*2006年11月13日:小指について
*2006年11月14日:咳払いについて
*2006年11月15日:「おそれいります。しばらくお待ち下さい」
*2006年11月16日:フィルタリング不能なスパム/石川賢、急逝
*2006年11月17日:「虹の女神」
*2006年11月18日:貧困について
*2006年11月19日:RD−X5、再起動
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*2006年11月13日:小指について


 皆さんはレジで支払うとき、ブツをどのように「保持」しているだろうか? 右利きの人であれば、普通は左手に財布を持って、右手でお金を取り出すわけである。その時、ブツはどこにあるか。レジの台の上に置いたまま、という人も多いのであろうが、私のように、ブツを先に受け取ってしまってから財布の中から支払う、という人も多いと思う。後者の場合、ブツをどうやって持つのか。多分、左手の小指と薬指に引っかけるのではあるまいか。

 私は、何故か左手の「小指だけ」にひっかけるのである。これは結構、きついことがある。スーパーで沢山買い込んだり、酒屋でワインなどの瓶を何本も買い込んだり、書店でハードカバーを何冊も買い込んだりした場合は、数キロ以上になることはザラであり、これを小指一本でぶら下げるのは、正直、かなり辛いことも(ちょっと危険を感じることも)珍しくはない。

 例によって数十年前の記憶なので真に受けないで欲しいのだが、確か「男組」(池上遼一、原作:雁屋哲)本編か、これの外伝的な関連作品、または同じ作者による後続作品群のどれかだったと思うのだが..「一本拳」というのが(ヒトコマだけ)登場したことがある。敵の頭上から真っ逆様に襲いかかりつつ、片手の親指を直角に突き立てて、それで敵のこめかみを打つのである。(本当にこういう拳法があるのなら申し訳ないが)いかにも劇画的・非現実的な拳法であり、どう考えても物理的に無茶だろう、相手に与えるダメージよりも自分が受けるダメージの方が大きいだろう..と、突っ込みを入れまくったのも懐かしい想い出であるが..

 ..まぁそのからみもあって、今でも買い物をする時は、小指一本というわけなのであった。(いみふめ [;^.^])

 ジャック・ウィリアムスン、逝去。

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*2006年11月14日:咳払いについて


 朝礼でも講義でも何でもいいが、季節が季節故、喉に痰がからまっている人がしばしばいる。で、当然ながら咳払いをするわけであるが..「ゴフンゴフン、ゴフン..」、と、何度も「徹底的に」咳払いする人は、滅多にいない。大概、上品に「ゴフン..」、と、1回だけである。そのため、痰が十分に切れず、せっかくの咳払いのあとも相変わらず声がヒューヒューしたままであり、その結果、再度「ゴフン..」と上品に。以下、繰り返しである。

 上品に1回だけしか咳払いをしない、という気持ちは良くわかる。スピーチの流れを止めたくないのである。それがオーディエンスへの気遣いであることは重々承知しているが..しかしそのため、何度も何度も上品な(軽い)咳払いを聞かされることになるわけであり、結果的にはよほど迷惑というものである。それよりは、「ちょっと(行儀悪いですが)失礼」、と断った上で、「ゲホッゲホッゲホッ」っと一気に痰を始末してくれる方が、遙かにいい。

 上品な咳払いをしつつ、ヒューヒューとかすれる不安定な声のスピーチを聴かされていると、つい我慢できず、(痰もからんでいないのに)咳払いをしてしまう私であった。[;^J^]

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*2006年11月15日:「おそれいります。しばらくお待ち下さい」


 こんなのを見るのは、初めてである。23時からの「グータンヌーボ」の開始直前、いきなり音声が「ピー」となってカラーパターンがしばらく表示されたと思ったら、「おそれいります。しばらくお待ち下さい」画面になってしまった。[;^J^]

 機材トラブルなのであろう。2分半ほどで復帰し、番組本編の開始にはぎりぎり間に合ったが、その間のCMは放映されそこなってしまった。当然、スポンサーに対してなんらかの賠償金を支払うことになるのであろうが..しっかりせんかい、テレビ静岡。

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*2006年11月16日:フィルタリング不能なスパム/石川賢、急逝


 午前中(10時前後)から、会社のアカウント宛てに、10秒に1通くらいのペースで、スパムが届き始めた。内容は(例によって)バイアグラである。またかよ、と、メーラ(サンダーバード)の「迷惑メール」ボタンを押して、このスパムのパターンをスパムフィルタに登録していく..

 しばらくの間は、これによって7割ぐらいはフィルタリングされていたのだが..午後に入って、突然、全くフィルタリングされなくなった。その時点で初めて気がついたのだが..これは実に巧妙なスパムなのである。

 もちろん、送信者と件名は、ランダム生成である。そして本文も(英文なので読み飛ばしていたのだが)よく見ると、ランダムなテキストからランダムに切り出した無意味な文章である。「広告」の本体は、gif画像なのであった。そしてこの画像がまた、毎回縦横比やフォントを少しずつ変えるとともに、細かいランダムなノイズを飛ばすことによって、毎回異なるgifファイルとなっている。そしてもちろん、送信元のIPアドレスも全て異なっている。

 つまり、10秒に1回送られてくるこのスパムは、「全てユニークなメール」なのである。共通点は全く無い。これをフィルタリングするのは不可能である。やるなぁ。(私は本気で感心しました。)面白いのは、午前中はある程度フィルタリングできていた(すなわち、メーラによって「同じパターンのメール」として認識されるメールが届いていた)わけであり、つまり、途中から「賢くなった」のである。

 これをフィルタリングする(同じ内容であると認識する)には、このgif画像を「読む」必要がある。現在のPCではあまりにも重たい処理になるが、いずれはいやおうなしに実現しなければならない機能なのであろう。パターン認識技術はスパムによって進化するわけだ。戦争が文明を進化させるのと同じだな。また、パターン認識のアルゴリズムが賢くなるだけでは到底追いつかず、ただこれだけのために、さらに高価でさらに高速なハードウェアを買わなければならなくなるのだろう。やれやれ..

