*2001年05月28日:刑罰主義
*2001年05月29日:反面教師たち
*2001年05月30日:ヤフオク、不手際
*2001年05月31日:ヤフオク、不手際収拾
*2001年06月01日:Nさん資料、第8便
*2001年06月02日:「メトロポリス」
*2001年06月03日:最近の入落札状況
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*2001年05月28日:刑罰主義


 積読が(読んでも読んでも)恒常的に800冊をくだらず、LD・DVDの未試聴分も、積めば1メートル近い。なんとか時間を盗んでは、これらを必死に消化しているというのに、そんな私の気持ちも知らぬげに、毎月毎月、ガンガン増え続けるものがある。

 そう、「雑誌」である。

 保存する雑誌と廃棄する雑誌がある。「SFマガジン」が前者の典型で、これは創刊号以来の全ての号が、書棚の一番いい場所でスタンバイしている。廃棄する典型が「レコード芸術」で、これは読みながら、どんどん引き裂き、捨てていく。残るのは、ごく僅かな切り抜き(裂き抜き)のみである。中間的なのが「インターネット・マガジン」で、大体、1年乃至2年近く保存したあと、ネットや古本屋で処分している。すぐに捨てないのは、「今すぐ役に立つわけではないが、数ヶ月乃至半年後に意味を持ってくる可能性が高い」記事が、非常に多いからである。ここ1〜2ヶ月の記事から例を挙げると、ADSL導入特集などである。(自宅は、まだISDNなのだ。)他にも、購読している雑誌は色々ある。

 いずれにせよ、一度は読んでから、保存なり廃棄なりする訳であるが..ちょっと油断していると、これらの雑誌もあっと言うまに、10冊近くも溜まってしまうのだ。それぞれ、月に1冊しか増えないはずなのに..

 そうでなくとも、書籍・LD・DVDの消化に難渋しているのだから、この上さらに、雑誌の山が出来てしまったりすると、鬱陶しくて仕方がない。じゃあ、最新号を買うたびに最優先で読んで片付けてしまえばいいじゃないか、と思われるかも知れないが、その時その時のタイミングや状況により、どうしても、その雑誌を読む気になれないことも、多々あるのだ。だから、積まれてしまう。

 そこでとにかく、雑誌が溜まらないようにする工夫をした。1年ほど前から実施しているが、なかなか効果的である。

 なに、簡単なことなのだ。未読の号は、全て鞄に入れて持ち歩く。読み終わるまでは、書架や机の上や床の上に片付けない。それだけ。

 つまり、先月号を読み終わらないうちに今月号の発売日になってしまったら、鞄に2冊入れて持ち歩くことになるのだ。来月までに先月号が片づかなければ、都合3冊。複数の雑誌について、これだけ溜まれば、持ち歩く量は、2倍、3倍..

 ..つまり、肩が抜ける。

 自分を駆り立てるためには、ペナルティが有効なこともある例として、紹介した。

 浜松市粗大ゴミ受付に電話して、スピーカーを廃棄してもいい日を確認。6/13である。

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*2001年05月29日:反面教師たち


 特にネットニュースでは、愚かな主張に固執し続けていつまでも引き下がらない愚か者のタネは、本当に尽きないものである。(まさに、浜の真砂は尽きるとも..である。)端から見ていて、不思議で仕方がない。

 私は従来、こういう現象を、「体面バトル」と呼んできた。「お互いに、単に自分の体面を守りたいがために、ただそれだけのために、いつまでも“議論”を続けている状態」、という意味なのだが..どうも少し、違うような気がしてきた。「双方が」、自分の体面を守ろうとしているケースは、むしろ少なく、ほとんどの場合、一方的なのである。ギャラリーの100人中100人までが、一方の「負け」であることを認識しており、それは当の「負けている側」にも、判っている。つまりもはや、「バトル」ではないのである。

 無論、教訓は自明なのであって、「退路を断ってはいけない」(適当に「体面を保ったまま」撤退できるような逃げ道を残しておいてやって、そこから退去して行くのを待つべきである)、の一言で要約出来てしまうのであるが..そこに至る過程が問題だ。そもそも、彼(彼女)と議論してはならなかったのだ。“議論”が泥沼化したことの根本的な原因は、そこにある。

 つまり、見ていると..どうも、彼(彼女)は、何かを背負っている。自分の部下なり(教師の場合)生徒なりが、この“議論”をウォッチしているらしい。だから、引くに引けないのである。

 愚かなことだ。自分の部下や生徒に対して、面目を失いたくがないために泥沼にはまり、それがために、ますます面目を失っている。議論の負けが判った時点で、スパッと爽やかにそれを認めて、謙虚に勉強する姿勢を見せる方が、部下に対しても生徒に対しても教育効果抜群だし、遙かに面目も立つだろうに..

