*2005年10月10日:偉大なる小説
*2005年10月11日:ヒモ派/皿派
*2005年10月12日:オペレータ勉強会
*2005年10月13日:小ネタを少々
*2005年10月14日:禁断症状
*2005年10月15日:先週と今週のウルトラマンマックス
*2005年10月16日:「危険な関係」
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*2005年10月10日:偉大なる小説


 最近でこそ、あまり飲まなくなったが..学生時代は、ラム酒をよく飲んだ。カクテルのベースとしてではなく、そのままストレートで。(滅多に氷も入れなかった。)理由は単純。「宝島」(スティーヴンソン)の海賊たちが、ラム酒をストレートでラッパ飲みしていたからである。小学生時代から憧れていたのだ。

 最近でも、酒のつまみを単なるベーコン・エッグ(ベーコンを切らしていれば、ただの目玉焼き)ですませることがしばしばある。理由は単純。「宝島」の2ページ目の、「ベンボー提督屋」に泊まりに来た老海賊のセリフ。「おれはしばらくここに泊ることにするぜ。おれあ手のかからねえ男でな。ラムとベーコン・エッグさえあれば、それでいいんだ。」

 ..どこぞの辺境の居酒屋に、来る日も来る日も海を眺めながら、酒をかっくらいつつ居続ける..というのも、小学生時分から夢見ていた生活なのだが..これは実現できていない [;^J^]。老後の夢。見果てぬ夢..

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*2005年10月11日:ヒモ派/皿派


 私がティーンエイジャーだった頃には、「ヒモ派」「皿派」という言い方があったと記憶する。今や意味不明であろう。「ヒモ派」というのは、音楽鑑賞のソースとしてFMのエアチェック(← これもいまやほとんど死語か)をもっぱらとする一派であり、つまり「テープ派」を指す。対して「皿派」というのは、音楽鑑賞のソースとして、レコード(CDにあらず)を主体とする一派を指していたのであった。

 「今どきは(カセット)テープなんか廃れつつあって、録音メディアはMD/CD/HDDだから、みんな“皿派”じゃん」というのは、ピント外れ。「録ってすませる」(ヒモ派)か「パッケージを買う」(皿派)かという対比が本質。まぁ、「録ってすませる」というのも語弊があって、パッケージとしては決して売られないであろうライヴ演奏の録音に、皆、血眼(ちまなこ)になったのであるし、逆に皿派は、けっして電波には乗らないであろう珍盤を収集してもいたのである。

 ちなみに私は、どちらかといえば「皿派」であった。実家ではFMの受信状態があまり良くなかったという事情もある。そして今や、FM放送を聴く機会もほとんどなくなったが..「映像ソフト」についていえば、ほぼ半々、いや、半分以上「ヒモ派」になってしまった。(録画メディアはテープではなくてDVD−RAMだが。)つまり、DVDパッケージを買うよりも、BS/CSからの録画ですませてしまうことが多くなった。ジェリー・アンダーソンものについていうと、「謎の円盤UFO」「スティングレイ」は、DVDボックスを買ったが、「サンダーバード」「キャプテンスカーレット」「ジョー90」「ロンドン指令X」は、録画ですませた。

 しかし時代の動きは早く、いまやデータを1本買いするご時世である。世の中から「パッケージ」が消えて行く..古い人間だと笑われましょうが、私はやはりこれには抵抗がある..形ある「モノ」に愛着がある。金と置き場所さえあれば、「サンダーバード」は、DVD−RAMやDVD−Rではなく、DVD(ボックス)として、手元に置いておきたい..

 まぁ、これが「音楽」や「映像」だから、まだしも「データ買い」は受け入れられるのであるが..やがて必ず私の目の黒いうちに、「書籍」も「データ買い」する時代が訪れるのであろう..というか、既に始まっている。部屋のスペース的には(そして恐らくは金銭的にも)福音なのであろうが..そんなことは認められない、耐えられない。私は、本の山の下で圧死すべき人間なのである..[;^.^]

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*2005年10月12日:オペレータ勉強会


 私の所属部署はコールセンターであり、業務用ホームページには、「予定表」「会議室予約」「業務連絡」などと並んで「オペレータ勉強会」というリンクもある。

 ..なぜか疲れ目には「オペレッタ勉強会」と見えてしまい、ちょっと疲れが癒されている日々なのであった。[;^J^]

 諸星大二郎の「諸怪志異」の第4巻が発売された。前巻の刊行から6年振りである。完全に忘れていた [;^J^]。まぁ、ありがたいことではある。

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*2005年10月13日:小ネタを少々


 午前中はジョーシン。昼は久しぶりに天一のこってりラーメン。(たまに食べるととても美味しい。)午後は録画消化。

 ネタ不足なので、ちょっと目先を変えて、サンケイのニュース速報から琴線に触れたものをピックアップしてみよう。

 首相公邸前庭に違法キノコ。首相が発見し「食べられるのかね」。調べたら麻薬原料植物指定の「ヒカゲシビレタケ」。

   ..笑い事ではないが、なかなか笑える、いい話である。[;^J^]

 レーザーで爪に情報を記録。徳島大開発。5ミリ四方に100万個の点、3層に約半年間記録。盗難や紛失の恐れない。

   ..だ・か・ら! 指切られるって、指! 生体反応が無ければ読み出せない、と保証してもらわないと..

