岡本綺堂「春の雪解」


 非常に良くまとまっている。種明かしというか謎解きには、さほどの意外性はないが、雪のちらつく春先、寮の入り口で按摩を引き込もうとする仲働きの女と、何故か怖がって逃げようとする按摩、という情景が実に印象的である。

*『半七捕物帳1』光文社時代小説文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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