*2021年07月12日:幻想美術選「ソドムとゴモラの滅亡」ジョン・マーティン
*2021年07月13日:7〜8月以降のできれば観たい展覧会
*2021年07月14日:「にぎやかな悪夢」
*2021年07月15日:Wikipedia からの寄付依頼
*2021年07月16日:京都で「夢幻紳士」実写版など
*2021年07月17日:「京のファンタジスタ」
*2021年07月18日:USB ハブが欲しいのだが
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*2021年07月12日:幻想美術選「ソドムとゴモラの滅亡」ジョン・マーティン


 「幻想美術選」、第256回。この画家のこの画題の作品を取り上げるのは、2回目である。

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「ソドムとゴモラの滅亡」(ジョン・マーティン、1852年)

 前回(第145回)ご紹介した版画作品(メゾチント、エッチング)と左右逆だが、ほぼまったく同じ構図であり、おそらく「ソドムとゴモラの滅亡」の、もっとも有名なイメージであろう。

 20年前の版画作品のモノクロームの迫力も凄いものであるが(特にその「傾き」が)、この油彩画の凄まじさたるや! 黄色い劫火に包まれる、悪徳の町..その禍々しい炎の輝きからは強烈な対流が発生しており、まるで、溶鉱炉を覗き込んでいるかのごとくである..ここには、人々が生活していたのだ。たとえ神であろうとも、こんな所業が許されるのであろうか..「悪徳」といっても、(今のわれわれがいうところの)「犯罪」に耽っていたわけではない。「不自然な肉欲」故に罰せられたのである。

 この町から逃亡することを許されたロトとその娘たちもまた、性的な問題行動を引き起こすのであるが、そちらは特に罰せられていないようである。[;^J^]

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*2021年07月13日:7〜8月以降のできれば観たい展覧会


 無理もないことではあるが、和ものの展覧会が中心である。[_ _]

*MOA美術館
 「没後80年 竹内栖鳳 −躍動する生命−
 〜7月27日(火)まで

*リベストギャラリー創
 「高橋葉介 原画展
 〜7月27日(火)まで

*佐野美術館
 「渡辺省亭 ―欧米を魅了した花鳥画―
 前期:〜8月4日(水)まで
 後期:8月6日(金)〜8月29日(日)まで
*三菱一号館美術館
 「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展
 前期:〜8月9日(月・振休)まで
 後期:8月11日(水)〜9月12日(日)まで

*静岡市美術館
 「没後70年 吉田博展
 〜8月29日(日)まで

*三鷹市美術ギャラリー
 「デビュー50周年記念 諸星大二郎展 異界への扉
 前期:8月7日(土)〜9月5日(日)まで
 後期:9月7日(火)〜10月10日(日)まで

*Bunkamuraザ・ミュージアム
 「マン・レイと女性たち
 〜9月6日(月)まで

*岡田美術館
 「東西の日本画 ― 大観・春草・松園など―
 〜9月26日(日)まで

*福田美術館
 「京(みやこ)のファンタジスタ 〜若冲と同時代の画家たち
 前期:7月17日(土)〜8月31日(月)まで
 後期:9月1日(水)〜10月10日(日)まで

*相国寺承天閣美術館
 「若冲と近世絵画展
 T期:〜7月25日(日)まで
 U期:8月1日(日)〜10月24日(日)まで

 福田美術館と相国寺承天閣美術館(の、それぞれ前期)は、今週末に片づける予定。東海地方のMOA美術館、佐野美術館、静岡市美術館は、来週の4連休にでも。

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*2021年07月14日:「にぎやかな悪夢」


 朝の時点では好天だったのだが、天候が不安定との予報なので、自転車ではなく自動車出勤とした。

 ..大正解 [;^J^]。帰途、17:40頃からポツポツ来始めたと思ったら、17:45には、本格的な雨 [;^J^]。18:00前後からは、猛烈な雨 [;*.*]。自転車の走行が不可能どころではない。バイクが店舗の軒先で雨宿りしているレベルである [;^.^][;^.^][;^.^]。30分後には、ほぼおさまった。