 ベートーベンの自筆楽譜発見。米フィラデルフィア郊外で。弦楽四重奏曲「大フーガ」。楽譜の日付は死去の数カ月前。

   ..ふーん..

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*2005年10月14日:禁断症状


 ここしばらく、書籍の購入件数が少なかったからというわけでもないが、久々にアマゾンにアクセスして、大量発注してしまった。無意識のうちにバランスを取っているわけであって、実に健全な行動である。嫌なので総計は計算しなかった(みなかった)が、多分、10万は行っていないはずである(と願いたい [;^J^])。

 録りだめしている映画を、なんとか3本消化。「地球から2000万マイル」と「水爆と海底の怪物」と「大魔神」である。「大魔神」以外は初見。(「大魔神」にしたところで、何十年ぶりなので、細部はほとんど忘れていたが。)「地球から2000万マイル」は、クリーチャー(金星獣)の造形が見事だが、まぁそれだけの話ではある [;^J^]。「水爆と海底の怪物」もそうなんだが、こういう、あとを引かない「小型のSF」って、なかなか良いよね。

 今夜もサンケイのニュース速報から1本。

 和歌山の砂浜に新種の微生物。「虫」と「草」両方の生活形態。体長0.03ミリ。不思議な生物で「ハテナ」と命名。

   ..いいなぁ、このセンス。もちろん「粘菌(動物菌)」を想起したが..

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*2005年10月15日:先週と今週のウルトラマンマックス


 先週の土曜日、書き忘れていたが、「ウルトラマンマックス」の先週の回「第三番惑星の奇跡」(完全生命体イフ登場)は、思いがけぬ傑作であった。攻撃されたらそれと同じ反撃能力を獲得する、という、使い古されたアイデア。最初は単なる白いボワボワとした風船状の物体だったのだが、後先考えずに燃やしたら、火を吹き返してくる。ミサイル攻撃をしたらミサイルを撃ち返してくる。しまいにはウルトラマンがスペシウム光線で攻撃したものだから、スペシウム光線すら獲得した怪獣は、人類を滅ぼしうる最強の攻撃能力を持つに到る。

 よくあるネタなのであるが..これに、視力を失って絵の喜びを諦め、かわりに音楽に打ち込む女の子を絡ませる。怪獣の襲撃(出現)によって、楽しみにしていたフルートの発表会の場を奪われたこの子が、悲しみのあまり、夜、眠っている怪獣の前にさまよい出て、(おそらくは、目が見えないために、この怪獣の恐ろしい姿が見えない故に、恐れずに)怪獣にフルートの演奏(「別れの歌」)を聴かせる。すると、眠っていた怪獣が目覚め、巨大な楽器と化して、この子と別れの歌を合奏し始めたのである..

 攻撃には攻撃を、音楽には音楽を、(そして恐らくは愛には愛を)返すこの怪獣は、もちろん教訓的な寓意に満ちているが、それが決して押しつけがましくない。ウルトラマンマックスがこの怪獣を宇宙に誘い出す結末は非論理的であるが、そのパートはファンタジーなので、別に気にならない。怪獣の造形も(攻撃形態、楽器形態とも)素晴らしい。本当に、まったく思いがけぬ感動的な傑作であった。

 そしてまた、今週の回「わたしはだあれ?」(宇宙化猫タマ・ミケ・クロ登場)もまた、別の意味で傑作 [;^J^]。怪獣名から明らかなギャグ編であり、この化猫どもが放射する忘却光線?によって、有機生命体の物忘れが激しくなる。隊員達もウルトラマンマックスも、戦い方を忘れる..というか、自分の存在理由自体を忘れてしまう。そもそもは「忘却光線」だったはずが、途中から「マヌケ時空発生装置」にすり替わっているが、まぁそれはおいといて [;^J^] 一種の酩酊状態におちいってドタバタ騒ぎを繰り広げる隊員達に、(ひとりだけ影響を受けない、いつも冷静な)アンドロイドのエリーが、頭から蒸気を噴きだしてブチ切れるシーンが、なかなか良いです [;^J^](私、この娘のファンなのだ)。トミオカ長官(黒部進)がカレーライスを食いながら走り込んで来た時点で、次にやることは予想ついたし [;^.^]。(ちなみに先週のタイトルの元ネタは、もちろん「第四惑星の悪夢」。今週のタイトルの元ネタは「あなたはだあれ?」。いずれも、ウルトラセブン由来である。)

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*2005年10月16日:「危険な関係」


 数ヶ月前から激増している、「逆援助交際」系のスパム。最初は、内容(手口、誘い文句)別に分別収集してみようかと思ってもみたのだが、あまりの量とバカバカしさに、すぐにそういう無駄な考えは破棄。いまは右から左へと捨てるだけである。

 ひとつだけ、気になって仕方がない、というか、サブジェクトが目に引っかかって目障りな奴がある。「危険な関係」という奴である。

 一日に数回、これを目にするたびに私はラクロ(1741 〜 1803)を想い出し、「そういえば「危険な関係」は未読なんだよなぁ。早く読まないと..でも、積読リストは、今現在900冊を越えているし、どこで割り込ませようかしらん..」、と、悶々とせざるを得ないのである。まったく、これほど迷惑なスパムがあろうか。[;^J^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Oct 20 2005
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