*2012年11月26日:「幻想文学入門」
*2012年11月27日:ももクロ紅白当選!/自動車通勤断念
*2012年11月28日:「シエナ −夢見るゴシック都市」
*2012年11月29日:需要と供給
*2012年11月30日:スパナを買う
*2012年12月01日:エヴァQ/ハートランド
*2012年12月02日:数字のトリック
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*2012年11月26日:「幻想文学入門」


 会社からの帰途、(中古車ディーラーの)Ucarsまで9キロ、日に日にクラッチの調子が悪くなり続けているマーチを、なんとか転がしていく。キューブ購入の手続き完了。予定では来週末(土曜日ぐらい?)の納車だが、一日も早くお願いしたいところである。なにしろ、このあと自宅までマーチで帰ったのだが、もはやシフトチェンジが極めて困難。特に、ローとセカンドとバックに入らない。ほぼサードに入れっぱなしで、これではまるでオートマではないか(← 違うよ。[;^.^])

 世界幻想文学大全 幻想文学入門」(東雅夫編著、ちくま文庫)読了。先週読了した怪奇小説精華とシリーズを成している一冊だが、これまた驚くほど素晴らしい内容。来月刊行予定の「幻想小説神髄」(これで三部作が完結する)が、今から楽しみで仕方がないが..まずは、本書の内容をざっと紹介しておくと、メインが、幻想文学評論史上、極めて有名かつ重要な4編。「文学における幻想的なものについて」(シャルル・ノディエ)、「文学における超自然的なるもの」(小泉八雲)、「文学と超自然的恐怖」(H・P・ラヴクラフト)、「妖精物語からSFへ」(ロジェ・カイヨワ)。これらに加えて、澁澤龍彦(2編)、平井呈一、紀田順一郎、中井英夫、倉橋由美子らの(これまた、歴史的に重要な、あるいは幻想文学の受容史や、文体(スタイル)の重要さを再認識させる)エッセイ群。倉橋由美子のエッセイ(「『アルゴールの城にて』」)以外は全て既読だったと思うが、改めて全編読み直し、改めて勉強になった。(人間、一生、勉強だなぁ..)例によって、ポストイットしたところから、何ヶ所か抜き書きしておこう。

「ところがポオは、真の芸術家たる者、断じて自分の個性を発揮してはならぬということを認識していた。そして、創造的小説の役目は単に事実と感情をありのままに表現し解釈することにあり、その事実や感情が如何なる傾向をもち、どういう性質のものなのか − 善か悪か、魅力的か不愉快か、刺激的か憂鬱なものか − といったこととは無関係でなければならず、作者は教師・共感者・意見の売り手であるよりも、常に撥溂とした超然たる記録者として行動せねばならない、という事をポオは知っていたのである」(ラヴクラフト、205頁)

「中国と日本という例外がなければ、いわゆる怪奇幻想小説は完全に専門的作家の創案であって、時代的にかなり遅れてあらわれるものと断定したいところである。そもそも、中国と日本の怪奇物語にしてから、妖精物語と同じく伝承的なもの、民衆起源のものとされているのが普通だが、実際には、自分の芸術の方法を熟知した作家たちの手で幾度となく加筆され、書き改められてきたものなのだ。したがって、もともとの素朴さも雰囲気も、おそらくはさほど残されていないのである」(ロジェ・カイヨワ、272頁)

「幻想小説が妖精物語よりも時代的にあとから成立し、いわばこれと入れ代わることになったのもそのためである。諸現象の合理的かつ必然的秩序という科学的概念が勝利を収め、因果の連累に厳密な決定論が認知されていなければ、幻想小説はあらわれえない。つまり、幻想小説とは、多かれ少なかれ誰もが奇蹟の不可能であることを納得した時代になって、はじめて生まれるものなのである。それ以後、奇蹟は恐怖を惹き起こすものとなる。科学がこれを否認するからであり、したがって認めがたきもの、おそろしきものと考えられることになるからである。幻想小説にあっては、奇蹟はまた不可解なものとなる。これまで十二分に指摘されてこなかったことだが、妖精物語とは、その本性からして、不可解な神託のたぐいを排斥する世界であったのだ。
 事実、妖精物語のような不思議の国にあっては、幻想性などいかなる意味ももたぬことに注意する必要がある。その存在が考えられもしないのだ」(同、274頁)

「先ほども述べたように、中国と日本のことは別として、次のような仮説を立ててみたい。すなわち、現象界における恒常的かつ客観的な不久の秩序という概念に到達しえた文化のみが、まるでその補償ででもあるかのように、そうした完璧な規則性に異を唱える特別な想像力の形式、すなわち超自然的な恐怖というものを、産み出しうるのだという仮説である。そもそも中国と日本にしてから、それなりのあり方で、動かしがたく不可避な因果の秩序という観念を識っていたのではないだろうか」(同、284頁)
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*2012年11月27日:ももクロ紅白当選!/自動車通勤断念


