する大量の個人情報が含まれており、重大な人権侵害、2次被害が懸念される。

 ..こんな(ディープでダークな)情報が入手できるのなら、と、ネットを(屍肉喰らいの如く)徘徊する下司な連中の気持ちも、わからんではないなぁ..それにしても、口座番号やパスワードの類ならば(手間暇かかるにしても)変更すればそれ以上の被害は回避できるのだが、今回のこれは..

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*2006年03月08日:無料考 その一


 心の底から不思議なのだが..どうして、みんなウィニーなんか使うんだろう?

 みんな、そんなに「無料(ただ)」が好きか? 音楽や映画を入手したければ、お金を払ってCDやDVDを買えばすむことなのに..

 ..別に良い子ぶっているわけではない。本当に理解できないのだ。

 私の知り合いにはウィニーユーザーがほんの数人しかいないのだが(世間が狭くてすみません [;^J^])、彼らを観ていると必要以上に大量のソフトを収集しているように見える。

 そんなの、少しも幸せではないよ! と、心の底から忠告したい。「無料」だからキャパ以上に集めてしまうのだ。消化能力を遙かに越えたコンテンツの山は「ゴミ」以外の何物でもない。音楽を聴きたければ、映画を観たければ、お金を払いなさい。お金は有限だから、そんなに沢山は集められない。自ずと制限がかかる。選ばなければならない。そして、あなたによって選び抜かれた「音楽ソフト」「映画ソフト」のコレクションこそ、たとえ数が少なかろうとも、あなたにとってのかけがえのない「宝」となるのである。

 あなたはもしかしたらお小遣いが乏しくて、月に1枚のCDしか買えないのかも知れない。良いではないか。その1枚のCDを1ヶ月聴き続ければ良いのだ。その方が、ずっと体に入るよ。そのCDとの付き合いが濃密になるよ。もしかしたら生涯の友人になれるかも知れないよ。

 毎日毎日とっかえひっかえ新しいCDを聴いても、なんにも残らないんだよ。

 両方の世界(ごく少数のソフトを集中的にしゃぶり尽くす世界と、膨大な量の(新しい)ソフトを湯水の如く浴び続ける世界)を経験した(そして今なお並行して経験し続けている)私の言葉である。黙って素直に拝聴しろっ!! [;^.^]

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*2006年03月09日:「島旅」


 昼食は、佐鳴台のなかむら屋でラーメン。この店に来たのは始めてである。「昭和の中頃の銭湯の内装」という訳の解らないコンセプト [;^.^]。単なる「レトロ風味」の店なら、掃いて捨てるほどあるんだけどね。味はそれなり。

 BS日テレで放映されている「島旅」という番組のファンである。(毎週火曜日だったかな。)日本各地の様々な個性豊かな島を訪れ、その島の自然、文物、人々とその生活を紹介する。

 中には人口が3千人を越えるような島もあるが、こうなるとあまり「島」っぽくない。また、瀬戸内海の島にありがちなのだが、目と鼻の先に中国や四国の陸地があり、連絡船でものの10数分で渡れるような島にも、あまり「島」なりの感興は感じられない。しかし、絶海の孤島とは言わないまでも、八丈島の遙か彼方で交通が極めて不便な島だとか、あるいは人口僅か50人の島だとかには、本当に憧れてしまう。

 リタイアしたら、(書籍とCDとDVDの山を全て抱えて [;^J^])こんな島に移り住んで余生を送りたい..と思ってしまう。

 もちろん、それはそれは不便だろう。人口50人では、コンビニどころか雑貨屋すら無いだろう。新刊書店も古書店も無しだ。外食ができるかどうかも極めて怪しい。全て自炊か..しかし、アンテナさえあれば(電波さえ届けば)インターネットから切り離されることはないし、衛星放送だって観られるのだ。ヤフオクでは「離島には発送しません」という物件が珍しくないが、アマゾンその他の通販ならば届くだろう。酒さえ切らさない様に注意すれば、今の私の生活とそれほどの違いは無いと思うのだが [;^J^]..

 ..もちろん、思ってみるだけである。この私が、そんな島に住むなんて、まず不可能である。旅行者気分ならば1ヶ月は保つだろう。しかし「住む」となると、1週間も保たずに逃げ出すことになるだろう。自然を満喫できるのはいいが、ふと、人混みが恋しくなったとき、どうするのか。ネットショッピングは自由にできるが、リアルなウィンドウ・ショッピングはできないのだ。人間関係は濃密になり、ある程度はプライバシーも犠牲になる。島の特産品を除けば、美味い店の食い歩きもできない。東京などの大都会に出られるのは(交通費が高くつくので)年に1度かせいぜい2度..

