[嫌いな現代音楽 11]

「釧路湿原」伊福部昭



 水鳥の生息地として国際的に重要な湿地の保全に関する「ラムサール条約」の第5回締約国会議が1993年6月に釧路市で開かれるのを記念して委嘱されたもので、ハイビジョンによる釧路湿原の映像にもとづいて作曲された、という。

 だから、その..[;^J^] 例えば「地球の四季」のようなTV番組の画面が、たちまち目に浮かぶ、という意味では、確かにイメージ換起力が豊かではあるのかも知れない。では(アルプス交響曲や南極交響曲のように)画像が必要ないほど音楽が自立しているかと言うと、そうではない。とにかく物足りないのだ、映像がない点が。今この音楽は何を表現しているのだろう、と、もどかしくなる。上記のハイビジョン映像と共にソフト化されていれば、評価は全然異なったはずだ。

 2800円のCDに30分しか収録されていないのも、なんだかなぁ..TVのスイッチをひねれば、流れてくる類の音楽である。このCDを買う必要は無い。そんな金があるのなら、ジュラシック・パークのサントラを買うべし。

*Fontec FOCD9057


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 13 1995 
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