 ももクロ、紅白初当選!\[^O^]/\[^O^]/\[^O^]/(..ま、今年の実績を鑑みれば、当たり前だとは思うが [;^J^])おめでとー、おめでとー!!\[^O^]/\[^O^]/\[^O^]/

 一方、小林幸子は落選。あの騒動は、NHK的には無理だったかな、やはり。韓流も、全て落選ですか。これはちょっといただけないなぁ..こんなご時勢だからこそ、「普段の年と変わらず」受け入れ、彼我の度量の広さの違いをアピールできるチャンスだったのだが..ま、実際に人気が落ちているのであれば、それは仕方がないけれど。

 出勤時刻。会社までマーチで出発するが、やはり、ローとセカンドに(たまにしか)入らないというコンディションでは、あまりに恐いので、1キロちょっと走ったところで諦めて引き返し、改めて自転車で会社へ。原則として、もうこのマーチは運転しない。来週末にキューブが納車されるまで、自転車出勤とする。

 キューブ納車の連絡を受けたら、そろそろとUcarsまで走らせるわけだが..無事に辿り着けることを、わりと強く希望する。[;_ _][;^J^](ちなみにガソリンもちょうどほとんど空っぽなのだが、10キロ程度なので、もつだろう。多分。[;^.^])

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*2012年11月28日:「シエナ −夢見るゴシック都市」


 自転車出勤。いまのところは天候に恵まれているが、雨が降ったらいやだなぁ..シフトチェンジが極めて困難なマニュアルミッション車であるところのマーチに乗るか、雨合羽を着て自転車に乗るか。究極の二択だなぁ..

 ..違う。有休取得も含めての、三択が正解。[;^.^]

 閑話休題 [;^J^]。シエナ −夢見るゴシック都市」(池上俊一、中公新書)読了。

 都市の構造についての記述が、もう少し欲しかったかな。魔術(オカルト)の伝統とキリスト教の聖母信仰が同居しているとのこと。確かに、行ってみたくなったが、訪れたとしても、恐らく、住みたくはならないだろうな。

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*2012年11月29日:需要と供給


 先日、PC乗っ取り事件が世間を騒がせたが、乗っ取ったPCで格別派手なことをやらかしたから目立っただけであって、PC乗っ取り自体は遥かな昔から大規模に当たり前に行われていることであり、ほとんどのケースでは、乗っ取られた方では気が付いていないのである。(こんなことは、この日記の読者には、常識ですね。)

 視点を変えて、乗っ取る方の立場から考えてみると、出来るだけ便利に・安全に・長期間にわたってコントロールできる「使い勝手の良い」PCが欲しいわけである。(大量に欲しいかどうかは、目的次第である。DoS攻撃の踏み台に使うのであれば、多くなければ意味がないが、脅迫状の送信元として使うだけならば、1台だけで必要十分なこともあろう。)

 当然、そういう「制御可能な」PCの情報は、ブラックマーケット(オークションなど)で取り引きされているはずであるが、ここでもう一歩踏み込んで考えてみると、取り引きの対象になるということは、つまり「値が付く」ということである。値付けする以上は「正当な」根拠が必要である。OSのバージョンやら、ソフト環境のメンテナンスの水準やら、使用者のガードの甘さ(アンチウィルスソフトをインストールしているか、インストールしているとしてもそれを使っているか、アップデートしているか、その頻度は、等など)やら、まともに考え出すときりがないほどの条件が存在する。

 つまり、「査定」が必要なのだ。「権威ある機関」による「査定(格付け)」が..

 ..ビジネスチャンスだな。[;^J^]

 今月号のSFマガジンで知った。(ツイッターやフェイスブックでも流れていたのだろうが、諸事情あって、最近はまともに読めていないので..)石上三登志氏が11月6日に亡くなっていたのか..享年73歳。

 合掌..

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*2012年11月30日:スパナを買う


 私の自転車の後輪にはクイックリリースが付いていないので、パンク修理の際に取り外すためにはメガネレンチ(などのスパナ)が必要であり、当然、備え付けられており、何度か実用に供されているのだが、メガネレンチで着脱するだけでは、後輪がしっかりと固定されない可能性があることが、先日、判明したのであった。メガネレンチのほかに、補助用のスパナがもうひとつ、必要なのである。さて、どこで買おうかな..