 にぎやかな悪夢」(高橋葉介、河出書房新社)が、届いた [^J^]。編集段階からつきあっているので内容は知悉していたのだが、やはり現物は違う。この造本の立派さ、「物理的な質感」の高さは、想像を超えるものであり、「紙の本」にこだわっているAさんの面目躍如たるところである。(その可能性はまったくないが)仮にこれが電子ブック化されたとしても、およそ比較にもならないよ。

 これは、非常によいものである。値段も値段なので「騙されたと思って買え!」とは言わないけれど、この漫画家に興味がある(あるいはかつて興味があった)人には、強くお薦めする。

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*2021年07月15日:Wikipedia からの寄付依頼


 ..が、各端末(自宅等のPC、iPhone)で表示され始めた。そういう季節か。(どういう間隔で表示されるのかな。)もちろん、寄付自体に否やはない。否やはないのだが..

 自宅PCで(PayPal で)寄付をする。メアドを入力する。どうもありがとうメールが来る..そこまではいいのだが、このあとも iPhone で Wikipedia にアクセスすると、寄付依頼が表示され続けるのである。「あなたへの*回目のお願いです」..と、着実にアップカウントしながら..[;_ _]凸 まるで私が寄付もせずにタダ乗りしているがごとき非難がましい文言をでかでかと..[;_ _]凸 ま、仕方ないんだけどね。これを表示している時点では、私のメアドが寄付済みのリストに入っていることを知りようがないんだから..しかしそれにしても、腹が立つ..[;_ _]凸 しばらく放置すれば表示されなくなるはずなのだが、どれだけ我慢すればいいんだ? そんな我慢をするぐらいなら、各端末で支払う方がマシだって? それは違うでしょ..

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*2021年07月16日:京都で「夢幻紳士」実写版など


 朝のうちは好天なのだが、今日も明日も、浜松も京都も天候が不安定とのこと。折りたたみ傘を荷物に入れて、6:45に自宅を発つ。バスで浜松駅へ。7:49のこだまで京都へ。9:56、地下鉄今出川駅。地上に出たら、目の前が京都御所..なんと久しぶりのことだろう。なんと久しぶりの京都だろう..[/_;][/_;][/_;]

 少し歩いて、開館時刻の10:00を少し回って、相国寺承天閣美術館。「若冲と近世絵画展」(T期:〜7月25日(日)まで、U期:8月1日(日)〜10月24日(日)まで)である。

 何度も来ている、馴染みの美術館である。伊藤若冲の「亀図」は画像検索で絞りこめないが、構図が面白い。長寿の象徴、蓬莱亀である。同じく「釈迦三尊像」画像検索結果)は、もちろん、「動植綵絵」画像検索結果)のアレである。同じく「竹虎図」画像検索結果)も、有名ですね。ほか、「鹿苑寺大書院障壁画」画像検索結果)など。

 11:00に出る。実は今日は夕餉まではバスも地下鉄も使わない。すべての目的地が、ここから徒歩範囲内で収まっているのである。

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 まず、徒歩ですぐの出町商店街の中の「出町座」へ。私はまったく知らなかったのだが、2017年末に開館したばかりなので、まだ4年経っていない。しかしながら、前記リンク先の公式ホームページをご覧になっても感じられると思うが、既になんとも年季の入ったレトロ感満載である。[^.^](Wikipedia もご参照のこと。)

 今日の午後の主目的は、ここで14:40から夢幻紳士 人形地獄」(原作:高橋葉介、実写版)を観ることである。チケットは電話で予約済みなのだが、席が決まるのは窓口で。というわけで、11:20にチケットを確保。最前列中央の特等席である。[^.^]

 それにしてもここには初めて来るのだが、1Fには小さな書店(CAVA BOOKS)もあり、これがいわゆるセレクトショップというか、クセのある品揃えである。SFも幻想文学も、数は少ないながらも、ツボを押さえている。何度か訪れたことがある(ここからさほど遠からぬ)「恵文社 一乗寺店」と、雰囲気や品揃えが似ている..という話を店員さんにしたら、やはり近所の「誠光社」という書店も面白いですよ、と紹介された。[^J^]