 浜松が至便な場所であるかどうかはともかくとして、その気になればいつでも東京や大阪に遊びに行ける場所に住みながら、大画面テレビで「島旅」を愛でつつ離島の生活に憧れる..という今の生活が、案外理想に近いのかも知れないね。

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*2006年03月10日:「サイレン」


 ニュース速報から。「古書店などで高値売買。村上春樹さんの生原稿流出。所有権は基本的に作家。一種の盗品、金銭得るために売却を目的」。担当編集者(故人)が、預かった原稿を著者に返却せず、勝手に売却したらしい。

 ..こんなの、ニュースバリューあるのかよ、と、あなたは思いませんでしたか? [;^J^] 氷山の一角どころか、日常茶飯事だよ。●●●●●のショーウィンドウを見てみろよ、てなもんである。(たまには伏せ字も悪くない。[^.^] あなたは、なぜその店の名前を連想したのですか? [^.^])

 昼食は、佐鳴台のホワイトストリートの「Wang(ワン)」。ここも初めて。中華料理というか「チャイニーズ・レストラン」である。結構美味いと思ったが、ランチコースでは真価は判らないかな。

 ヤフオクに出品して落札されたとある物件(コミック4冊セット)が、発送してから1週間経つのに、到着連絡がない。まぁ不精な人は大勢いるので珍しくもないことだが、一応「届きましたか?」メールを発送したら..なんと、まだ届いていないというリプライが返ってきた。北海道の人だが、そんなに時間がかかるわけがない。郵便事故の可能性がある。これまでの人生でどれだけ郵便物を発送したかわからないが、初体験である。早速、郵便局にて調査開始手続きをとるが、時間がかかるとのこと。「ゆうパック」ではなく「書籍小包」で送ったので、システマチックな追跡ができず、中継局員の記憶に頼る以外、捜索方法が無いのであった。やれやれ。

 トーホーシネマで「サイレン」を観る。予備知識ゼロ。

 ほっほぅ..なかなか良いではないか。あなたがこの日記を読んでいる時点でまだ公開されているかどうかは判らないが、お薦めである。離島を舞台とするサイコキラー系のホラー..と、一応言っておく。パンフには「ホラーじゃない」みたいなことが書かれているんだけどね。[;^J^]

 以下、ネタバラシなしであるので、ご安心を。

 恐い。それは保証する。では、諸手をあげて傑作と言えるかというと..一応留保せざるを得ない。というのは、終盤にとあるどんでん返しがあるのだが(この程度は「ネタバレ」にならないだろう。この類の映画にどんでん返しがあるのは常識だから)、それが綺麗には決まっていないからである。どんでん返しというのは、「それまで見ていた風景」に「全く別の意味」が照射されるところに妙味があるのだが、そこが手緩いのだ。つまり、「裏返りきらない」のである。「どんでん返し」を綺麗に成立させるためには、シナリオをロジカルに詰めて詰めて詰めきる必要がある。この映画には、そこまでの完成度は無い。

 また、もうひとつ疑問なのは、「現実の風景/体験」のパートと「現実ではない風景/体験」のパートの両方があるのだが(これもまだ「ネタバレ」ではない)、後者が異様に「作り込み」過ぎなのである。そこまでの情報量は要らないんじゃない? と、映画を見終わってから思えてしまう。だって「現実じゃない」んだから..

 ..という後味もまた、ポイントと言える。というのは、「そこまで作り込まれていた以上、実は「現実」だったんじゃないか?」、と、考えが再び変わるからである。そして、どこまでが現実なのか判然とせぬまま、事件の「真相」が闇に消えて行く..(これは少々贔屓の引き倒し気味の解釈かもしれないが。)言い換えれば、先述した意味での「完成度の低さ」が、逆に効果的なのである。これはある程度一般論として言えるのだが、「ホラー」は「ミステリ」とは異なり、「論理的完成度の低さ」が値打ちとなることがある。

 また、様々な先行作品へのリスペクトが充満しているのも、嬉しいポイント。すぐに気が付くのは「ゾンビ」系と「シャイニング」。(ただし、「シャイニング」もどきのシーンは、少々長すぎるぞ。[;^J^])「サイレン」の大音響のイメージが強烈。これと「●●」ネタとの結びつけは中々上手く、この時点で「●●●●●」の有名な短編コミックシリーズを直ちに想起できたので、ネタは読めたな..と(この時点では)思ったのだが..