 東京めたりっく、経営危機。さすがの私も、義憤で青ざめる。

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*2001年05月30日:ヤフオク、不手際


 ヤフオクで落札した「こんなに快感」(聖レイ)が、届いた。この作者の未入手単行本は、あとは「黒い妖精」だけだが、これは某ネット古書店に既に発注済みで、今月末が抽選日。コンブリートは目前だ!

 さて、そのヤフオクの、本人確認登録なのだが..混んでて登録できない! タイムアウト目前のアイテムに入札したいのに、それができない! なんたる不手際! 登録申請が殺到することは、火を見るよりも明らかだったろうに..まぁ私などは、趣味で利用しているだけだが、売るにせよ買うにせよ、ここで商売している(生計を立てている)業者は、大勢いるのだ。しっかりせんかいっ

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*2001年05月31日:ヤフオク、不手際収拾


 今日になって、ヤフオクのページに(混雑の)お詫びが掲載され、臨時登録窓口が設置された。そちらから無事に(臨時)登録出来たのだが..最初っから、そーしとけっつーの。

 深夜0:42に、やや大きな地震。フトンに入らずにうつらうつらしていたのだが、さすがに飛び起きた。

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*2001年06月01日:Nさん資料、第8便


 昨夜、不在通知が届いていた、Nさんからの手塚治虫資料・第8便を、浜松西郵便局でゲットしてから出社する。

 昼前、11:17頃、また地震。

 帰宅してから、Nさん資料を整理。今回は、単行本未収録の連載マンガの一部など、ある程度まとまったものが4本。「スリル博士」の最終エピソードと、「リボンの騎士(少女フレンド版)」など。

 連載の“一部のエピソード”だけが全集未収録である場合、「総目録」への記載方法は、どうすべきか。これは実は、いまだにスマートな解が見つかっていない問題である。

 現状、“エピソードの一部”が「カット」されているのであるならば(それが例え連載1回分まるまるのカットであるとしても)「描き替え」に伴うものである、とみなして、初出誌のその号も、「初出誌データ」に含めてしまっている。このケースは非常に多い。「連載1回分まるまるのカット」という例は、確か「ブッダ」にあった筈である。

 章立てされている作品であって、その「章」の単位で、全集には収録されなかった場合は、その「章」を「全集未収録作品」リストに回している。例えば、


ぼくの孫悟空:月の兎:23:漫画王:57/10,57/11,57/12,58/01

 である。全集第18巻には、


ぼくの孫悟空:第7巻 第1章 かげろう大王:24:漫画王:57/08,57/09,57/10
ぼくの孫悟空:第7巻 第2章 ヒヤリ仙人の不良生徒:30:漫画王:58/02,58/03

 が収録されており、この両エピソードの間の「月の兎」が、収録されなかったわけであり、これはこれで非常に良く判る、なんの問題もない状況である。

 問題は、全集に収録された時点で、全く章分けされていない作品で、しかもその連載中の、(連載数回にわたる)まとまったエピソードが未収録だった場合である。初出誌データから、この号の分を抜くと、「その間、休載されていたように見える」のである。

 これまで、悩みながらも解決を先送りしていた問題なのだが..今回、Nさんから送られてきたのは、「スリル博士」の、全集には収録されなかった最終エピソードである。そこで、下記のように処理することにした。従来、全集第20巻の初出データは、


スリル博士::238:少年サンデー:59/04/05,59/04/12,59/04/19,59/04/26,59/05/03,59/05/10,59/05/17,
59/05/24,59/05/31,59/06/07,59/06/14,59/06/21,59/06/28,59/07/05,59/07/12,59/07/19,59/07/26,
59/08/02,59/08/09,59/08/16,59/08/23,59/08/30,59/09/06

 としていたのだが、これを、全集第20巻分は、


スリル博士::238:少年サンデー:59/04/05,59/04/12,59/04/19,59/04/26,59/05/03,59/05/10,59/05/17,
59/05/24,59/05/31,59/06/07,59/06/14,59/06/21,59/06/28,59/07/05,59/07/12,59/07/19,59/07/26,
59/08/02,59/08/09

 とし、「全集未収録作品リスト」に、


スリル博士:ケン太 死の島へ行く:50:少年サンデー:59/08/09,59/08/16,59/08/23,59/08/30,59/09/06

 を記載した。(これまで、最終エピソードが全集には収録されていないことは承知の上で、しかし連載期間は 59/09/06 まであるのだから..と、ひとつにまとめて記載していたわけなのである。)

 今後は基本的に、この方針でいこうと思うが..既にこれまでのポリシーで記載されているデータが、すぐに訂正されるか、というと、なかなかそうも行かない。ま、長い目で見守って欲しい。(また、気が変わるかも知れないし..)

