*2004年09月13日:「ヴィレッジ」
*2004年09月14日:幼児の音感
*2004年09月15日:「妖怪大全科」
*2004年09月16日:「天空之狗」
*2004年09月17日:黒い犬
*2004年09月18日:書棚入れ替え後半戦
*2004年09月19日:花博5回目
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*2004年09月13日:「ヴィレッジ」


 カリアックでのプレゼン研修2日目。といっても宿泊ではなく、通いである。16:30に終了。一旦帰宅してから、バスで街中へ。今日の映画は「ヴィレッジ」である。

 これはいい! これはいいが..語りにくい [;^J^]。ネタバラシせずにコメントするのが、非常に困難である..が、なんとか試みてみよう。

 予告編で明らかなとおりのホラーである。“森”に棲む“彼ら”を恐れて暮らす村人たち..観はじめてすぐに気がつくのは、通例、この種の映画では、「ホラー現象」はなかなか現れず、(それを効果的に強調するために、対比として)序盤において、あるいは時には中盤に到っても、平和で平凡な日常生活が描かれることが多いのに対して、「ヴィレッジ」においては、そういうかったるい展開が無く、ほとんど劈頭から「ホラー現象」が始まることである。なぜなら..

 ..ここら辺が限界かな [;^J^]。もう一言だけ付け加えると、この映画のタイトルは、「森」ではなく「村」なのである..

 この種の作品は、(「別のジャンル」の)書物としては、これまで何冊も読んできたのだが、このように美しく映像化されたものを観ることができて、大変満足である。DVD化されるのが楽しみだ。(「別のジャンル」の「ジャンル名」をあげるだけでネタバラシになってしまいそうで、薄氷を踏む想いである。[;^J^])盲目のヒロイン(アイヴィー・ウォーカー)を演ずるブライス・ダラス・ハワードが、実に良い。「ヒロインに“惚れる”」感覚を、久しぶりに味わえた。お薦め。

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*2004年09月14日:幼児の音感


 職場の近所の書店で、雑誌や文庫本を見繕っているあいだじゅう、妙な音楽(モノトーンでスローテンポ)が聞こえ続けていた。店舗などのドアが開くときの「ピンポーン」という電子音に少し似ているが、それが鳴り続けているのがおかしい。携帯の着信音でもなさそうだ..

 なんのことはない、児童書コーナーには幼児用の玩具も置かれているのであって、音が出る玩具(タッチ式のシロフォンみたいなもの)で、幼児が遊んでいるのであった。

 それにしても、つくづく感心したのは..なにしろ、どこを触ればどんな高さの音が出るか理解していないので、自分なりに自分が知っている曲を演奏しているつもりなのではあろうが、そのアウトプットは、誰がどう聞いても、シェーンベルクというか新ウィーン楽派というか..[;^.^] それをまた(弾きながら)平気で聞いているのだから、案外、幼児の音感というのは、12音音楽に対して柔軟なのであろうなぁ..これを義務教育などで矯めてはいかんなぁ..(微妙に恐い考え。[;^J^])

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*2004年09月15日:「妖怪大全科」


 また、しょうもない本を(わざわざアマゾンに発注して)買ってしまった! [;^.^](← これ、ヨコジュン(横田順彌)のパクリなんですが、元ネタがわかった人、わざわざメールしてくれなくてもいいです。[;^J^])

 「妖怪大全科」(佐藤有文、1980、秋田書店、大全科シリーズ)である。四半世紀も前の本なのだが、この14版の発行は1991年で、新刊で買えた。

 初版発行当時大学生だった私の視界に入っていたわけもなかったのだが、それはともかく、「怪」の VOL.0016 誌上の座談会(「妖怪図鑑図鑑スペシャル」)で、京極夏彦にこれを紹介された唐沢なをきが、涙を流して感激していたのを思い出したので、それじゃもう、しょーがねーなー、と、発注してしまったのであった。[;^J^](← 時々、付き合いがいい奴。)

 うむうむ、なかなか良いではないか。もちろん、ジャンクだけどさ [;^J^]。国書刊行会から出てる格調高い(価格も高い)一連の画集(「鳥山石燕 画図百鬼夜行」「芳年妖怪百景」「国芳妖怪百景」「北斎妖怪百景」「稲生物怪録絵巻集成」等など)ばかり読んでいる人は、たまにはこういうのでバランスを取らないとね。

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*2004年09月16日:「天空之狗」


 あっちゃぁ、とうとう(また)来たか..[;^J^]

 モーニングで連載されている「天空之狗」(永井豪)は、なかなか面白いのでお薦めである。著者としては、初めて天狗をモチーフにした作品であり、大雑把に言えば、天狗とは古代の地球に飛来した宇宙人なのであった、という世界観のもと、現代日本を舞台に、その「天狗」の末裔たちが繰り広げる物語である。

