E・クィーン「Zの悲劇」


 犯人が、過去からの復讐者(この場合は恐喝者)である、という点ではXと同様であるが、ここではその恐喝者に便乗してというか罪を着せて、連続殺人を行う。基本設定に無理があるような気がする。ファニー・カイザーの告白も唐突である、というか、この人物がまるで生かされていない(この告白のためにだけ、登場しているかのごとくである)。X、Yとの落差は大きい。

*ハヤカワ文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
Copyright (C) 1994/1995 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]