*2005年11月28日:わかりやすい悪役
*2005年11月29日:エチゼンクラゲ
*2005年11月30日:BOOK OFF が来た
*2005年12月01日:「ALWAYS 三丁目の夕日」「奇談」
*2005年12月02日:ドア修理下見
*2005年12月03日:あたくし
*2005年12月04日:O君の墓参り
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*2005年11月28日:わかりやすい悪役


 全マスコミこぞって、フューザーの小嶋社長を叩いている。無理もない。彼は実に叩きやすく、また、叩きがいがあるのである。打たれ強いのでなおさらである。

 彼は今回の事件において、実に「わかりやすい悪役」なのである。彼は叩かなければならず、また「安心して叩ける」のである。叩いた当人に跳ね返ってくる心配は、ほぼ絶対にない。だから、バスに乗り遅れるなとばかりに、我先にと一斉に叩きにかかっているのである。

 彼を叩くこと自体は悪くない。しかし..この状況は、ちょっと危険でもある。皆が一方向を向いてしまっているからである。私がこの事件の黒幕(影の責任者)なら、彼を陽動作戦のオトリに使って、時間稼ぎをして逃亡するね。

 逃亡と言えば、姉歯氏は逃げ回っているようだが..その気持ちは非常に良く解るが、絶対に逃げ切れないんだよねぇ。逃げ回っている時間が長ければ長いほど(自分にとって)事態は刻一刻と悪化していくだけだということが、わかってはいるんだろうけどねぇ。私が今、一番心配しているのは、彼が自殺しないだろうか、ということなのである。

 小嶋社長に話しを戻して..「全責任を私がとるのが当然であります!」とか「私の罪は万死に値する!」とか..ペラペラに薄っぺらい言葉がポンポン出てくる。はったりだけで生きてきたんだろうなぁ。この局面では、そのはったりが全くスカっているということにも気がつかないのかなぁ。まぁ関係者一同、時間稼ぎして自己破産に逃げ込む、という段取りですか。

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*2005年11月29日:エチゼンクラゲ


 「NHKスペシャル 巨大クラゲ襲来」の録画を観る。(確か再放送である。)エチゼンクラゲの大発生のレポート。今さらながら事態の深刻さを思い知らされ、息を呑んだ。日本への漂着が5億匹/日。まさに桁外れである。

 サイズがまた..目下のところ(大きいものは)直径2メートルで体重200Kgというから、これだけでも当方の「クラゲ観」を覆されるのだが、「エチゼンクラゲは死ぬまで成長し続ける」とは..番組中では寿命についての情報は無かったと思うし、直径2メートルのクラゲが生後何歳なのかもわからないが..もしかして、直径5メートルとか10メートルとかもありうる話なのか?(それはもう、「怪獣」の領域です。[;^.^])

 温暖化/魚の乱獲/海水の富栄養化、あたりが原因らしいのだが、これらは一朝一夕には解決できない..というか、事態は悪化に向かっている。日本に漂着するエチゼンクラゲの源は(どうやら)中国沖合らしく、要するにかの国の経済活動の活発化(と下水処理の未発達)が直接の原因と言えそうなのだが..これまた一朝一夕には解決できないぞ。そうでなくとも、日本からの「改善要求」を素直に聞く国ではないし..(まぁ、日本だけではなく中国自身も被害を受けているのだから、アクションを取る可能性はゼロではないか..)

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*2005年11月30日:BOOK OFF が来た


 惜しくも閉店した、富塚町の山本書店。久しぶりにその前を通ってみたら、なんと BOOK OFF になっていた。なんとも複雑な気分だが..[;^J^] 良しとしよう。書物文化の担い手に引き継がれたのは目出度いことではないか。最悪の場合、更地にされて駐車場になる可能性もあったわけで、そんなのよりは100万倍も素晴らしいことである。これで、自宅直近の散歩圏内に BOOK OFF、ヴィレッジヴァンガード、ツタヤ、と、かなり毛色の異なる「書店」が3店舗。悪くない。

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*2005年12月01日:「ALWAYS 三丁目の夕日」「奇談」


