*2018年02月26日:読書時間ゼロ
*2018年02月27日:幻想美術選「“自然の技巧”より“ホヤ類”」エルンスト・ヘッケル
*2018年02月28日:有安ロス長引く..
*2018年03月01日:リンダ・アダムスチャリティ財団
*2018年03月02日:【「新青年」版】黒死館殺人事件
*2018年03月03日:「ブレードランナー 2049」BD
*2018年03月04日:浜響第84回定演
*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*2018年02月26日:読書時間ゼロ


 ま、衝撃的な数字である。読書時間ゼロの大学生が、50%に達するとのこと。

 彼らの精神生活がまったく理解できない、いかなる(知的)インプットがあるのか想像もできない..かというと、実はそうでもない。数十年前には1冊/日は読んでいた私も、いまや、週に1冊程度という体たらくであり [;_ _]、それでも毎日少しずつでも読み進めていればいいのだが、書物に全く手も触れない日も多い [;_ _]。つまり、その、「本に手を伸ばしもしなかった日」は、「読書時間ゼロ」なのである。彼らの場合、それが延々と何年も続いているという違いだけなのだ。(← 天地ほども違うという気も、しなくはないが..)

 客観的にみて、まともな精神生活を送っているように見える人(失礼 [;_ _])が、実は本を全く読まない人だという事例も、何人も知っていることだし、ここは落ち着いて対処したいところだが..

 ..まさかこんな形で「華氏451度」の世界が実現するとはね。(← 本を読まない人には伝わらないか。[;^J^])

*目次へ戻る


*2018年02月27日:幻想美術選「“自然の技巧”より“ホヤ類”」エルンスト・ヘッケル


 「幻想美術選」、第104回。

Picture

「“自然の技巧”より“ホヤ類”」(エルンスト・ヘッケル、1899〜1904年)

 Ernst Heinrich Philipp August Haeckel(1834〜1919、Wikipedia)は、もとより著名な生物学者(進化論者)であるが、ここでは彼の科学史上の業績には触れない。

 彼の晩年の大著「自然の技巧」からの抜粋図版は、わが廃墟城に両手で数えられる程度しかないのだが..全て、驚異である。単なる下等生物の写生画。しかし、この執拗な観察のパラノイアックな定着は、画家の意図を逸脱して、超現実的な幻想を呼び起こすに至っている。

 ちなみに本書(「自然の技巧」)は「生物の驚異的な形」という邦題で翻訳出版されていたようだが、知らなかった。(発注しよう。)荒俣宏が「妖精画廊」で「自然の技巧」として紹介して以来、このタイトルが刷り込まれてしまっているので、こちらを踏襲させていだいた。[_ _]

*目次へ戻る


*2018年02月28日:有安ロス長引く..


 (またか、と呆れられているあなたは、明日の日記までスキップしてください。[;_ _])

 彼女が映っている映像を観るのが、彼女が歌っている音源を聴くのが、辛い。今は、辛い。今は、痛い..しかし..

 いずれは、これらは「美味」となるはずなのだ。もちろん、喪失感が失われることはない。寂しさが失われることもない。しかし、それら自体が、さらには、二度と会えない、けして戻らない時代という懐かしさが、これらの映像や音源を彩ることになる。

 熟成された味わいとなる。

 未来における新たな輝きと至福を、有安は用意してくれたのだ。

*目次へ戻る


*2018年03月01日:リンダ・アダムスチャリティ財団


 ネタがないので、コピペで済ませる。乞うご容赦。[_ _]

From: heike.******@hi*****.ch
To: *************1969@gmail.com
Subject: リンダ・アダムスチャリティ財団

このメッセージがあなたに驚きとして来た場合、ごめんなさい、ごめんなさい。 私の名前はリンダ・アダムズ夫人です、私は後半の夫からあなたの電子メールアドレスを見つけましたインターネットDater Mr. Adams

私は現在、血液がんとパーキンソン病を患っている私立病院に入院しています。 私はわずか数ヶ月しか生きていませんが、私はあなたのアカウントに米ドル($ 6.500,000.00)の合計を譲渡したいので、私の助けを借りて私の資金をあなたの国のチャリティハウスに配り、