 チケットを確保したので、次に昼飯。鴨川デルタ方面へちょっと歩いて、「鯖街道 花折下鴨店」で、「花折膳」(京鯖寿しと京炙り寿しの盛り合わせ)。ビールも少し。

 12:40に出て、鴨川デルタで、ぶらぶら遊ぶ。

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 これらのサギの写真は、シャッター速度1/6秒の手持ち撮影で頑張ったのだが [;^J^]、そのかいあって、波が雲のように溶けた。[^J^]

 ややオフ気味なのは、レンズが、これまで旅行で常用していた「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」ではなく「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」なので、十分にズームできていないからであるが、しかしそれもまた、日本画っぽさを醸し出しているような気も。[^.^][;^.^]



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 一瞬パラリときたが、空はおおむね大丈夫。



 14:00頃に出町座に戻り、1Fのカフェで一息ついてから、改めて書店エリアを眺める。「三体」「オクトローグ」「息吹」「トンネル(ケラーマン)」「秘密の動物誌」、東雅夫のアンソロジー、平井呈一の訳書、山尾悠子、等など。1冊購入。

 さて、「夢幻紳士 人形地獄」..ふむ。まずまず面白いと思う [;^J^]。もっとうまくつくれたとは思うが、夢うつつの雰囲気は、出せている。原作では少年探偵である夢幻魔実也が「おとな」であり、それは「青年探偵版・夢幻魔実也」とも異なっているので、ここが一番心配だったのであるが、これは案外、問題にならない。ベストキャストだとは思わないが、健闘している。

 16:20に出る。河原町通を南下して、紹介していただいた「誠光社」に着いたのが、16:50頃だったかな。なるほど、ここもクセのある小さな書店 [^.^]。取次を通さずに出版社と直接取り引きをするなどの、意欲的な試みをしているらしい。従って、自ずから取り扱う書籍(出版社)にも偏りが生ずるわけだ。そこが個性になっている。また、小さな展示コーナーなどもある。面白い店である。

 1冊購入して鴨川沿いに出て、徒歩で北上。鴨川デルタまで戻り、そこからすぐのところにある今夜の宿、ゲストハウスTに投宿したのが、18:00。私の京都の定宿のひとつである。一泊2500円なりの設備ではあるが、なかなか居心地がよく、気に入っているのである。[^J^]

 18:10に外出。目と鼻の先の京阪本線の出町柳駅から祇園四条駅に着いたのが、18:30。この交通の便の良さもまた、この宿の大きなメリット。

 さて、どこで酒池肉林の豪遊をしようか [^.^] と、楽しく悩む間もなく、祇園の入口(南座の向かい)のレストラン菊水の屋上ビアガーデンに即決した。

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 そもそも「屋上ビアガーデン」を利用すること自体、少なくとも数年振り、下手すると数十年振りかもしれぬ [;^.^]。実に心地よい昭和空間!\[^O^]/ 2時間飲み放題!\[^O^]/ まさにコロナ禍の今でなければ味わえない悖徳(はいとく)感が最高!\[^O^]/\[^O^]/\[^O^]/

 わりとすいているので、邪魔をせずに写真を撮れるのはありがたい。左写真は鴨川の下流方向(南側)を眺めやる。次の写真は四条大橋。河原町方面を臨む。その右は鴨川の対岸、納涼床。等間隔で座っているカップルは..この写真の中には一組だけか。一番手前はBLか。右写真は、反対側を向いて、祇園の街並み越しに八坂神社の楼門。



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 だんだん暗くなってきた。[^.^]



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 夜。左から2枚目は、南座。



 20:25に出る。このあと少々寄り道するが、廃墟通信に全部書く必要はないので、略す。ゲストハウスTに戻った時刻は、忘れた。[;_ _][;^J^]