 ゲゲゲのゲ。例によって自宅のバストイレからの出がけに、後ろ手でスライドドアをバタンと閉めたら..外れてしまった [;_ _]。スライドドアの軸というかドア枠とのジョイント部分の金具が破損している。まぁ、築20年だからなぁ..良くも今まで壊れなかったものだよ。

 早速、大家さんに電話するが、つかまらない。平日の午前中は留守なのかな。まぁ慌てても仕方がないので、ちょっと出かける。浜松市立中央図書館。クリーニング出し。一旦帰宅。

 昼過ぎ、再度電話したところ、大家さんのお母さんが出たので事態を伝えた。(「壊したんですか!?」、と言わんばかりの対応に、ちょっとムカツクが、このお婆さんは昔からそうなのだ。大家さん自身はもっと腰の低い人格者なので、ここは呑み込む。)

 13:40頃、再起動。バスで街中へ。まずはジョーシンで「鴛鴦歌合戦」のDVDを予約する。この和製ミュージカル映画、昔から観たくて観たくて仕方がなかったのだ。1年前、衛星放送と契約したときには、これですぐにでも放映を観られるかと期待していたのだが..結局1年間、BS/CS(スカバー!110)の電波に乗ることはなかったのであった。とにかく、今から楽しみで仕方がない。(発売日は12/8なのだが、今からの発注だと12/8には入らないそうな。はいはい、別にそんなに急いじゃいないから。)

 りそなでキャッシュを下ろし、郵便局で「ダイロンの聖少女」の落丁品をアマゾンに返品する。(「届いてから1ヶ月」の期限、ぎりぎりであった。[;^J^])今週末の日曜日(12/4)品川発のムーンライトながらの切符を買う。用事があって横浜に行くのだが、帰りが最終新幹線に間に合わない可能性が一応考えられるので、予防措置である。

 今日は映画が1本1000円で観られる日なので、トーホー・シネマでハシゴする。一本目は、「ALWAYS 三丁目の夕日」である。実は、こういう「後ろ向き」の映画 [;^J^] を観るのは嫌だったんだが..舞台が昭和33年であり、これは私の生年なのである。こうも真っ向から喧嘩を売られたとあっては、買わないわけにはいかないでしょ。[;^.^]

 ..ほほぅ、なかなか。私が物心ついたのは昭和33年よりは5年以上あとであり、しかもその時分には北九州市八幡区に住まっていたので、この映画の舞台そのものは知らない。世の中も、もう少し進歩していたと思う。(「氷式冷蔵庫」は知らないし、テレビ鑑賞も町内挙げての大イベントではなかった。)しかし、この映画が実に丁寧に往事を再現していることは、断言できる。私の幼少期の環境は、まさにこういう世界であった。とにかく、道路が舗装されていない! 建物の背が低い! 車が少ない! 特に素晴らしいのが、淳之介が書いた「未来小説」を読む悪友たちが(チューブの中をエアカーが走り回る)未来世界の「夢」に引き込まれていくシーンである!

 吉岡秀隆演ずる茶川竜之介が素晴らしい。というか..これ..まるで私みたいである [;^J^]。顔は違いますが、この髪型(手入れされていない準長髪)といい、ダサいファッションセンスといい、準引きこもりな、しかし世間との接点はしっかり保っているので真性の引きこもりではない、そこそこいい加減な生活態度といい、書籍が多い狭い住まいといい、喧嘩の弱さといい、(さまざまな意味で)不器なところといい、いい年こいて夢見ている子どもっぽさといい..この日記の読者の大多数は私を直接には知らない(見たことがない)はずですが、はい、倉田わたるは概ねああいう男なので、なんなら参考までにこの映画を観とくといいです。[_ _][;^.^]

 それにしても、パンフの表紙は建造途中の東京タワーなのだが..平成ギャオスにまっぷたつにへし折られた東京タワーを幻視してしまうのでございます。[_ _][;^.^](周囲の建物の背丈のあまりと言えばあまりの低さに、愕然としますが。[;^J^])どうしようかなぁ。最初はTV放映を待って録画しとけばいいかと思っていたが..豪華な特典映像(&オーディオコメンタリー)が付きそうな予感がするので、DVDにしますか。[;^J^]

