*2003年10月06日:過去からの復讐者
*2003年10月07日:事故、3連発
*2003年10月08日:夜明け前
*2003年10月09日:霜焼けについて
*2003年10月10日:福島正実編「海外SF傑作選」
*2003年10月11日:クリーニング/ヤフオク
*2003年10月12日:時代舎で和む/つげ義春
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*2003年10月06日:過去からの復讐者


 たとえ数十センチでいいから、新規の書籍を置くスペースを確保するために、日夜、涙ぐましい努力を続けている私である [/_;][;^.^]。古い書類や資料が堆積しているエリアを発見したので、そこをひっくり返し、捨てられるもの(たとえば、20年前のパソコン雑誌の特集記事の切り抜きなど ← んなもん、図書館でも会社の資料室でも読めるわけだからね)を、じゃんじゃん捨てていたら..地雷を踏んだ。[;^J^]

 昔の写真である。

 大体、私は子どもの頃から、不思議と写真整理が下手だった。アルバムに編年形式で貼り込んでおく、ということが出来ないのである。いくつかのまとまった規模の旅行の写真は、さすがにアルバム化してあるが..さらに言えば、近年はデジカメ撮りのCD−R(及びDVD−RAM)残しなので、アルバムどころか紙(プリント)にすらなっていないし..

 ..というわけで、「なんじゃ?この封筒は?」、と、中味をあけてみたら、今さら見たくもない、学生時代のスキー旅行の写真がザクザク出てきたりするわけである。そんなのが、たーくさん。ま、アルバムに整理するよりは、スペースファクターはいいけどさ..そして、それらのなかに、とてもとても“痛い”写真が、何枚かあったのである..

 ..女装写真である [;^J^]。(これがまた、美人でさ。[;^.^])

 どうやら、新入社員時代の、クリスマスパーティー“等”での写真らしいのだが..“等”と書いたように、複数種類あるのである。少なくとも、3回以上。先輩社員に強要されて乞われて女装することは、美青年系の新入社員なら誰でもあり得ようが..普通はやっても1回だろう。何度もやっていたということは..もしかして、そういう趣味があったのか? [;^.^]..ま、時効だ。[;^J^](ちなみに、澁澤龍彦にも有名な女装写真があるという事実を、弁護側の資料として提出しておく。)

 今夜の外出から、ついに半袖ワイシャツでは耐えられず、長袖に切り替える。ようやく、わたくし的にも、秋である。

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*2003年10月07日:事故、3連発


 出勤時、浜松環状線の高丘の交差点で、妙な渋滞。パトカーがいる。どうやら、乗用車とトラックが事故ったらしい。見た目、車の損傷はたいしたことないので、おおごとにはなっていないと思えるのだが..自戒、自戒。安全運転しなければ。

 帰宅時、257号線の、会社から2キロほど南方の坂の上で、妙な渋滞。パトカーこそ来ていなかったが、これもまた、事故のようである。大型車と小型車が路肩に寄せて、なにやら善後策を交渉中の風情..自戒、自戒。安全運転しなければ。

 深夜、まだグラスにたっぷり残っている酒を(もう、飲めないので)卓袱台(正確には、コタツ布団をかけていないコタツ)の上に残したまま、そのわきにフトンをしいて寝入ったのだが..寝返ったかなにかのはずみで、掛け布団がそのグラスをひっかけてしまい、グラスが掛け布団の上に落下して、ジャックダニエルのジンジャーエール割りが、フトンの上に、ドクドクドクドクドクドクドクドクと! ひーーー! [/_;][/_;][/_;][/_;][/_;]

 さすがに瞬時に目が覚めて、泣きながらティッシュペーパーやらタオルやらで、水分の吸収に努めたのだが..今夜はこのフトンは、もう使えないし..目一杯、酒を吸ったフトン、干すだけではダメだし..週末にクリーニング出しだな、トホホ。[/_;]

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*2003年10月08日:夜明け前


 ネタが無いので、昔話(しかも伝聞情報)で申し訳ない。

 昔々、10年以上も前のニフティサーブのとあるフォーラムのライブラリには、いわゆる「裏画像」がたくさん、アップロードされていたらしい。(いきなり脇道にそれるが、「FGALAV」というフォーラムがニフにはあるが、「AV(オーディオビジュアル)系のプログラムギャラリーのフォーラム」、という、この真面目なフォーラムの名前は、しかし誰がどう読んでも、「AV(アダルトビデオ)ギャルに関するフォーラム」でしかありえないわなぁ、と、ほのぼの思うことであるよ。)

 もちろん、無修正の裏画像などアップロードできるわけはなく、(運営側に削除されるし、アップロードした会員は会員資格を剥奪されるであろう、)修正済みなのであるが..その画像データにつけられたコメント(説明文)に、「アルゴリズム名」が付記されていた..らしい。