 ..などと、未来に思いを馳せている場合では無い状況なのだが..[;^J^] 現状、放置しておくほかはない。

 石川賢、急逝。驚いた。まだ58歳である。身体に異常はなく、血管の塞栓、脳内出血、狭心症などの兆候も皆無。原因不明の突然死。いっさい前兆のない心臓麻痺で、死因は急性心不全..自らの身体(健康)に対して、なんの「落ち度」も無いというのに、死ぬことがあるのである。私など、もはや「落ち度」だらけである..

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*2006年11月17日:「虹の女神」


 出社してみたら、例のスパムは昨夜22時頃に止まっていた。まぁなにしろ「広告」なので、くだんのgif画像の中には、じぶんちのURLが明記されているわけなのである。全世界にどれだけばらまいたのかは知らないが、しかるべき筋に通報したり「法的措置を取るぞ」とねじこんだりした人々も大勢いたのであろうと推測される。考えてみればマヌケな話である。

 しかしここで私は、もうひとつ捻って考えてしまう。本当にこのURLのバイアグラ業者が「犯人」だったのであろうか、と。今回のスパムは、この業者の名前(URL)も売ったが、信用も失墜させたわけである。悪意の第三者による攻撃、という可能性は 低くないと思う。

 午後半休をとり、ザザシティのトーホーシネマで「虹の女神」の17:50からの回を観る。これがこの劇場での最終回である。

 熊澤尚人監督、上野樹里、市原隼人の、リリカルな青春ドラマである。小型の作品であるが、実に良い。大学等の映研出身者ならば、さらに感情移入できるであろう。いずれDVDも出るであろうから、このタイトルを憶えておいて欲しい。

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*2006年11月18日:貧困について


 この2ヶ月弱で西原理恵子の本を何十冊かドカ買いしたわけであるが、その中には「ユリイカ」の「西原理恵子特集号」(2006/07)もあったりするわけである。「ユリイカ」は時々漫画家を取りあげる。過去に取りあげられたのは「高野文子」「黒田硫黄」「楳図かずお」「大友克洋」。アニメでは「押井守」「宮崎駿」。まぁいかにもといったラインナップである。

 この特集号でも、文芸評論家たちが評論しているわけだが、ほぼ例外無しに取りあげて称揚しているのが「ぼくんち」である。まっこと「ぼくんち」は、見事にインテリ殺しの作品なのであった。[;^J^]

 ま、それらの評論のほとんどは面白くも何ともない。面白いのは言うまでもなく西原理恵子の2本の対談であり、特に民俗学者の大月隆寛との対談が出色である。この中で貧困について語られているのであるが、「ぼくんち」の貧困描写は、東京の人には理解されない、「ものすごい昔の日本ですよね」「架空の話ですよね」、と言われてしまうのだが、西の人間には、これがリアルな世界であると理解してもらえる、という話題があった。

 溜息混じりに納得してしまう。私自身、この貧困世界を実感などできない。今でも地方の片隅に行けば、こういう生活なのだ、と(まさしく「知識人の端くれ」に相応しく)「知識」として蓄えるだけである。昭和33年に北九州市に生まれ、昭和42年までそこで生活していたのだから、何か「貧困」の記憶があってもよさそうなものだが、三菱化成という(超)一流企業の社宅(アパート)ずまいだったからであろう、恐らく「貧困の実相」などほとんど目撃もしていなかっと思われる。なんの記憶もない。

 「貧困」の本質は、ただ単に、いま金がないとか、いま職がないとかいうことではなく、「これまでずーっとこうだったし、これからもずーっとこうなのだ」「ここから抜け出すことは決してできない、カーストなのだ」ということにある、と..なまじ「格差社会」などという「新しくてハイカラな」言葉ではとらえきれない日本の現実というものを、私はほとんど全く、知らずに生きてきたのである..(もちろん、土門拳の「筑豊の子どもたち」は、昔から時々見返していましたよ。「知識人」の「基礎教養」としてね。)

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*2006年11月19日:RD−X5、再起動


 クリーニング出し。来月2日のムーンライトながらのチケットの購入。録画消化。

 ようやく、サブ機(RD−XS36)のハードディスクから、連続番組(セラ機とかのだめとか鉄板少女とか)をDVDに落としきった。映画が20本ぐらい残っているが、こいつらはもう、後回し。予約設定画面(3ページ)をデジカメに撮り、ライブラリ情報をDVD−RAMにバックアップして、RD−X5に接続を戻す。

 ライブラリ情報をDVD−RAMから戻し、番組予約をデジカメの液晶を見ながら設定しなおし、その他若干の設定をして、RD−X5再起動。おっと、バージョンアップを忘れていた。設定がチャラになるだろうか..とビビリながらバージョンアップ。をを、設定は生き残っていた、良かった良かった。[;^J^]

 今回のバージョンアップによって、いくつかの機能が追加されたのだが、そのドキュメントが今んとこ見当たらないぞ、こら [;^.^]凸。ウェブにでも掲載されているのだろうか。まぁ、あとで探しておこう。取りあえずスポーツ中継などによる放映時間の変更への追随機能は追加されたはずなのだが..

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Nov 23 2006
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