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*2021年07月17日:「京のファンタジスタ」


 快晴。8:20にチェックアウト。8:25に出町柳駅直近のロッテリアで朝食(ホットドッグ)。京阪本線、地下鉄、JRと乗り継いで、嵯峨嵐山駅に着いた時刻は9:30頃だったかな。徒歩で福田美術館に着いたのは、開館時刻の10:00の、15分ぐらい前。すぐ隣のアラビカ京都嵐山で抹茶ラテを注文し、時間調整。10:10頃に入館。「京(みやこ)のファンタジスタ 〜若冲と同時代の画家たち」(前期:7月17日(土)〜8月31日(月)まで)である。

 伊藤若冲の「群鶏図押絵貼屏風」は、画像検索したものの、同じタイトルの作品が多数あるので違うものが多数引っかかっている可能性があるが、まぁ、大雑把にみといてちょうだい [;^J^]。どれも素敵なんだから、ノー問題 [;^.^]。同じく「馬図」は、画像検索結果 の中に入ってはいるはずだが..「托鉢図」もどうように、しぼりこめない(画像検索結果)..ま、ようするに可愛らしい行列である [;^J^]。おなじく「霊亀図」は、しぼりこめないどころか検索できなかった。ウサギ耳が付いている亀なんだけど。[;^.^]

 ほか、白隠慧鶴の「金棒図」、葛蛇玉の「蘇鉄図」、池大雅の「菊花図」など。

 11:20頃に出て、徒歩5分ほどの第2会場の嵯峨嵐山文華館へ。

 狩野探幽の「雲龍図」、曾我蕭白の「雲龍図」は、いずれも同じタイトルの別の作品しか、画像検索できない [;_ _]。伊藤若冲の「群鶏図押絵貼屏風」は、画像検索したものの、同じタイトルの作品が多数あるので違うものが多数引っかかっている可能性があるが、まぁ、大雑把にみといてちょうだい [;^J^]。どれも素敵なんだから、ノー問題 [;^.^](..コピペしたことばれてますか? [;_ _][;^J^])

 伊藤若冲の「髑髏図」画像検索結果)は、やはり洒落ている。(「髑髏(しゃれこうべ)」と掛けているのである。[^.^][;^.^])祇園井特の「芸妓図」画像検索で、しぼりこめないなぁ..円山応挙の「富士巻狩図屏風」 は、構図が素晴らしい。「狩の情景」が、右下にごくごく小さく描かれているのである(画像検索結果)。

 昼過ぎに退出。嵯峨嵐山を12:41に発つJR。13:08に京都からひかり。14:13に、浜松着。バスでさっさと帰宅する。

 余計な感想を、最後にひとこと。このひかりの車内アナウンスの英語の発音が妙に達者で、非常な違和感を感じた [;^J^]。あのたどたどしいカタカナ発音が味だというのに、ひとりだけ浮いているではないか [^.^]。いじめられるぞ。[^.^]

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*2021年07月18日:USB ハブが欲しいのだが


 今使っているノートPCには、USB 3.0 の端子がふたつしかない。これを常時、USB HDD 3台と、外付け BD Drive の計4台、これらに加えて、スキャナと XQD Card Reader も使っているので、これらを含めて、計6台。抜き替え差し替え使っているのである。

 ま、丁寧に扱っているし、壊れる心配はしていないが、それにしてもこの端子は、それほど頻繁に抜き差しすることを想定してはいないはずである。何よりも、面倒くさい。そこで、ハブを買うことを考えたのだが..

 試用するわけにも行かないので各サイトの口コミ等が頼りなのだが、どうもどの製品も、評判が芳しくない..とりあえず4ポートのものを探しているのだが、一度に安定して使えるのは1台だけだとか、端子のサイズの精度がでておらず抜き差しに苦労するとか、とかとか..値段はピンキリなので、試しに廉いやつを買ってみようかとも思うが、それこそ、ハズレを引く可能性が高いだろうし..

 このPC自体は、もう7年も使っているものであって、近日中に買い替える予定なのだが、USB 端子が4つも5つもついている(リーズナブルな価格の)ノートPCなど滅多に無いはずなので、いずれにせよ将来にわたって必要になる周辺機器ではあるのだ。ま、緊急性はないので、じっくり探しますか..

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 22 2021
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