 トーホー・シネマ内のレストランで時間調整をしてから、二本目は「奇談」。原作は、諸星大二郎の名作「生命の木」である。

 まともな映画化がなされるはずか無い..という、事前の危惧は当たらなかった。これは想像以上に、見事に原作を生かしている。強いて言えば、原作(「生命の木」)だけでは時間が持たなかったのか、「神隠し」のエピソードを新規に組み込んでいるのだが、これが「木に竹」とは言わないが、うまく融合していない。しかし、それほど気にはならない。「神隠し」のモチーフ自体、いかにも諸星的だからでもある。最後の、あのスペクタクルシーンも、ちゃんと映像化できている。俳優陣も好演している。

 この映画の最大の欠点は、そのタイトルである。「奇談」なんて..「生命の木」の方が、遙かに格好良くて、クールではないか。なんの予備知識も無い人が、わざわざ「奇談」なんてタイトルの映画を観ようと思うだろうか? 「生命の木」の方が、遙かに「何かありそう」ではないか。もちろん、「生命の木」よりも、さらに映画に向いたもっといいタイトルはあるだろう。しかしそれは決して、「奇談」では無いはずだ..なんにせよ、DVD購入決定。

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*2005年12月02日:ドア修理下見


 大工さんが、バストイレの扉の修理の下見に来る。部品が入ったら修理に来るという、当たり前の結論。出来れば(こちらが休みの)木金。さもなくば大家さん立ち会いの元、勝手に入って修理してもらうことなった..ということは、つまり..片付けなくっちゃ。[;^J^]

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*2005年12月03日:あたくし


 なんとはなしに「エースをねらえ!」を想い出した。今さら説明する必要もない名作漫画である。これをリアルタイムで読んでいたティーンエイジャーの頃の私は(よくある話だが、妹が定期購読している少女漫画雑誌を読んでいたのだ)、「まるで神話の世界だ」と、辟易していたものである。それは登場人物たちの、到底高校生とは思えない悟りきった人生観その他もろもろの浮世離れした感覚についていくのがしんどかったからであるが..まぁそんなもんだと思えば、別にしんどい思いをすることもなかったであろうに、と、今となっては思う。

 ちなみに、「エースをねらえ!」で一番記憶残っているのは、お蝶夫人の一人称、「あたくし」である。「わたくし」だと思っている人が多いようだが、再確認していただきたい。「あたくし」のはずである。(もしかしてアニメでは「わたくし」なのかも知れないが。)これはティーンエイジャー当時から感心していた。所詮は高校生であるお蝶夫人が(いかに大金持ちとはいえ)「わたくし」では、浮いてしまう。しかし「わたし」では、お蝶夫人の属性(大金持ち)を主張できない。だからこそ、「あたくし」。微妙なかろみ(軽み)で「高校生」を表現しつつ、「でも、パンピーじゃなくってよっ」、と主張しているのである。

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*2005年12月04日:O君の墓参り


 今日は出勤日だが、有休取得済み。

 午後から出動。13:53浜松発のこだまで東上。新横浜から東神奈川へ。O君の墓参りである。集合したのは、中学(&高校)時代の友人と先生、計6人。おりからの雨で、傘は持っていたのだが、私の靴(右足)のつま先が改めて口を開けていることが判明し、もう、最低。どういう状況かというと、耐水性能がおよそサンダル並みだと言えば、私の真情が伝わるのではあるまいか。[;_ _]凸 [;^J^]

 (ちょっと早いが)忘年会を兼ねた会を予約している、東神奈川駅近くの店に移動する。開店は17時だが、16:40頃に着いてしまった。まぁ、玄関前で待たされることなど(普通は)ありえず、一応、席で待たせてもらう。17時過ぎから料理と飲みが始まり、まぁなかなか楽しい会合であった。この店はとにかくコストパフォーマンスが良い(注文によっては、普通に想定する量の2倍以上出てきたりする)のであるが、客あしらい(サービス)がいまいち(いまさん?)なので、来年以降もこの店を使うかどうか、微妙なところではある。

 21:10頃(私の帰りの新幹線の都合で)お開きにしてもらう。22:01品川発のひかりで、浜松に帰還。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Dec 11 2005
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