 ちなみに、この映画の出自はゲームソフトらしい。(例によってこだわりやまのカウンターでパンフを読むまで、全然知りませんでした。[;^J^])ゲームを知っている人がこの映画をどう評価するかは、私にはわからない。

 それにしても..昨日書いたような「離島に移り住みたい気持ち」なんか、全然、無くなっちまったよぅ [/_;][/_;][/_;]..(離島にお住まいの皆さん、すみません。[;_ _][;^.^])

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*2006年03月11日:べんがら横町


 ヤマハ浜松店の改装が終わった。今日からグランドオープン。開店時刻の10分後くらいに行くが、長蛇の列 [;^J^]。店内は芋洗い状態 [;_ _]。1F〜3Fまでが楽器や楽譜やCD/DVD売場で、4F〜7Fがオフィスとヤマハ音楽教室。8Fが小規模なホール。視察したのは(もちろん)1F〜3Fのみ。床面積が増えたわけではないし、以前よりも床面積を(やや)贅沢に使っている傾向があるので、品揃えは乏しくなった。特にクラシックのCDは壊滅的である。まぁ、街中での暇つぶしには使えるかな。

 それと..デジタル楽器(シンセサイザー等)が見当たらないんですが [/_;]。電子楽器はエレクトーンとクラビノーバと、ポータブルキーボードが少々。電子ドラムが2セット飾られているが、これは売る気あるのかいな。コルグやローランドのはどうでもいいから、せめてじぶんちのシンセぐらい置いといてくれない? さぶいから。[;_ _][;^.^]

 昼食は、べんがら横町の中の「串カツ だるま」。大阪以外の地には初進出とのこと。これ、大阪で食べたことあったかなぁ? 10年くらい前、大阪に出張した時に串カツを食っているのだが、この味だったっけ? あまり印象的ではない。悪くは無いが、一度食べておけば十分な気がする。

 ジョーシンでDVDを予約し、西郵便局に寄ってから帰宅。

 VHSのDVD落としの最終局面。1本を除いて完了。今日落としたのは、「画質悪い」シリーズである。10年以上前に人からもらったものや、実家の(当時ゴーストまみれであった)テレビ受像器で録画したものなど。後者の一例として、1994年のNHKの「日曜美術館」の特番の「幻想の王国 澁澤龍彦の宇宙」。四谷シモンがホストとなって故人を偲ぶ。画質の悪さにも驚いたが(DVDやプラズマテレビでのハイビジョン番組を見ていなかった頃は、こんな画質でも気にならなかったらしい)、四谷シモンや関係者たちの言葉をほとんど全部覚えていたのにも驚いた。何度も何度も見返したらしい。(だからこんなに画質が悪いのかな。)

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*2006年03月12日:無料考 その二


 毎日毎日数百通は来るエロスパム。そのほとんど全てが「会費無料の出会い系」である。もちろんチラ見もせずにゴミ箱行きである。

 昔(半年ぐらい前?)に、数回見た記憶があるのだが..「敢えて有料」というのがあった。印象に残っているぐらいだから、当時から大部分は「無料」だったと思うのだが..そのスパムメールの言い分は、こうだ。「無料のクラブは信用できません。当クラブでは敢えて会費をいただくことによって信用を高め」云々..

 完璧な正論。感心した。(だからといってクリックも返信もしませんでしたが。[;^J^])

 実際、「会費無料」では、何があっても文句は言えない。「客」はお金を払っていないんだからね(というか、そもそも「客」ですらないし [;^J^])。「有料」となると、そうはいかない。何千円か何万円か忘れたが、払った以上、こちらは客だ。向こうにはそれなりのサービスを提供する義務と責任が生ずる。ちゃんとした見返りがなければ(ロクな女とヤれなければ)客は怒るはずだ。だから、「この有料システムが成立し続けているのであれば(← これが重要な仮定なのだが)一定の品質は保たれているのであろう」、と、早合点する可能性はある。

 しかし皆さんご存知のように、こんにちでは「有料」を謳うエロスパムはほぼ皆無。陶太されてしまった。やはりみんな、(たとえスカの可能性が圧倒的に高かろうとも)「無料」の方が好きなのかなぁ..というか、上述したようなマトモな思考が出来る人は、そもそもこんなチャチな詐欺には引っかからないのであったか。[;^J^]

 (..↑このパラグラフ、勘違い。正しくは、「しかし皆さんご存知のように、こんにち、「有料」を謳うエロスパムはほぼ皆無。陶太されてしまった。やはりみんな、(たとえスカの可能性が圧倒的に高かろうとも)「無料」の方が好きであろうとスパム業者たちに見透かされているのかなぁ..というか、上述したようなマトモな思考が出来る人は、そもそもこんなチャチな詐欺には引っかからないであろうと、スパム業者も理解しているわけか。[;^J^]」)

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 16 2006
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