 ストーリーとしては序盤(あるいは前半)の作り込みがほぼ終了し、これまでちらちらと垣間見えていた「敵」の組織との全面対決のフェーズに移ったところ。「敵」というのは、やはり「天狗」族らしいが、信条を異にする「虹神会(天空之蛇)」である。

 ..で、しばらく前から、後者に属する(すなわち、主人公たちの“敵”の)「亜門輝(あもんあきら)」というのが登場しており、なんとなくヤな予感はしていたのだが..今週号に至って、ついに、虹神会の、「青蓮翠(せいれんみどり)」、「界牟剛(かいむたけし)」、さらに(まだ名前だけだが)「仁面(じんめん)」まで登場してしまった [;^J^]。虹神会の首領?の「サタン」は覆面を被っているが、その素顔はもはや自明 [;^.^]。亜門輝は(やがては虹神会を)裏切るだろう、という伏線まで張られてしまったしぃ..[;^.^]

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*2004年09月17日:黒い犬


 昨日の日記から、「犬」つながりである。

 自宅直近のバス停の少し手前の、通りに面した民家の駐車場に、犬の檻がある。(「リスの檻」に非ず。[;^.^])そこに飼われているのは、黒い毛並みが美しい大型犬(ラブラドル・レトリバー)である。

 とにかく愛想が悪い犬で、私の姿を見慣れている筈なのに、その家の前で立ち止まるだけで吼えついてくる。番犬としては優秀である。

 今日、バス停への途上、その家に近づいたら、犬の散歩の帰りだったらしく、途中からその犬と飼い主と「合流」した。感心なことに、全く吠えついても噛みついても来ない。(つまりこのシチュエーションは、「番犬」仕事のスコープ外なのである。)感心しないのは飼い主の方で、犬に首ヒモをつけていない。(つまり、放し飼いである。)良く訓練されていることは認めるが、これはルール違反である。が、それはさておき..

 ..この犬は自宅に着くと、自分で檻の(内開きの)戸に入って、くるりと振り向いて鼻先で戸を押して、カチリと閉めてしまったのであった。う〜む..[;^J^] 今どきの犬って、このくらい教育されているものなの? ちょっと気色悪かったですぅ。[;^.^]

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*2004年09月18日:書棚入れ替え後半戦


 今日は、追加の書棚が2本届く日だが、まずはそれとはなんの関係もなく、不在届けを受け取っていた小荷物を、西郵便局まで受け取りに出かけたのだが..

 朝7時前、ときおり遠雷が鳴り響く中、(ジモティー用語で失礼するが)佐鳴台の下の道の東端に入った時点で、道路沿いの「松屋」の照明が一瞬消えたのを見て、「ドジな店員がスイッチに触ったのだろう」、とか思いながら車を走らせていたら..遙か前方の交差点で止まっている車が、なかなか動き出す気配がない。やけに長い信号だな、と思いつつ交差点に近づいてみたら..あらま、信号が消えている [;^J^]。どうも、この道沿いの信号が全部やられている気配。道路沿いの店の照明はついているんだけどなー。

 なんにせよ、信号の停電に遭遇したのは、これが2回目である。どうやら交差道路を走ってくる車が無い、と見極めが付いたらしく、前の車が交差点に進入していったので、それについて行く。このあとも信号が消えている交差点を、どんどん通過していく。まぁ概して、こちらの方が広い道であるし、こういう場合、(みんなで)走っている方の勝ちなのである。[;^J^]

 とはいえしかし、帰路は面倒だな。この道路(というか信号)を回避して帰宅するにはどういう経路を取ればいいかな、などと考えながらハンドルを握っていたのだが、西郵便局に着く頃には信号は回復していた。

 帰宅した頃から、降ったりやんだりの不安定な天候。家具屋からの書棚の運び込みはともかく、それと入れ替えに友人に今の書棚を運びだしてもらうのだが、それには不適切な天候..

 とにかく、現存の書棚から書籍を全部下ろして別の部屋に運び出し、書棚自体もひとつは玄関の外、ひとつは別室、ひとつはこの部屋の中の邪魔ににならないところにどけて、家具屋を待つ。雨の中、10:30に到着。組み立て式だが既に(手数料500円で)組み立て済みなので、手間はかからない。

 定位置に設置して、とにもかくにも書籍を(完全無整理状態で)詰め込んで、一応、落ち着く。あとは旧書棚3本を運び出せばいいのだが、既にじゃんじゃかじゃんじゃか降りまくり..昼過ぎには晴れて、友人が車で到着。3本、運び出す。やれやれ、これで、(書棚内の整理を別にして)模様替え作戦、一応完了である。(このあとまた、派手に降ったりやんだり、終日落ち着かない天気が続いた。)