 なんの「アルゴリズム」かというと..その「モザイク処理」のアルゴリズムなのである。ということは、「逆変換」のアルゴリズムもある(少なくとも、そのライブラリの常連利用者たちには、述べるまでもなく自明である)ので、手元でモザイクを解除できる、というわけだ。しかしライブラリにアップされている状態では、あくまでも「モザイク」がかかっている、合法的なデータなのであった..らしい。

 ま、モザイクがかかっていようがいまいが、(例えば)J3100−SXP(2色のプラズマディスプレイ)でその類の画像を観ると、それはもう、こんにちではちょっと探すといくらでも手に入るその類のDVDと比較すると、情報量が桁外れに低いのだが、それはそれで、たとえば古いエロ本に掲載されているエロ広告の(モノクロの)粗悪な画像を見ながら一生懸命想像力を働かせているようで、とても風情のあるものであった..らしい。

 そういうわけだから、今の目で見ると、とてもわざわざ入手するほどのデータではないのだが、当時としてはダウンロードして(人によってはモザイクを解除して)コレクションするだけの価値が認められ、ニフの使用料が1分10円(あるいは20円)の時代でもあり、転送速度も2.4K(2.4Mではない)だったりして、月に5万円以上もかけてしまった、などという“美談”も珍しくはなく..つい最近になって当時のMOの中味を調べてみたら、それらのデータがぞろぞろ出てきて、ついつい懐旧談に及んでしまった..人もいるらしい。

 ..以上すべて、“裏”をとっていない伝聞情報である。申し訳ない。

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*2003年10月09日:霜焼けについて


 今夜も追憶ばなし。しかしこれは、伝聞情報ではない。私自身の、痛いいたい(いたがゆい [/_;][;>_<])追憶である。

 つまり、「霜焼け」である。

 一体、私はいつから、「霜焼け」から「解放」されたのであろうか? 少なくとも就職して以来(もしかすると大学に入学して以来)、「霜焼け」に悩まされた記憶がない。まぁ、何かのはずみで足指のどこかを長時間(一晩以上)「圧迫」してしまった場合、その部位が「霜焼け」状の症状を呈することはあるが..その場合でも、一日かそこらで回復する。

 小学生時代、私にとって「冬」は「霜焼け」と同義語であった。冬の訪れとともに、手指と足指(というか、足首から下のそこら中)が霜焼けに罹患し、春の訪れとともに、治癒する。霜焼けが治った痕の「皮を剥く」ことが、私にとっての、春の訪れだったような気がする。

 なぜ、そんなに派手に霜焼けに罹ったのであろうか。9歳時分までは「北九州市」にいて、ここは(南国とはいえ)日本海沿岸であって、冬の寒さ(と湿気)は厳しいものであった。それが原因だろうか。しかし、9歳から12歳までは東京都狛江市に移り住んでいたのだが、この時代にも、結構、霜焼けに悩まされていたはずだ。(小学生の頃の交換ノートの類を、かなり昔に実家で発見したのだが、当時の友人たちには私の「特性」のひとつとして「霜焼け」が認識されていたことを、確認した。)では、体質か? とすると、その後、全く罹らなくなってしまったというのは、体質が変わったわけ? 体質って、そんなに都合良くころころ変わるものか? あるいは、栄養が悪かったとか? その可能性は否定しないが、別に普通の中流家庭であって、貧乏暮らしをしていたという認識はないぞ。

 ま、当時の社会の中にあっては、別に「貧乏階級」ではなく、栄養も「世間並みに」とっていたとしても、当時の(1960年代の)社会全体の栄養水準が今よりも格段に低く、社会全体として、いまより遙かに「霜焼け」が蔓延していたのかも知れないが..しかし、狛江市での体験(友人たちの誰よりも、格段に霜焼けに悩まされていた)は、この仮説と微妙に食い違うなぁ..

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*2003年10月10日:福島正実編「海外SF傑作選」


 1970年代に講談社文庫に収められた、福島正実編のテーマ別SFアンソロジー(「海外SF傑作選」)を、最近になって何冊か入手して、読んでいる。

 もとより、SF界では名高いアンソロジーであり、基礎教養として(とっくの昔に)読んでいる人が多いと思うが..私にとっては、タイミングが合わずに絶版&入手難になっていたこと、その後、古書価格が“微妙に”高くなったこと、収録されているのは古典的名作が多く、それらはSFマガジンで既読である場合が多いこと、などから、これまで読んでいなかったのである。

 このほど入手&読了したのは4冊だが、なるほど。さすがに目配りがよく、いずれも高品質のアンソロジーである。ある意味、古色蒼然としているのだが、それは「古典」を収める、という方針から来ているものだろう。これらと、河出文庫の「20世紀SF」シリーズとを合わせ読むと、良いパースペクティブが得られると思う。古書店でみかけたら、入手しておくことをお薦めする。