 「リボンの騎士(少女フレンド版)」を知っている人は、比較的珍しいはずである。普通、「リボンの騎士」といえば、「少女クラブ版(1953 - 1956)」「なかよし版(「双子の騎士」と改題)(1958 - 1959)」「なかよし版(1963 - 1966)」の3作を指し、手塚治虫が原作だけを担当した「少女フレンド版(1967)」は、全く問題にされていない。手塚治虫自身、全集第6巻のあとがきで、「失敗作」のひとことで片付けている。

 これまで、この作品の存在を知っていながらリストに掲載していなかったのは、手塚治虫が原作を担当しているだけだから、という理由だったのだが..実際、この種の「原作」作品の扱いについては、判断が揺れ続けている。従来の(手塚プロダクション等の)リストでは、記載しない、という原則が(ある程度)貫かれているが、これだと、いくつか惜しい作品が欠落してしまう。それに、連載の一部だけ代筆が入った場合は、どうするのか、そもそも、アシスタントの存在をどう考えるのか..

 いま現在は、「原作」作品は、「原作」と明記した上で、記載することにしている。今回の「少女フレンド版」のデータは、下記のとおり。


リボンの騎士 原作(絵 北野英明)::93:少女フレンド:67/05/30,67/06/06,67/06/13,67/06/20,67/06/27,67/07/04

 (掲載号は、1週間ずれている可能性がある。この件は、近日中に上京して確認する。)「絵 北野英明」に驚いた人がいるかも知れないが、この麻雀劇画の巨匠は、手塚治虫の弟子なのだ。無論、あの、ひとめ見たら忘れられない「北野顔」は出来上がっていない時代なので、心配 [;^J^] しなくて良い。(「北野ヒロイン顔」のサファイアを想像するだけで、うなされることは請け合いである。[;^.^])

 天狗に行くついでに、有楽街近辺の映画館をチェックして回る。「メトロポリス」(原作:手塚治虫)の上映館と上映時刻を確認するためである。(明日、観る予定なのだ。)こんなことはウェブでも出来るのだが、まぁ、たまには足を使うのもいいもんだ。

 いつも利用している中央劇場、外れ。松菱劇場でもやってない。もしやと思って、ザザシティ3Fのバージンシネマに行ってみたら、案の定、ここでかかっていた。

 実は、ザザシティのこのフロアに入るのは、初めてなのである。ついでに、「バージンシネマ」なるものも、初めてだったのだが..なるほど。

 妙におっしゃれ〜、で..妙に薄暗い。いきなり鼻についたのが、アメリカンな匂い..ポップコーンとチョコレートとキャンディーか..

 いわゆる(昔ながらの)映画館のイメージと決定的に異なるのは、切符売り場である。フラットディスプレイを客に見せて席を選ばせるのか..小生意気な感じ。何故、空港のカウンターに見えるのだろう..? 壁の、電光掲示板のせいか。

 明日の上映時刻を確認してから、天狗へ向かう。

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*2001年06月02日:「メトロポリス」


 本がドカドカ、たくさん届く。それがまた全部、別々のネット古書店からだから、開梱するだけでも手間だし、梱包材で屑籠が満杯になる。

 ザザシティのバージンシネマへ。やはり発券に時間がかかりますな。客にフラットディスプレイを見せながら、席を選ばせるから。それにまだまだ、このシステムに慣れていない客が多いのか、係員が説明している時間も長いのだ。心和む光景である [;^J^]。人のことは言えない。プレミアシートって、なんのこと? [;^.^]

 「メトロポリス」(原作:手塚治虫、脚本:大友克洋、監督:りんたろう)である。

 良いではないか。私は、気に入ったぞ。あと数回は観るだろうし、DVDが出れば、買う。

 無論、欠点はいろいろある。一番気になったのは、革命騒ぎの底の浅さで、とにかく、描き込みが足りない。もっとも、ここをしっかり描いていると、2時間半の映画になってしまうから、ここは割り切り(切り捨て)もやむを得ないか。