 ..工具系のホームセンターならば、はるばる細江のカインズモールまで行かずとも、勤務先の事業所の近所にあることを思い出した。というわけで、高丘のジャンボエンチョーへ。サイズの合う両口スパナを入手して、これも自転車に備え付けた [^.^]。早くまた、パンクしないかな♪ [^.^][^.^][^.^]

 ジャンボエンチョーからの帰路、リカーマウンテンという酒屋を見つけ、さほど大きな店舗ではないのだが、やや珍しい海外の食材(つまみ)が比較的廉く買えるので嬉しくなってしまい、ついうっかり、カード会員になってしまった。[;^.^]

 BUBKAの今月号の「吾妻ひでおのアイドルスクラップ」(第7回)で取りあげられているのは、「ももいろクローバーZ」だ!\[^O^]/\[^O^]/\[^O^]/

 いよいよいよいよ書架が満杯で、展覧会の図録などを買っても置く場所がなくなってきたので、B5サイズの雑誌の始末に着手するが、迷わず捨てられるのは「まんだらけZENBU」ぐらいである。必要な連載や情報を切り抜きつつ、分解廃棄開始。

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*2012年12月01日:エヴァQ/ハートランド


 そろそろ散髪しなければ。というわけで、湯風景しおりの散髪ルーム(「髪工芸」)に予約を入れる。ついでにザザシティのトーホーシネマのエヴァQのチケットも購入する。すっかり忘れていたが、今日はファーストデイとやらで、チケットが廉いのであった。ラッキ。さらについでに、マイルのうち400ポイント近くがこの年末に期限切れになってしまうことに気が付いた。困ったな。交換しようにも、ロクなものがない [;^J^]。通常はポップコーン(あるいはドリンク)と交換するようだが、1000マイルも必要だし、1000マイルも使ってあんな馬鹿でかいポップコーンを映画1本観る間に平らげるなどという行為が、私の人生の一挿話であってよいはずがない。[;^.^]

 というわけで、「【抽選で当たる!】歳末マイル交換キャンペーン C賞(旅行券3万円分)」に、300ポイント投機する。外れ上等。ポップコーンやドリンクよりも、よほど有意義な使い方である。

 9:15過ぎに自転車で出発。湯風景しおりに着いたのが9:35頃で、10:00から散髪。寒いのでさすがに日光浴は無理で、おとなしく湯で暖まり、12:45頃に発ち、りそな銀行で現金を多めに下ろす。ザザシティに着いたのが13:00過ぎ。地下の本屋で時間調整をして、14:00からの回で「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」。

 えーと..困ったもんだ [;^J^]。シンジ君も、庵野君も [;^.^]。内容的には、テレビ放映のエピソード、1.5回分ぐらいの内容しか無いんだよね。まぁ、そういう作り方(というか企画)なのだから、文句をつける筋合いではないし、それに確かに、映像は凄い。「特撮博物館」で披露された「巨神兵東京に現る」の「劇場版」が併映されているが、フルアナログ実写映画の「巨神兵」は、CG使いまくりのアニメ「エヴァQ」と、非常に好ましい対比を成している。

 浜松西郵便局に寄ってから、いったん帰宅。クリーニング出しをしてから改めて発ち、17:30、KUROGOMA着。Nさん、Yさんとの飲みであるが、なんと今夜は貸切で入れない [;^.^]。予約を入れなかった責任者を追求することは、すまい。[;^.^]

 有楽街へ転進。適当に店を探し、18:30にハートランド。ここに来るのは、ちょ〜久しぶり。思ったよりもコストパフォーマンスが良く、いい選択であったが、驚いたのは、今どき手書きで注文を取っていることである [;^J^]。小さな店では珍しくないが、このクラスの規模の店で目撃したのは、久しぶりである。

 21:30にお開き。22:00に帰宅。

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*2012年12月02日:数字のトリック


 昼から小雨模様。終日引きこもって、まんだらけZENBUの分解廃棄など。

 「子どもに見せたくない番組ナンバーワン」の悪名を恣(ほしいまま)にしていることで有名な「ロンドンハーツ」。最近たまたまウィキペディアで読んだのだが、実はこの「ナンバーワン」は、ある意味では「数字のトリック」なのである。

 日本PTA全国協議会が、毎年、「子供に見せたくない番組」の調査を行っているのだが、そもそも、「子供に見せたくない番組がある」と答えた人は、全体の30%。その内の約15%が「ロンドンハーツ」を「見せたくない番組」としているのである。だから、「子どもに見せたくない番組ナンバーワン」というのは嘘ではないのだが、ロンドンハーツを挙げた人は、実は、5%もいないのである。

 まぁ、「ロンドンハーツが子供に見せたくない番組ナンバーワンであるという調査結果の妥当性の検証」など、全くどうでもいい話題だが [^.^]、国政レベルの深刻・真剣な話題で、こういうトリックを使われたりすると、ちょっとね。

 その一方で、こういうトリックを自分では使うことが無いのかと問われると、それはそれ。これはこれ [^.^]。予算やら企画やらを通すときの方便(略)[^.^][^.^][^.^][;^.^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Dec 6 2012
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