 「人間を超えるもの」- 特選が、「長かりし年月」(レイ・ブラッドベリ)、「にせ者」(フィリップ・K・ディック)、「アララテの山」(ゼナ・ヘンダースン)。佳作が、「愛しのヘレン」(レスター・デル・リイ)、「うそつき」(アイザック・アジモフ)。他、「生きている家」(ウィリアム・テン)、「エレンへの手紙」(チャン・デーヴィス)、「黒い天使」(ルイス・パジェット)、「アトムの子ら」(ウィリアム・H・シラス)、「バーンハウス効果」(カート・ボネガット・ジュニア)など。

 「クレージー・ユーモア」- 特選が、「時は金」(マック・レナルズ)。佳作が、「ナンバー9」(クリーブ・カートミル)、「バスカヴィル家の宇宙犬」(アンダースン&ディクスン)、「旅する男」(ヘンリー・スレッサー)、「衝動」(エリック・フランク・ラッセル)。他、「もののかたち」(レイ・ブラッドベリ)、「人類供応法」(デーモン・ナイト)、「クレイジイ・プラセット」(フレデリック・ブラウン)、「不景気」(ロバート・シェクリー)など。

 「時と次元の彼方から」- 佳作が、「時間がいっぱい」(アーサー・C・クラーク)、「追放者」(エドモンド・ハミルトン)、「もうひとつの今」(マレイ・ラインスター)、「観光案内」(ウィルスン・タッカー)、「漂流者」(バートラム・チャンドラー)。他、「歪んだ家」(ロバート・A・ハインライン)、「タイム・パトロール」(ポール・アンダースン)、「プレイ・バック」(J・T・マッキントッシュ)など。

 「千億の世界」- 特選が、「最初の接触」(マレイ・ラインスター)、「創世記」(H・ビーム・パイパー)、「黒い破壊者」(A・E・ヴァン・ヴォクト)。佳作が、「宇宙の漂泊者」(アレクサンドル・コルパコフ)。他、「宇宙翔けるもの」(イワン・エフレーモフ)、「逃亡者」(クリフォード・D・シマック)を収録。

 また、このシリーズの原型らしい、芳賀書店のHAGA SF SERIESからは、大分以前に、以下の1冊を読んでいる。(多少、作品を組み換えて、上記講談社文庫のシリーズにも収められている。)

 「破滅の日」- 佳作が、「太陽系最後の日」(クラーク)、「にせ者」(ディック)、「終りの日」(マティスン)、「ひる」(シェクリイ)、「ロト」(ムーア)、「夏は終わりぬ」(コッペル)。「大当りの年」(ハインライン)は、いささか古びたか。他、「雷鳴と薔薇」(スタージョン)、「豚の飼育と交配について」(レックス・ジャトコ)を収録。

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*2003年10月11日:クリーニング/ヤフオク


 今日から3連休。しかもどこにも(疲れる)遠出をする予定は無い..つまり、極楽じゃね [^J^]..と、小市民的な幸福感を表明しておこう。

 何はともあれ、今週火曜日の深夜に酒をぶっかけた掛け布団を、クリーニングに出す [;^J^]。人として、この季節に幸せになるためには、十分な量のフトンが必要なのである。

 ヤフオクにいろいろ出品する。とにかく生活空間をいくらかでも広くするために、以前からチビチビと出品していたのだが、このさい「売れるネタは、残り全部」、出品する気合いで..しかしこれがまた、時間がかかるんだ。今日一日では終わらんよ..

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*2003年10月12日:時代舎で和む/つげ義春


 この日記でも時々話題にしている「時代舎」は、国道257号線沿い、浜松市役所と浜松城の間にある古書店である。他にも良い古書店はいろいろあると思うが、自宅と浜松駅のあいだにある(バスで駅前に出る際に、途中下車すれば良い)という好立地も考え合わせると、わたくし的には、浜松で一番の古書店である。

 ほどほどの小ささが良い。蔵書のバランスが良い。とにかく、和めるのである..むろん、和むだけなごんで、何も買わずに(立ち読みだけして)すませる、というのも失礼な話なので、少なくとも2回に1回は、何かしら購入することにしていますけどね。

 何より心配なのは、長引く不況がこたえていて、いずれ廃業してしまうのではないか、ということなのだが..まさか、「店、たたんだりしませんよね!?」、とか、訊くわけにもいかないし。[;^J^]

 今日は、ほどほどに「古書浴」してから、国書刊行会を数冊、白水社を数冊に加えて、久しぶりに、つげ義春を購入。

 「つげ義春旅日記」(1977,1983, 旺文社文庫)- 旅日記の分量が少ないのが物足りないが、夢日記がそれを補ってあまりある。一般論として、他人の夢の話など退屈の極みであるのだが、つげ義春の記述方法(脚色も粉飾もせず)が正しいので、興味深く読める。イラストもいい。「猫町紀行」、近作漫画(といっても、1983 当時)、画文集などもあり、とてもお買い得な福袋であった。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Oct 15 2003 
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