 (細かいところについでに突っ込んでおくと、オモテニウム発射装置が太陽に影響を及ぼし、それが地球環境にフィードバックされるまでの時間が、短かすぎると思う..が、ここはまぁ、途中経過をスキップしているのだろう、とか、善意に解釈すべき個所であろう。[;^.^])

 カタストロフシーン(と、カタストロフ後のシーン)では、「AKIRA」を観ているのかと思ったが [;^J^]、これに難癖をつけるつもりは、毛頭ない。まさに、スタッフの持ち味が出たわけで、彼らの持ち味が出ないようであれば、彼らが手掛ける意味もなかったことになる。

 とにかく、「都市」の描写が素晴らしい。私は「ブレードランナー」を、ストーリーを度外視(無視)して数十回も楽しんでいるが、この映画も、そのポジションに収まりうる。無論、ストーリーはどうでもいいと言っているわけではないが。

 CGがらみで気になる(拒絶する)人もいるであろう、と思われるのは、クライマックスの大破壊シーンで..崩壊するビルの描写が、いささか軽い。もっと重たく崩れるはずだが..しかし、それを言い始めると、全てのアニメが「ウソ」になってしまう。アニメは、実写(特撮)映画と見まごうばかりの「リアリティ」を目指すべき媒体では、ない。

 音楽は、まぁこんなものかな..という感じ。ノスタルジックなムードは良く出ているが、カタストロフシーンで減点。こういう、昔の映画ならば悲劇的なパニック音響を流すであろうシーンで、逆に、明るい音楽を流して効果をあげる、という手法自体に、もう、飽き飽きしているからである。

 愉快なロボットが、いろいろ出てくる。特に、消防ロボットがナイス。

 しかしいくらなんでも、キャラクターたちの脚は、太すぎませんか [;^.^]。多分、誰もが驚くはずである。主張はわかるが..ここは妥協の余地がなかったのだろうか? [;^J^]

 メールで確認した。聖レイの「黒い妖精」、当選! これが届けば、コンプリートだ!

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*2001年06月03日:最近の入落札状況


 昼前、11:34に、またしても、いささか大きい地震。今週は、実によく揺れる..

 銀背(ハヤカワ・SF・シリーズ)の「インベーダー(第1巻)」(キース・ローマー)を、500円で落札。送料込みでも相場以内だ。オッケー。「漫画の手帖」31号は、1000円を越えてしまったので、見送る。そんな値打ちのものでは無い。

 悩んだのは、「少年チャンピオン 1973/01 増刊号」である。「きまぐれガイドの天国旅行」(吾妻ひでお)の初出誌なのだが、これは、国会図書館、現代マンガ図書館、日比谷図書館の、どこにも収蔵されておらず、“古書店で買うしかないモード”で、長年、捜していたものなのである。

 この作品自体は、単行本「セクシー亜衣」に収録されており、未知(未読)の珍しい作品でもなんでもないのだが、初出誌と単行本の異同のチェックが出来ていないのだ。特に危ぶまれるのが、タイトルの微妙な変更である。

 実際、出品者は、表紙と目次のデジカメ画像を掲載してくれているのだが、これを見ると、表紙でも目次でも、「きまぐれガイドの天国旅行」ではなく「天国旅行」なのである。しかし、この作品の扉ページの画像までは、掲載されていない。(目次と扉でタイトルが食い違うのは、珍しいことではない。)このデジカメ画像だけでも貴重なデータだが、やはり現物を落手して、扉ページ(そしてもちろん、マンガ本体)を照合確認しなければならないのだが..

 ..たちまち、4000円を越えてしまった [;_ _]。敵の気合いも、かなりのものである。これは勘だが、1万円までは引き下がりそうも無い..今回は、諦めるか。また、チャンスはあるさ..

 さて実は、私はいまだに、ヤフオクをはじめとするネットオークションに出品したことがないのである。デジカメ画像等をアップするのは、さほど面倒でもないのだが..並行して何本かの入札・落札を継続(維持)しているだけでも、こんなに厄介なのに、これに加えて出品までしたら、メール対応で大わらわになってしまうのではあるまいか..しかしぼちぼち、特殊なビデオダブリ本などを整理し始めないと..

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jun 6 2001 
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