私はあなたとあなたの家族のために20%を別にしましたあなたは孤児の人々に80%を寄付しながら、

私はあなたに詳細を与えるか、まもなく全面的なストーリーを受け取ります。ファンドが銀行に預金されたときに返信を受け取ると、


残ったまま

Mrs Linda Adams
*目次へ戻る


*2018年03月02日:【「新青年」版】黒死館殺人事件


 ようやく、読み終わりました [;^J^]。この作品を通読するのは確か3回目だったと思うが、ついに「原典版」を読むことができたわけだ。

 「【「新青年」版】黒死館殺人事件」(小栗虫太郎、山口雄也:校異・解題、作品社)。

 とにもかくにも、山口雄也の力作である。脚注の数は2000に及び、手稿と照合した校異も貴重。

 厖大な量の脚注を読んでいて感心するのは、極力、往時の(小栗虫太郎がこの作品を書くときに参照しえた)資料に遡っていることである。「ぐぐってコピペする」作業とは、わけが違うのだ。山口雄也氏の40年に及ぶ「半生の作業」には、まったく頭が下がる。

 そしてまた、改めて認識した。これは、「謎解き小説」としては、ほとんど(まったく)体を成していない [;^J^]。そもそも事件の理由を呑み込むのも手間で、また、何故ここで終わるのかも、明らかでない。解説の新保博久曰く、「(探偵の)法水は犯人と一緒になって謎を紛糾させる役にしか立っておらず、むしろ事後共犯というにふさわしい。(検事の)支倉は法水をこそ拘留すべきだった。そうしておけば、黒死館事件はあと一日二日はやく解決し、犠牲者の数も減っていただろう」..[;^J^] いやまったく、そのとおりなのである。[;^.^][;^.^][;^.^]

 通常の作者による通常の作品にこれほどの「欠点」があれば、けっして傑作と呼ばれることはなく、速やかに忘れ去られていたはずであるが、80年以上も令名が輝き続けているというこの一事をもってしても、いかに「異常」な作品であるかが、わかるだろう。

 さて、本書を、あなたに薦めていいものかどうか..[^.^][^.^][^.^]

*目次へ戻る


*2018年03月03日:「ブレードランナー 2049」BD


 暖かい。午前中、休日出勤。昼食は、三方原のラーメン屋、はやたろう。

 数日前に届いた「ブレードランナー 2049 <初回生産限定版>」(BD)を観る。(特典映像は、後回し。)

 私は、好きである。しかし、他の(SF)映画ファンは、どうだろうか? この世界は前作よりも荒廃しているのだが、しかし、前作よりも(その分?)明らかに「すっきりとしている」のである。私はそれを「スタイリッシュな肌触り」として認識したが、「物足りない」と思う人もいるかも知れない。前作のほうが、ダークで、潤いがあったと..

 ..そう、潤い。もちろん、この2049の世界には雪が降り続けているし、クライマックスのバトルは水中格闘だし、湿度は十分高いはずなのだが、前作の「雨と傘」がいかに衝撃的だったかの、証左である。

 何度も言うように、前作「ブレードランナー」は、当初全く評価されていなかった。この「2049」の評価が安定するのは、20年後だろう。

*目次へ戻る


*2018年03月04日:浜響第84回定演


 暖かい。徒歩で街中へ。先週に引き続き、昼食は幸楽で「ロースかつ定食 松」。

 ..ぎりぎり食い切れた [;^J^]。食の細い私の容量ぎりぎりのサイズと脂身である [;^J^]。次回からは、竹でいい。

 13:15、アクトシティ大ホール開場。「浜響第84回定期」である。

指揮:海老原 光
ピアノ:中谷 彩花

バーンスタイン 「キャンディード」序曲
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18
ブラームス 交響曲第4番ホ短調 作品98

 「キャンディード」序曲では、序盤の管の細かい走句の精度がいまいちかな..あ、だんだん調子が良くなってきたかな..と思っているうちに、先手を取られて曲が終わってしまった。[;^J^]

 ラフマニノフでは、弦楽器の音色は十分安定していると思った。ピアノは及第点。ピアニストは、ポスターの写真映りは大人びているのだが、それよりも明らかに若い人でした。[;^J^]

 ここで、ピアノソロのアンコール。誰かの「舟歌」だとはわかったが、作曲家名が出てこない..[;_ _] あとで確認したら、リャードフであった。

 そして、メインのブラームス。やはり、管楽器のアンサンブルの精度には、もう少し求めたいところもある..が、たとえば第4楽章では、はっとする瞬間も、多々あった。全体として、ブラームスの音が出ていたとは言える。

 アンコールは、当初から、ハンガリー舞曲の一択だとは読み切っていた。あとは何番か、だけだったのだが..第1番か第5番だろうとヤマを張っていたのだが、第6番であった。くそっ、はずした。[;_ _](← そういう問題では。[;^.^])確かに、アンコール向きの曲なのであり、それを外連味たっぷりに楽しそうに指揮・演奏してくれた。[^J^]

 有楽街の浜松かきセンターで、早めの夕食。

*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 8 2018
Copyright (C) 2018 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]