 「サンデーGX」で連載されていた「吼えろペン」(島本和彦)、最終回。お疲れさまでした。いまんとこ12巻まで出ているので、全13巻で完結となる(はず)。必読。お薦め。

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*2004年09月19日:花博5回目


 1ヶ月ぶりに花博に行きたしと思えど、朝っぱらから土砂降りである。昨日の降り方を見ても、不安定に降ったりやんだりすることが判っているので、10時を一応の目安とし、その時点で雨が上がっていたら行きましょ、自宅から駅前バスロータリーまで30分、そこからシャトルバスで40分弱なので、昼前には着くでしょ、閉会間際の日曜日だからといって、こんな天気なのだから、人出も少ないだろうし..(← 大変な勘違いをしていることが解っていない。)

 ..とか考えながら、(既に小雨模様の)9:30頃に公式パンフレットをパラパラ眺めていたら..イベントカレンダーのページで、今日は、「つんく♂Wave」とやらの最終日で、「まるで六文銭のように&こむろゆい」「Bang Bang」「ビリケン」「トワ・エ・モア」が水辺の劇場に出演することに気がついた。公式ウェブで確認したところ、開演自体は14:00なのだが、整理券が必要。休日は9:00開場で、開場時刻から整理券の配布が始まっている。

 うーむ、完全に出遅れた。まぁ、この天気だから人出は少ないだろうし、今から出かけても(11時には着くだろうし)整理券はもらえるかも知れないな、と、そそくさと準備を始める。(← まだ、勘違いをしていることが解っていない。)ちなみに、目当ては「トワ・エ・モア」だけである。数十年ぶりに「虹と雪のバラード」を聴きたくなったのである。(演るに決まってる。[;^J^])魔法瓶に、白ワインを詰める。

 曇り空の下、出発。直近のバス停でバスに乗ったのが10時過ぎで、この少し前からまたパラつきはじめていたのだが、乗り込んだ直後から土砂降り [;^J^]。己の悪運の強さに惚れたのはいいが、駅前バスロータリーに着いて、シャトルバスを待つ長大な行列を見て、ようやく現実に目覚め始める [;^J^]。今も降ったりやんだりしているのだが、ホモ・ルーデンスは、雨などものともしないのであった。頼もしいことである [;^J^]。30分並んだ。

 乗ってからがまた大変で、普段なら35分で着くところを75分。花博会場には一般の駐車場は無く、車でアプローチする客は、花博会場から大体数キロメートルの距離に複数設けられている駐車場に止めて、そこからシャトルバスで会場に往復するのであるが、どうやら、その「駐車場」に向かう車群と、合流したらしい。動線設計に、多少の難ありである。今さら言っても遅いが。[;^J^]

 というわけで、会場着は、12:30。もちろん、とーーーっくの昔に、整理券は捌け終わっている。ま、いいさ。「水辺の劇場」は開放構造なので、近所に居れば、音は聞こえるのだ。

 というわけで、魔法瓶の白ワインをチビチビやりながら、あてもなくふらつく [;^J^]。書き忘れていたが、会場に着いた頃から雨は完全に上がり、強烈な陽光が差し込んで来たことであった。悪運は強..いんだろうなぁ..[;^.^]

 とりあえず昼飯時なので、花の街で、タイのジャンクフード(豚肉入りチャーハン)。結構美味い。庭文化創造館で「月見の庭」とやらを観賞したのち、例によって園芸文化館。百華園。あとは運河の南にわたり、国際庭園を抜けて、(既に開演している)水辺の劇場からほど遠からぬあたりでゴロゴロする。コンサートは16:30までだが、多分、トワ・エ・モアは最後の出演である..

 ..なんの根拠も無かったのだが、予感はピタリと的中し [;^J^]、16:00頃に水辺の劇場に近づいてみたら、ちょうど、トワ・エ・モアが始まったところ。予想どおり、最後の曲が「虹と雪のバラード」であった。余は満足である [^J^]。このあと、出演者全員での締めは、「戦争を知らない子どもたち」と「あの素晴らしい愛をもう一度」。

Picture Picture

 せっかく花博に来たのだから、花の写真も載せておく。左が「地湧金蓮(チュウキンレン)」という花で、バナナの近縁種らしい。中国の秘境、1500m〜2000m付近に自生するとのこと。右はハイビスカスの一種。



 17:20頃にはシャトルバスで会場を発ち、浜松駅のメイワンの丸善にハトロン紙を買いに行くが..この店の店員は、「ハトロン紙」という言葉を知らなかった。[;-_-](若い店員はともかく、年配の店員も。)別に急ぎではないのだが、この調子では、浜松市内では手に入らないかも。それとも、文具屋で買おうとしたのが間違いなのか?

 そこそこ疲れていたので、今日は映画も観ず、こだわりやまにも寄らずに、バスで帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 22 2004 
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